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荒れる荒れる荒れる成人式

今日は成人式なんですね。
新成人の皆さまおめでとうございます。

ヘッダー画像は20歳のかえるちゃんです。
北大の学園祭でゴダールの「男と女のいる鋪道」を友人と見に行った帰りに撮った写真だと思います。

かえるちゃんはこの頃、彫金アトリエで働いていて、アトリエは平日休みだったんです。
東京芸大卒の社長嫁が世代的にヒッピーあがりで、「アタシも成人式行かなかったから、かえるちゃんも行かなくていいよね」と言われたんです。

え?
かえるちゃんそこまで人生をアート系に振り切ってないんだけど?
とモヤりましたが、いちいち言い返すのも面倒で成人式には行きませんでした。
かえるちゃんはお休みがもらえなかったんですが、職場の先輩が成人式のアトラクションでダンスを披露するためにお休みして、ついでだからとかえるちゃんの記念品を受け取ってきてくれました。

あれから一気に40年。
今年も「荒れる成人式」のネットニュースを見ました。
荒れる成人式はかえるちゃんが住む沖縄市がメッカのようで、ご丁寧に沖縄市取材の記事でした。
いつもはこの街をコザと呼んでいますが、これはアメリカ世ーの呼び名で、今は沖縄市が正しい名前です。

まぁこの辺の不良はビックリするほど底が抜けてて、中学生が防弾チョッキをはいて登校したり、中学生で夜職デビューみたいな子もわりといる文化圏なんです。

たとえば札幌なんかだと市内でも、住宅地から繁華街のススキノまで行くにはタクシー移動で5,000円以上かかるから、夜職デビューも高校生までは難しいですが、沖縄市みたいな小さな街だと、街の真ん中に繁華街があるので、中学生でも楽勝で行けちゃうんですよね。

もちろんちゃんと塾通いして勉学に励む子どもの方が多いんですが、米軍基地までも歩いて行けちゃうのでフリーダムさを志向する方も多いんです。

3年くらい前に通っていたデイサービスの社長がカメラマンで、成人式の前撮り写真を請けていて、その写真をLightroomや Photoshopで修正する作業をやっていたので、晴れ着写真はうなるほど見ました。

今どきの振り袖は柄行がポップなものがけっこうあって、レトロ調なのもあるけれど、黒地に赤い薔薇の花だけの柄とか、不思議の国のアリスみたいな柄とか、ポール&ジョーみたいな世界観の柄とか色々ありました。
襟元がラインストーンだったり、レースやカットワークがあしらってあったりと、斬新な振り袖をたくさん見ました。

一番ビックリしたのは黒無地の振り袖でした。
ひとりやふたりではなく結構いらっしゃいました。
新成人のお嬢さんが黒無地振り袖だと夜職感が強くなりますね。
それとは逆に金髪でヘアピンを20本くらい留めてあるお嬢さんも黒振り袖を選びがちで、10万円近い料金払って残す写真なのに誰も止めないんだ、と驚きました。

かえるちゃんは孫娘の成人式まではがんばって生きるつもりですが、記念写真には金も口も出す気満々です。
孫娘が「あの時は厨二病だった」と苦笑しないような衣装を提案したいです。

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