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読書日記#3 猫語の教科書/ポール・ギャリコ 〈人間の家の乗っ取り戦略〉

あなたの猫も読んだに違いない、猫界震撼のマニュアル本

 猫の飼い方を説くマニュアル本は多数存在しますが、猫の飼われ方を説く本はそう多くはないでしょう。この本は猫がどのように人間に取り入り、快適に可愛がられるかを教えてくれる画期的な本です。

 そして人間のあなたがこの本を読めば、あなたの猫もどこかでこの本を読んだに違いないと思える箇所がいくつも見つかるでしょう。

猫の猫による猫のための、戦略的家庭乗っ取り法

 野良猫から家庭に入り込むためには、人間に対して罪悪感を与えることが重要です。もし目を付けた家庭に猫嫌いの男がいたとしたら、それはチャンス!男は猫を家に入れずに追い出そうとするでしょう。しかし人間は、特に男は猫ほど賢くないので、追い出しては健気に鳴き続ける猫の事を忘れられずに、罪悪感に苦しむ事となるのです。

声を出さない、サイレントニャーオを駆使せよ

 何度家から追い出されても、諦めてはいけません。男は罪悪感に苦しんでいるのですから、もう一押し!必死に追いかけながら、必殺技のサイレントニャーオをお見舞いしましょう。あまりの頼りなさげなその姿に、人間はもはや抵抗出来ません。その場を離れられずに戻ってきた人間にはとどめに、思いっきり人間のアゴの下に潜り込んでやりましょう。これでもう勝負は決するはず。
 このテクニックは家庭に入り込んだ後でも、人間を操るのに有効です。欲しい物やして欲しい事があるとき、ここぞというタイミングで繰り出してやりましょう。

感想(人間)

 もはや人間は猫に操られています。危険は感じつつも、もう打つ手だては無いのだと思いました。

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