遺品整理バイト
遺品整理のバイトをしてきた。
メンバは寄せ集め。
遺品だから感傷はどこにもない。
全部捨ててしまうのだから。
家族がこれを残してというもの以外はみんなゴミになる。
メンバもゴミかもしれない。
ロン毛のおにーちゃんは、
「寝ミー」と言っていた。
今日はオール明け。
相席屋で既婚者と楽しく話して、
Lineを交換して、
風俗行って、
スロットやって、
遺品整理の現場なんだそうだ。
遺品整理に感慨はない。
ロン毛のおにーちゃんも自分自身もゴミ。
遺品もゴミ。
みんなゴミ。
業者はもったいぶって分類する。
でも、処分するときは全部ゴミ。
大量の服と本。
何年使ってたかわからないソファー。
使っていたのかどうか、座卓。
みんなゴミ。
この世には、自分というゴミがいて、
遺品というゴミを片付ける。
大量の毛布、大量のタオル。
傘、傘、傘。
賞味期限切れの醤油、マヨネーズ、ケチャップ
全部ゴミ。
ゴミ、ゴミ、ゴミ。
そしてゴミ。
生きとし生きるものすべてゴミ。
CD、レコード、漫画、
全部ゴミ。
存命の時は輝いていた、本や服。
役に立っていた傘、
おいしい料理を支えていた調味料。
今は生気を失い、居場所を失い、
そして、処分される。
生きるとは何か、
モノとは何か、
明日とは何か。
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