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#和菓子研究

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ドラえもんのようにタイムスリップして和菓子と歴史を紐解いていく連載です。
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#和菓子

西日本一の生産量、山鹿の栗和菓子はほっこりなつかしいおいしさ! #熊本和菓子旅

10/11(水)~16(月)まで博多大丸で行われている「もっと.もーっと!熊本展」にいってきました。お目当ては今の時期外せない、栗の和菓子。早速紹介していきたいと思います。 山鹿(やまが)の栗🌰毎年この時期は和菓子屋さんに栗のお菓子がずらっと美しく並びます。九州では特に「熊本産の栗」はブランド品になっていて、これを売りにしているお店も多くあります。そんな熊本の中で栗の産地の中心となっているのが山鹿(やまが)という地域です。 山鹿栗は西日本1位の生産量を誇り、台風などの自然

仁川のおすすめ!日本文化とあんこの魅力 #韓国和菓子旅

韓国・仁川(インチョン)に行きました。ソウルに行ったことがある方であれば仁川空港を利用したことがある方も多いのではないでしょうか。仁川は港町として世界のいろんな国の文化が1番に入ってきた街。日本でいうと横浜的な街です。明治時代には日本人もたくさん住んでおり、日本家屋や日本式の建物が多数残っており、「仁川旧日本人街」として保存されています。 もともとこの街に日本の文化が根付いていることな興味があって行ってみたいということで行ってきました!仁川へ! 日本家屋をリノベーションし

鹿児島名物は韓国からやってきた !?日本のかるかんと韓国のソルギ

前回のカステラの記事にも登場したが、韓国に「ソルギ(설기)」という餅菓子がある。米粉に砂糖を加えて作る蒸しパンのような餅菓子で、子供の100日のお祝いや、初めての誕生日をはじめ、お祭り、お供え、日常的にも食べられる餅菓子である。 餅菓子、と言ったものの、日本と韓国では"餅"の概念が大きく異なる。日本のお餅といえば、もち米を搗いて食べるもちもちのビヨーンと伸びるお餅であるが、韓国のお餅はトック(떡)といい、米粉で作られるため、伸びないのが特徴である。しかし九州のお菓子は生地が

韓国和菓子旅vol.1 江戸時代のカステラが食べられる!?日本と韓国のカステラ文化

韓国で目にする機会が多い和菓子「カステラ」。韓国語でカステラの表記は「카스텔라」で、読み方はそのまま「カステラ」。多くのパン屋さん、コンビニ、スーパー、カフェ。そしてなんとスターバックスでも販売されている。 さらに、表面にカステラを粉状にしたものをお団子にまぶして食べる、キョンダン(경단)という韓国のお団子もある。なぜ韓国にはカステラ文化が根付いているのか、そしてこのカステラ文化は日本のカステラ文化と関係があるのか。今回は日本と韓国のカステラ文化について探っていこうと思う。

北海道和菓子文化の謎に迫る!vol.2〜鉄道編〜

北海道愛にあふれすぎて、北海道の和菓子文化を探っていく、このシリーズ。前回は北海道の和洋折衷なお菓子文化を探るべく、千秋庵の歴史とともに紐解いていきました。 予想以上にたくさんの方に読んでいただけてとても嬉しいです。さて、北海道の和菓子文化において、鍵を握るのが「鉄道」です。今回は他の地域ではなかなか見られない、北海道の鉄道とお菓子の関係について探っていこうと思います。 🚃北海道の鉄道の歴史1854年、日米和親条約が結ばれます。これにより、函館港が開港、外国船の燃料が必要

シュガーロードを巡る旅vol.1 和菓子はここから始まった! “シュガーロード"ってなんだ!?

私が生まれ育った九州には大福やどら焼きといったあんこを使ったいわゆる和菓子文化があまり根付いていません。少し前までは「なんで大福がないの?どら焼きがないの?」と大福やどら焼きの有名店があふれんばかりに立ち並ぶ東京を羨んでいました。 しかし、九州にはどこの地域にもない特別な場所であると、最近になって改めて誇らしく思うようになりました。それは、カステラや丸ぼうろといった南蛮菓子が多く存在すること。そして、南蛮菓子の存在は海外から入ってきたものを一旦受け止める柔軟さ、それらを研究