散文詩『いま、ここ』
いま、この瞬間を、感じる
過去は、変えられない
どれだけ願っても、どれだけ囚われても
変えることは、できない
未来は、わからない
どれだけ想いを馳せても、どれだけ囚われても
やってくるその瞬間まで、わからない
できることは、なにか
自分にできること
いまの自分に、できること
いま、この瞬間だけは
自分の手のひらにある
誰の手のひらでもない
自分の両手に、確かにある
どうして見つめないのか
いま手に入らないものばかり見つめて
どうしても手に入らないものばかり欲しがって
その手のひらを、蔑ろにする
だから、少しでも、出来るところから
自分の出来る範囲で、感じること
遠い過去にはない
遠い未来にもない
それは確かに
いま、ここに、在る