俺は持ってる。~てんかんとの付き合い方~
先に言っておくがミンティアのことではない。
私はフリスク派だ。(どーでもいい)
「私は持ってる。」
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私はてんかんを持ってる。毎日朝晩の薬の服用と十分な睡眠時間は欠かすことができない。薬を飲み忘れたら発作のリスクが大きい。
発作とは気を失い手足が硬直したように痙攣する。(※人によって発作の症状は異なる。)
車を運転するときに発作の症状が出たら大事故になりかねない。とはいえ発作は抗てんかん薬で抑えられるので薬を飲んでいれば事故を起こすことはない。そして日本では約100万人がてんかん患者と言われている。そして私も医師の了承を得て運転をしている。
これはてんかんに理解のない人でもわかっていただきたい。
◆
私はこの病気と3歳のころから23年付き合っていて今のままでは薬を飲み続けなければ治らないといわれているのでこれからも付き合っていく。許嫁のようなもので最後まで添い遂げる
このてんかんという病気を持っていることを友人などに話すことはほとんどない。
小学生のころなんて敏感で何度も発作を起こしていた。だけど私がてんかんということは周りのクラスメートはもちろん知らないし、先生も担任の先生くらいしか知らなかったので「授業中急に保健室に行く子」のレッテルをはられるようになった。後にその時のクラスメートから仮病と言われていたこともわかった。しかし小学生は残酷なもんで知らないことがあると「○○菌」扱いをするから私が病気持ちということは一切言わなかった。
私はサッカー部にも入っていて8年間サッカーをたしなんだ。本当にたしなんだ程度で8年続けた。だって8年続けて試合出場回数は両手に収まるくらいだったしリフティングは30回もできなかった。運動神経悪い芸人張りにへただったのにくそあきらめの悪い性格がいらんことしてくる。
脱線したが抗てんかん薬の中には副作用で汗が出にくくなるものがあるらしい。それを当時服用していた。(名前は忘れた)汗が出にくくなると体温調整ができなくなるので夏場のサッカー練習はしょっちゅう熱中症になった。カレー並みの頻度で熱中症になる。暑さと激しい運動に弱く発作を起こしやすくなる。
しかもさぼって試合中動いてなかったりしていたら気温が40度近くあっても汗が出なくなって寒くなってくる。夏場のサッカー部は厄介でだった。それが夏場ほぼ毎日あったため顧問に仮病レッテル貼られ試合にも出られなかった。(言い訳)
◆
高校生になったらほとんど発作も出なくなり薬も減っていき、このまま薬をなくせるようになるかもしれなかった。そんなとき発作を発症した。よりにもよって当時一番仲良くしていた友人とテニスをしていた時だった。その日は夏の部活帰りに自転車でテニスコートに向かいテニスをしていた。(ちなみにテニス部ではないし弓道部だった。)
友人には見られたくなかった。知られたら嫌われて行ってしまうようで。小学生のような「○○菌」の扱いはないが高校生になると陰湿になってくる。それが怖く友人に病気のことを隠していたし見られたくなかった。
気を失って目が覚めたときに目の前にいて救急車が来ていたのを見て驚いたに嬉しかった。発作で気を失っている間は私史上一番不細工な顔をしていたに違いない。泡吹いて目がうつろで痙攣している姿(後から聞いた話によると)がイケてるわけがないから。オダギリジョーも麻生久美子も泡吹いて目がうつろで痙攣したら絶対イケてない。そう考えたらこういう式が成り立つ。
「私=泡吹いて目がうつろで痙攣している姿がイケてない」
「オダギリジョー=泡吹いて目がうつろで痙攣している姿がイケてない」
「私=泡吹いて目がうつろで痙攣している姿がイケてない=オダギリジョー」
「私≒オダギリジョー」
私はほぼオダギリジョーだった。
ちょっと待って。この式を乱用したら私はなんでもなれるってこと?
「小芝風花=泡吹いて目がうつろで痙攣している姿がイケてない」
「私=泡吹いて目がうつろで痙攣している姿がイケてない=小芝風花」
「私≒小芝風花」
めっちゃ脱線した。
オダギリジョーなわけあるわけねーだろ!!おーい!!寝てんのか!!そもそもオダギリジョーが泡吹いて痙攣する世界にいないんだよ!!!!!!
はい
話をもとに戻すとその友人はいまでも一番親しい友人になっている。それは、私が倒れた後にどうしても言いたくない秘密として話したことと、その友人が律義に今でもその約束を守ってくれていることである。
それまでの私は周りに大きな秘密を常に抱えていながら接することで本当の友人を作れなかった。私は高校生にして初めて友人を持った。
◆
大学生・社会人となり人間関係も大きく変わった。てんかんという病気のことも知っている人が周りに増えた。
大学時代は車社会で学んでおり学生のほとんどが車を持っていた。私も例にもれず車を運転していた。周りでてんかん患者をバカにする風潮があった。もちろん私はカミングアウトしていなかったが不安でしょうがなかった。体育の時間に一度具合が悪くなり(発作が起きる前兆のような感覚)その場で横になったことがあった。その後私は体弱いキャラで大学生活を過ごしていたが本音を話せる友人はできなかった。大学は人とのつながりが結構大事だったりする。
このまま誰にも言わず人とのつながりを増やしていき社会人5年目になった。
そして先月「うつ病」になった。
「私はうつ病を持ってる」
◆
人とのつながりを増やしていったが誰にも心を開いていない状態が続き、相談できる相手が周りにいない状態で一人でため込んで爆発した。
皆さんと同じタイミングで自粛生活をスタートしたが在宅のような仕事はなく休職している。やっとこのようにPCを開いてnoteを書けるまでに快復はしてきた。
これを書いている今日は調子がいい。昨日は午後の雨のせいですごい調子が悪かった。
うつ病になってから実家に帰り療養している。私には家族がいる。それを今回実感した。「いい年して実家に帰って家族に甘えて、、、」って思う人もいるかもしれないがうつを直すには一人ではできなかった。薬を飲んで寝るだけでは治らない。
私にはつらい時に甘えられる頼れる家族がいた。
◆
てんかんは脳の病気のためてんかん患者さんの多くは精神的な問題を抱えていることが多い。 ソース:【てんかんinfo】https://www.tenkan.info/about/epilepsy/about_07.html
私は多くの問題を人に相談せずに抱えてうつ病になった。だけど振り返ってみると私はいろんなものを持っていてそこによりかかることができるんだと気がついた。
「私は持ってる。」
◆私とこの記事を読んでくださった落ち込みやすい人へ
今は精神的に落ち込みやすい時期ですがあなたの周りには多くの人がいます。友人・家族・仲間・先生以外にもその人たちは私たちのことを気にしてみてくれています。心配もしてくれます。
一人で抱え込むのもいいです。
ただどうしようもない時は爆発する前に誰かに話そう。きっと耳を傾けてくれる。
「みんな持ってる」
以上
天気悪いのに今日はマジで調子よすぎる。
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