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「ハローワークでは良い人材を採用できない」は本当か?

採用定着の支援をしていると事業者さんからよく「ハローワークでは良い人材を採用できない」というような言葉を聞きますが、本当にそうでしょうか?

ハローワークで採用活動をしたことがない人まで「ハローワークだから良い人材を採用できない」、「ハローワークには良い人材がいない」と先入観を持っていることがありますが、それは使い方次第です。

┃有料の求人広告なら採用できるのか

「ハローワークでは良い人材を採用できない」というのは、半分正解で半分まちがいです。

逆に質問したいのですが「ハローワークでは良い人材を採用できない」と言っている事業者さんは、別の媒体、有料の求人広告で良い人材を採用できているのでしょうか?

「ハローワークでは良い人材を採用できない」と言っている事業者さんの中には、有料の求人広告を出しても採用がうまくいかず、

お金を出してもうまくいかのだから無料のハローワークで効果がでるわけがない

と、初めからハローワークに求人を出していないケースもあれば、ハローワークに掲載している求人原稿の中身がスカスカなこともあります。

当然、スカスカな求人原稿では良い人材から応募が来るはずもなければ、広告費をかけたとしても効果が出るはずがありません。

┃実際、ハローワークで就職している人はどれくらいいるか

実際、ハローワークで就職している人はどれくらいいるかご存知ですか?

ハローワークでは、月ごと/年度ごとにハローワークが行った職業紹介件数を集計して公表しています。

この集計結果を見てみると全国で実に497,748人(2020年度:正社員)もの人がハローワークを利用して就職をしているのです。

実際にこれだけ多くの人が求人を見ているというのに使わない手はありません。

さらに、求人サイトであれば支払った求人広告掲載料によって、掲載スペースに差がつけられてしまいますが、ハローワークであればそのような差をつけられることもありません。

┃ハローワークも使い方次第

ハローワークも使い方次第では、採用活動に役立つかもしれない・・・とちょっとは感じていただけたのではないでしょうか。

ハローワークも活用してみようかな・・・と思った事業者さんへ、ハローワークを活用する際のポイントをお伝えします。

ポイント1:求人原稿はしっかり作る
ハローワークの求人原稿には、文字数制限がありますがその制限を目一杯使って求人原稿を作りましょう。

ポイント2:採用したい人(ターゲット)を考える
求人サイトは、新卒向けや中途採用向け、正社員向けやアルバイト・パートタイマー向け、または業界や保有資格、保有スキル別など特性が分かれています。採用市場に少人数しかいないような人材を採用したいのであれば、こうした求人サイトで有料の求人広告を掲載した方が良いケースもあります。

ポイント3:エリアで考える
ハローワークは、全国に拠点があります。一か所で掲載された求人は全国どこのハローワークでも見ることができますので、全国に向けて発信したい場合などは効果的です。

ポイント4:期間を考える
ハローワークでは、「急募!」のような即効性のある効果はなかなか見込めないでしょう(タイミングが合えば別ですが)。ある程度、長い期間をかけて数名の人と面談をして「良い人がいたら採用する」くらいの余裕が必要です。

ただしこれは、ハローワークを使わない場合でも同じことが言えます。

欠員補充、人員不足で焦って急いで採用すると失敗するケースが多いです。

┃まとめ

「ハローワークでは良い人材を採用できない」というのは、半分正解で半分まちがいです。

他の求人媒体、求人サイトなら良い人材を採用できるのか?
有料の求人広告を掲載すれば良い人材を採用できるのか?

これも必ずしもイエスではないように採用活動は、ケースバイケースで考えていく必要があります。

*一般職業紹介状況(職業安定業務統計)

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