中途入社のミドル層、その早期退職の理由とは?!
せっかく求人広告を出して採用選考の時間を確保して、やっとの思いで入社してくれた人材が早期退職をしてしまう、そうすると配属部署も人事担当者も大きい溜息だけが残ります。
さらに会社としても、数箇月間支払ったその人への給与が無駄なコストとして消えてしまうのです。
今回は、中途入社のミドル層の早期退職の理由とその予防について考えていきます。
┃3年以内に3割辞める?!
厚⽣労働省から公表されている「学歴別就職後3年以内離職率の推移」を見ると新規学卒者が就職後、3年以内にどれくらい離職しているかがわかります。
中学、高校、短大、大学とそれぞれ集計されており、バラつきはありますが一般的な感覚で3年以内に3~4割は辞める、と言われているのも納得できるのではないでしょうか。
そしてこれは、新規学卒者(=若者)だけに当てはまることではなく、中途採用で入社をしてくるミドル層にも同じようなことが言えます。
ある統計データによると35歳から49歳で転職をしたミドル層も約4割の人が3年以内の早期退職を経験しています。
一般的に「40歳を超えると転職が厳しくなる」ということも言われており、ミドル層こそ会社に見切りをつけるのも早いと考えることもできます。
┃35歳~49歳のミドル層、退職理由ワースト2
ミドル層の退職理由ワースト2は、「給与に不満」と「社風が合わない」の2つと言われています。特に3年以内の早期退職をする人は「社風が合わない」ことを退職理由として挙げる人が多いようです。
社風と一口に言っても「会社全体なのか」「所属部署なのか」といった問題があります。会社全体の空気が合わないのであればどうしようもないですが、所属部署や近しい人との人間関係に原因があるようであれば、部署異動のなどの対策も考える必要があるでしょう。
┃ミドル層の早期退職を防ぐには?
ミドル層、に限らず早期退職を防ぐためには、入社前と入社後のギャップをなくすことが大切です。
これは、「給与に不満」「社風が合わない」どちらに対しても言えます。
「給与に不満」
求人票では「○○万円から○○万円」という表記は普通ですがそのふり幅が大きすぎるとそもそも応募が集まりにくいですし、応募があったとしても上限に近い金額を期待していた場合、期待外れと感じさせてしまうこともあるでしょう。
入社時は低い方の金額で合意したとしても入社後、能力を発揮することで昇給を期待します。でも実際は、他の社員でも上限近い金額をもらっている人がいない・・・とわかったらどうでしょう?
会社への信頼と期待は崩れ早期退職の原因となります。
賃金テーブルやモデル賃金を示し、できるだけ現実的で「自分なら○○万円くらいもらえて、3年後に○○万円になるためには何をしないといけないか(会社として何を期待するか)」を自分ごととして捉えられるような条件提示ができると良いでしょう。
「社風が合わない」
入社後、定期的に面談をしてコミュニケーションを取りながら所属部署や直属の上司を誰にするかなど、人員配置で配慮できるならそれも良いでしょう。
入社前に社内のイベントに招待したり、配属予定の部署の人たちと直接話ができる機会を設けたりするなど、今後、一緒に働く予定の人たちと事前にコミュニケーションをとることも有効です。
┃まとめ
今回は、中途入社のミドル層の早期退職の理由とその予防についてお伝えしました。
特にミドル層は、即戦力として給与も最初からある程度の金額を支払うつもりで採用することが多いです。
そういった人材が早期に退職をしてしまうと精神的にも落ち込み、金銭的にも大きな損失となります。
早期退職・早期離職を防ぐためには、入社前、つまり採用の段階から対策が必要です。
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