村人Aが電博制覇
「厳正なる選考の結果、この電話を以て〇〇様を内々定とさせていただきます」
唇を震わせながらお礼を言い、電話なのに律儀に頭も下げちゃって
上がりっぱなしの口角を指で抑えて
シーツがくしゃくしゃになるまでうつ伏せで転がり回って、舞ったホコリにくしゃみをして
成功体験とはまさにこのことだと、噛み締めるようにお酒を飲んで
こんにちは、大手広告代理店2社より内々定をいただいております。
25卒のヴィエンナと申します。
このnoteでは、私の就活体験記を、ESや面接のテクニックと併せてずらっと記しております。
長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
0.自己紹介
学歴:都内国公立
文理:文系
学年:3年
部活:なし
サークル:なし
長期インターン:なし
起業:なし
留学:なし
バイト:コールセンターなど
正真正銘の無属性です。ワオ
大学受験を終えてからはや3年、漫画と旅行とゲーム、それから恋愛に没頭しました。
ノンゼミノンサー。2次面接では「ここまで何もしてこなかった学生は逆に初めて見たなあ」なんて言われる始末。
おそらくこれを読んでくださっている皆さんの方が、学生時代主体的に何かしら動いているのではないでしょうか
そんな就活サバイバルにおける無属性、村人Aである私が、大手広告代理店2社から内々定をもらうまでのお話、少しでもみなさんの参考になれば嬉しいです。
1.就活開始
-1)私は誰と競争するのか
就活を始めたのは10月です。
怠惰で見立ての甘い人間ですので、就活しなきゃなあと思いながらもズルズルと遊び呆け、ゼルダと共に夏を越してしまいました。
マイナビに登録して、いろんな企業を調べ、就活のイロハを調べていると
どうやら自己分析とやらが鍵を握ってそうでした。
志望動機やら自己分析やら、「就活」のままでは主語が大きすぎる。
てことで私は初めに、就活を因数分解しました。
「就活」とは一体何に取り組むことを指しているのだろうか?
就活を始めた当時、私は劣等感の塊でした。
「体育会にゃ勝てない」
「東大にゃ勝てない」
「理系院生にゃ勝てない」
アホの一つ覚えのように、彼らは優秀だ優秀だと唱え、一線を引いて
自分にないものばかりが目につきました。
「もし電博を狙うのであれば、彼らと戦わなければいけないのか...」
と尻込みしている時に、ふと考えました。
「はたして、私のライバルは本当に彼らだろうか?」
もし私の就活が、上記のような属性と真っ向勝負になるのであれば、確率上新入社員全てが、大学4年間スポーツに没頭した学生になる可能性もあるということになります。
当然ですが、そんなことはありません。
ここで気づきました。
私のライバルは慶應のインカレチャンピオンでも、東大の理系院生でもありません。
そうです。
「私と近い学歴で、私と同じような強みをアピールしている学生」こそ、私の競争相手なのです。
私と同じような属性で、私と同じような強みを持ってる学生の中から頭ひとつ抜け出すことができるような、選ばれる理由を作り出せばいいのだと気づ
きました。
そう考えると、アタマがスッキリして視界がクリアになりました。
「箱根駅伝で病み上がりの中7区を走ったガクチカ」にも
「留学先のスラム街にカフェをオープンしたガクチカ」にも怯えずにすむようになり、初速のあるスタートダッシュを切ることができました。
という感じで自身のポジショニングを経てはじまった就活ですが、なんとびっくらすでに10月も半ば。
上の兄弟も、先輩に仲良い人もおらず、10月時点で就活に関して完全に無知でした。
webテストやインターン優遇などの存在もその時に初めて知り、よく考えられているなあと感心していました。
そうして10月中旬、博報堂のESに着手して
私の就活がいよいよスタートしました。
-2)なんで広告代理店がいいんだっけか
そもそもなんで広告代理店だったんだっけ
きっかけは「左ききのエレン」でした。
左ききのエレンっていう、元博報堂の社員さんが原作を務めている広告代理店を舞台にした漫画があるんですよ。
高校生の頃にこれを読んだとき、主人公のへっぽこAD光一が言っていました
ええやん。
ちょうどええやん。
芸人やアイドルを目指す度胸はないけど、大きな目標なく社会に揉まれるのも退屈そう。
「夢のあるサラリーマン」
ちょうどええやん。
「夢のあるサラリーマン」くらいの人生が身の丈にあっていてちょうどいいわと高校生の頃に達観していたのが、広告代理店に興味を持ったきっかけです。
こっから電博を志した経緯はアツく長くなってしまうので割愛します。
またいつか話します。
2.面接で話してたエピソード一覧
ここからは実際に面接で話していたエピソードを書いていきます。
-1)メインガクチカ
-コールセンターのバイトでおばさんをなだめた話
私のバイト先のコールセンターで、クレーマーおばさまを宥めるのが上手になった話です。
「眉間に皺寄せたヴィトンを持ったおばさまのクレームも、私にかかれば10分で世間話まで持っていって談笑できますよ」
なんて言いながら
協調性と調整力を、面白おかしくアピールしていました
-2)サブガクチカ
-モンゴル旅行で彼氏と喧嘩してゲルに逃げ込んだ話
-飲み会で教授の隣を避けるテクニックの話
-3)挫折経験
-引っ越し間違えて、独立洗面台にしとけばよかった話
「初めは不便さに悩んでましたが、生活の動線が短くなったことで帰って朝の準備が早くなって、今となっては気に入ってます。」と、置かれた場所で花を咲かせられる人間だということを共感を交えてアピールしていました。
どれも日常からかなり近い、「いわゆるガクチカ」とは似つかないエピソードばかりですが
私なりに、私らしさが一番出せるエピソード、そして覚えてもらえそうな話を選定した結果こうなりました。
(戦略を練ってこうなったというよりは、自然とこうなりました。学会発表していたり、全国大会で優勝していたらもちろんそれらを話していたと思います。)
3.電博ESのこだわり方
ESで最も意識したのは
「この子の話聞いてみてえ〜」って思わせることです。
特に電博のESは文字数も少なく、人間性をついてくる項目が多いので
「こいつの話聞いてみてえ」と思う差がものすごくつきやすいです。
文字数が短いからこそ語彙にこだわり、読みやすく情景が一発でわかるような文章に仕上げました。
-電通
電通では文字数との兼ね合いに最も苦労しました。
どうしてもあの文字数だと、エピソードの概要を伝えたく大きな主語になってしまいがちですが、それでは絶対に埋もれると思ったので
局所的に、惹きのあるワードを使って少ない文字数を埋めました
-博報堂
博報堂では辻褄を意識しました。
馬鹿正直に人柄を全て伝えようとすると自ずと散らばってしまいます。
そのため、「私という人間」を表現するESというよりも
「面接20分で伝えたい、私という人間」を表現するESにすることを意識したほうがいいです。
「これまでこんな人生を歩んできた私という人間が将来何をしたいのか」
こんな感じの一文に集約できる、辻褄の合ったストーリーを1枚にまとめました。
4.各面接
-1)聞かれたこと
どの面接も、根本は変わりませんでした。
「あなたはどんな性格で」
「何をしてきて」
「これから何がしたいの?」
この三つでした。
回答に困った質問は
・両親はこの企業目指すことになんか言ってる?
・最近見たドラマある?
・なんでそんなに主体的な活動してきていないの?
・最近怒ったことある?
・ダイエットしたことある?
この辺でした。
-2)意識したこと
想定外の質問は必ずきます。
その際意識していたのは
「それっぽい」回答をするというよりは
不細工でもいいから、「設定したキャラクター通り」の回答をするということです。
5.内々定の電話をもらった時
めーっちゃ嬉しかったです。
前日は緊張で眠れませんでした。当日朝イチに電話がなり、寝ぼけ眼で手に取り、内々定の旨を聞いたときは発狂しました。
仕事中だと知っていながら両親に電話して、祖父母に電話して
友達に電話して
20年間、これといった成功体験をしてこなかった私にとっては
あまりに抱えきれない巨大な幸福感でした。
6.終わりに
書きたいことたくさんあるので、また書こうと思います。
特にテクニック的な部分は、都度言語化しながら自分で反芻していたので、その辺の部分をつらつら記そうかなと思います。
私はESを特に頑張ったので、それについて局所的に書いたnoteを次回は書こうと思います。またぜひ読んでください。
この度は読んでくださりありがとうございました。
読者様のご縁に幸多からんことを心より願っております。
今回はこれにて
PS.
よろしければ、感想なんかを引用RTしてくださると非常に嬉しいです…。
それを肴にお酒を飲むので。
ご質問はDMにて受け付けます。遠慮なく