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勝手に10選〜恋が始まる時のイカした楽曲編(後編)

(前記)

それでは、張り切って後編に移る。


・赤いタンバリン

1998年にブランキー・ジェット・シティのシングルとして発表された曲だ。

実に疾走感に溢れるタイトでクールなロックンロールであり、筆者のフェイバリットな曲の1つだ。

歌詞は散文的ではあるが、主人公がタンバリンを上手く撃つ女性に恋をして、人は愛し合う為にに生きてるという噂が、本当かもしれない、と主人公が人を愛する意義に気付いた様な内容だ。

とにかく楽曲も素晴らしいが、イカしたフレーズのオンパレードで、詩人としての浅井健一さんここにあり、そのセンスがフル回転して炸裂している。

筆者が特に好きなフレーズは、

流れ星一個盗んで
目の前に差し出した時の顔が見たい

である。
なんと素敵なフレーズだろう。
素敵な恋愛に発展して頂きたいものだ。



・SEVEN WONDERS


2002年に藤井フミヤさんのシングルとして発表された曲だ。

煌びやかで、爽快感に満ち溢れ、切なさも少々トッピングをし、疾走感もあり、実に気持ちの良いミドルテンポのロックだ。

題名は、つまり七不思議であり、歌詞は恋における七不思議がベースとなっている。

恋をしていると、会えない時は、切なくなったり、胸が痛んだり、起きる時も眠る時も相手を思い、出逢えた奇跡を思ったり。
幸せなはずだが、色々な感情が錯綜する。

この曲はサビの突き抜ける爽快感が素晴らしい。このサビのフレーズは

恋は壊れた Amusement parks
止まらないメリーゴーランド
時を忘れはしゃぐ 何も見えないふたり

となり、壊れた遊園地を、2人で会っている時は時間も忘れて、はしゃぎっぱなしの恋人達のメタファーにしているのが実に素晴らしい。

恋、恋愛とは教科書や、ルールや、正解もない、予測不能で、実に不思議なものなのだ。



・恋するふたり


2003年に大滝詠一さんのシングルとして発表された曲だ。

大瀧詠一さんの真骨頂であるウォール・オブ・サウンドが生き生きとして、実に鮮やかなで聴いていて気持ち良い曲だ。

歌詞であるが、客観的な目線から奇跡的に出会う恋人、恋という事を綴りながら、実に自然とパラレルして、主観的な目線で主人公も自身の恋をも綴る、という見事なテクニックを用いた素晴らしい歌詞である。

実に気持ちの良い大瀧さんのウォール・オブ・サウンドと、実に恋を見事に表現している歌詞が融合した名曲である。

大瀧詠一さんのソロ楽曲として、残念ながらこの曲が遺作となってしまったが、最後に素晴らしい曲を残してくださった。



・ボクと彼女とロックンロール


2011年に斉藤和義さんによって発表されたアルバム"45 STONES"に収録された曲だ。

題名通り、とことん明るい爽快感を兼ね持つ王道のイカしたロックンロールだ。

歌詞はストーリー性に富み、電車でいつも出会う気になる女性が、一見大人しそうだがヘッドフォンから、いつもロックンロールが溢れ出ている。
そこで主人公が、それではと早速CD、レコードショップに赴き、ロックンロールのレコードをジャケ買いを含み購入する。

そして、レコードを小脇に抱えて電車に乗ったら、それを見た彼女が小さく笑ってくれた。

実に素敵なストーリーだ。
恋の始まりと同時にロックンロールの素晴らしさを改めて実感させてくれる、実にイカしたロックンロールなのだ。


・ラブ・ストーリーは突然に

1991年に小田和正さんのシングルとして発表された曲だ。

実に軽やかな4つ打ちのリズムとギターのカッティングが心地よく胸に響く。

人との出会いは、時間、場所、などによる奇跡的な瞬間である。
ましてや、恋愛の対象となる人との出会いは更にハードルが上がる。

歌詞の中に、他の誰か、も登場することから、出会ってからも、恐らく時間が経っており、相手と自身以外の恋愛も目の当たりにしてきたのだろうか。

相手が素敵すぎるから、億劫に上手く思いを伝えられないもどかしさから始まり、やっと想いが伝わり恋愛が始まるまでのストーリーと筆者は捉える。

澄んだ小田和正さんの美しい歌声で奏でられる素敵な歌詞が、シンプルでタイトかつリズミカルな楽曲に対して実に映え、素晴らしいラブソングとなっているのだ。

本当に愛する人と出会えた奇跡に感謝をして、恋愛を大切にしたいものだ。


(後記)

恋の始まり、を念頭に楽曲をセレクトし、曲と歌詞の世界観を考えながら向き合ってみた。

100組の恋が、恋愛があれば、恋の始まりも100通りである。

今回は素敵な映画を見る様に楽曲と向き合える有意義な時間であった。

読んでくださった方々へ
ありがとうございました。

合わせてリクエストもありがとうございました。

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