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2024年のRockon Social Clubの使用楽器/機材を分かる範囲でまとめてみた

先日、男闘呼組メンバーを中心とした新バンド「Rockon Social Club」のLIVEツアー
KURE 5-56 Presents Rockon Social Club Reloaded Tour 2024
の武道館公演を見に行ってきました!

最高の夏の思い出に
なりました…!

ということで今回は
2024年のRockon SoCial Clubの使用楽器/機材を分かる範囲でまとめてみた
という記事を書かせていただきました!!

この記事を書こうと思った理由ですが、
前作の「セルフカバーアルバム編」に続く男闘呼組/Rockonの記事の構想を考えながら

SNSでLIVEの感想を見ていたのですが、
「◯◯くんがこの曲はこのギターを使っていた!」
という感想が多く見られたので、
「誰かが機材をまとめたらファンの方々も分かりやすいのでは…」
と思い、書くに至りました!
7000字くらいあるので結構ボリューミーです…。楽しんでいただけるとありがたいです!

それでは本編に移ります!!

※注意

・サウンドメイクへのコメントは全て筆者個人の見解です。

バンドやメンバーの公式SNSでの投稿、音楽雑誌、ラジオでの発言、FCアプリなどを見ながら、
筆者が自身の知見とGoogleレンズを参考に書いておりますため、機材情報が正確ではない可能性もございます。ご注意ください。
(筆者もこれを機に音楽雑誌からRockonのサウンドシステムが取材されてほしいと思っています!
そのときに正確な情報が分かるかと…!)

・あくまで6人+デビンさんの楽器とアンプとエフェクターになります。 パーカッション、ホーン隊の使用楽器や、ワイヤレスシステムやPAシステムについては書いておりません。
また、マイクやペダル、ミキサーなどの細かい部分についても書いておりません。

・その他、ギターは「Custom Shopなのか普通のなのか」「"◯年製"なのか"◯年製再現モデル"なのか」が判明していないものも多いです。

・あくまで今年のツアーのRockonの機材について書いております。RockonのInstagramの"LIVEフォト"と照らし合わせながら、「この楽器はこれかな?」と楽しんでいただければ幸いです。


〜リズム隊編〜

・高橋和也さん (ベース)

和也さんの使用楽器は
・Fender ジャズベース サンバーストカラー 70年代製 (メイン機)
・Godin A4 Nat Fretted 恐らく2002年製 (エレアコベース)
です。↓

LIVEでは全曲をジャズベースで演奏されます。エレアコベースは歌番組やMVなどで「Summer Of Love」を演奏する時に使用されます。
「男闘呼組関連の時はFenderのジャズベースを使う」と決められているとのことで、昔は60年代製だったようですが、最近は70年代を使われているそうです。

70年代のFenderのジャズベースの音の特徴としては、
パキッとしたドンシャリサウンド(派手な音)で、高域の鳴りが良い
という感じなのですが、強く弾くとかなり破壊的な音になるので、和也さんの強い指弾きとの相性が良いベースだと思います。

また、和也さんは「バンド編成によって指弾きとピック弾きを使い分けられている」そうなので、実際に今回の武道館でもセンターステージで6人(+デビンさん)のみの演奏になった時にもピック弾きで演奏されている楽曲がありました。

また、エフェクターとアンプなのですが、
・マルチエフェクター

ZOOM B6
(エフェクターはこれ1つです!)

・ヘッドアンプ

(恐らく)
AMPEG SVT-4PRO
(歌番組の時は違うアンプでした)

・アンプキャビネット(スピーカー)

「SWR GOLIATH Ⅲ 4 OHM」 ×2つ
(重いキャビネットだからこその
ディープな音が出ます)

です!

・青山英樹さん (ドラム)

英樹さんは先日発売されたドラムマガジンにて、
ペダル、パイプ、ビーターに至るまでの全てのセッティングを詳細に公開されているので、詳しくはそちらをご覧ください!!ここでは簡易的に書きます!

英樹さんのReloadedツアーでの使用楽器は、
・ドラムセット…YAMAHA YD-9000シリーズを2バス、3タム、2フロアタムで使用
・スネアドラム…YAMAHA Steel Shell(90年代製)
・ヘッド…EVANS
・シンバル…全てPaiste Cymbals
・バスドラムのトリガー…DT50K
・音源モジュール…DTX-PROX
です!

トリガー用音源モジュール(バスドラムの音を強くする機材)は男闘呼組の時やこのツアーのリハーサルで使われていた「EAD10」から変更になっていますね。
武道館公演では英樹さんのドラムセットを載せたドラムライザーがセンターステージまで進んでいった演出が印象的でした。。

ドラムマガジンでは、
・今回のSteel Shellスネアのサウンド解説
・タム3つが水平に並んでいる理由
・ナリトマでワンバス/Rockonでツーバスな理由
などが書かれているので必見です!


〜ギター編〜

・成田昭次さん (リードギター)

昭次さんの使用楽器は、
・Gibson 1959 Les Paul Standard (ツアー後半のメイン機。本当に59年製なのか後の時代に作られた再現モデルかは不明。)
・Fender Telecater Custom 70年代製 (ツアー前半のメイン機。)
・Gibson SG Standard Cherry 70年代製
・Fender American Professional II Stratocaster SSS (ダウンチューニングが必要な「Breaking News」などで使用)
・レスポール or セミアコもう1種類?(1957年製orその再現モデルの"ゴールドレスポール"の可能性が高いです…!)
です!

普段の昭次さんはセミアコ(Gibson ES-335)やグレッチ(Gretsch 6120)などがメインなのですが、今回のツアーは昭次さんご自身の中で「ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュさん」がキテいることもあってなのか、レスポールがメイン機となっています。
前半はテレキャスターがメインだったそうなのですが、後期になるに連れてレスポールがメインとなり、最終的に武道館はほぼレスポールでした。

昭次さんが今回使用されている50年代後期モデルのレスポールは、「煌びやかで太い音。それでいて低音がガツンと出過ぎない」ことが特徴です。
なので、会場で聴いていてもとにかく太くて良い音でした!
今ツアーの華やかなRockonサウンドにマッチしている楽器ですね。

そして、昭次さんのエフェクターボードの中身ですが
・ブースター

Suhr "Koko Boost"

・チューナー

BOSS TU-3W Chromatic Tuner


・ワウペダル…VOX製の時やMXR製の時など色々 (今ツアーは恐らくVOX製)

・パワーサプライ (エフェクターに電気を送る)

VITAL AUDIO
POWER CARRIER VA-05 ADJ

・その他 謎のスイッチ1個
("エフェクターON or OFFを切り替えるスイッチ"な可能性が大きいものの、筆者の周りは"大きいエフェクターボードで沢山ボタンのあるスイッチャーを使っているギタリスト"しかいないため正確には分からない…)

です!

↓ボードの中身はこちらの写真やFCアプリで確認出来ます

ナリトマの時はこれらに加えて、エレアコ用のDIプリアンプである「L.R.BAGGS VENUE D.I.」が入っています。

昭次さんは結構「昔のハードロックサウンドに近い音」を好まれるので、「無駄のものを削ぎ落として楽器そのものの味を活かす」という音作りをされているように感じます。

ブースターは「音量を持ち上げて深みや艶を出す」という機材なので、まさに「素材を活かす」機材ですね。あのファズが効いたソロの音は「"音の良いところだけ持ち上げる"MID BOOST」で作られていると思います。

ワウペダルは「Foxy Lady」のギターソロなどに使われていますね。

そして、アンプですが、
・ヘッドアンプ

FRIEDMAN SMALL BOX 50W
(歌番組ではMarshallを
使われていることもありました)

・キャビネット

Friedman 212

です!

・岡本健一さん (リズムギター)

健一さんの使用楽器は、
・Gibson Flying V ゴールド (60年代後期モデル。メイン機。色やプレートの形的に健一さんが独自にカスタムを施しているモデルの可能性もあり。)
・Gibson Custom Shop Joe Perry “Gold Rush” Les Paul Axcess Aged (エアロスミスのジョー・ペリーさんモデル。主にバラードで使用。)
・Fender Custom Shop John 5 Signature HB Telecaster (ジョン5さんモデル。)
・Gibson Les Paul Standard Wine Red
・Gibson LesPaul Custom ブラック (70年代前半製。若い頃に昭次さんから売りつけられたギターで、現在価値が200万ほどに跳ね上がり、加えて良い音なので昭次さんは買い戻したいと思われているそうです。)
・その他、50年代モデルのゴールドレスポールを使用されている?
です!

健一さんのギターサウンドは、Gibsonならではの「豊かで太く、伸びの良い音 」が特徴です。

メイン機はとにかく見た目がカッコいいフライングVです。こちらはスコーピオンズのルドルフ・シェンカーさんの影響で使い始めたそうです。

海外のハードロックギタリストのシグネイチャーモデルも使われていますね。今回は使われていませんが、健一さんはこの他にデイヴ・クロールさんモデルのセミアコなども所持されています。

何と言っても僕はジョー・ペリーさんモデルを多用されていたことに驚きました。

ピックアップがリアハム1つだけのギターは「音が純粋で強いけど使いこなすのが難しい」ので、友達に「健一さんが3割くらいの曲をリアハムだけのレスポールで演奏されていた」って伝えたら驚いていました笑。
(昭次さんも度々フロントのシングルピックアップのみのテレキャスターを使われていることがあります!)

また、今回のツアーに向けて全体的にギターのストラップを新調されたとのことで、
・ジョー・ペリーさんモデル…昭次さんプレゼントの金色のストラップ
・ジョン5さんモデル…昭次さんプレゼントの金色のストラップ
を付けられています。

そして、健一さんのエフェクターですが、レコーディングの時やADDICTのリハーサル(マルチエフェクターのG2.1nuを使用)と異なり、
足元には
「アンプをコントロールするためのフットスイッチのみ」
が置かれています。エフェクターを使用されているのかは不明ですが恐らく使用されていません。

フットスイッチは恐らく

MESA BOOGIE BIGFOOT
を使われています。

使用アンプは
・ヘッドアンプ

MESA BOOGIE Dual Rectifier
(ラウドロック用のハイゲインアンプ)
を2台使用

・キャビネット

Mesa Boogie Rectifier Standard
Slant ARMOR
(この写真のモデルの外装がメタリックなver.)

です!これらは昭熱大陸で確認できます↓


使用アンプ的にエフェクターが要らないと思うので、アンプ2台をフットスイッチでコントロールして使用されていると思います。

・寺岡呼人さん (ギター/ベース)

呼人さんの使用楽器は、
◯エレキギター
・Gibson Les Paul Special (メイン機。何年製かは不明)
・Fender Jazzmaster (ダウンチューニングが必要な「BreakingNews」で使用)
◯アコースティックギター
・Martin D-28
・Gibson SJ-200 (「LIFE」などで使用)
◯ベース
・Fender Precision Bass 1962年製
・Höfner 500-1 (バイオリンベース)


呼人さんはサウンドの司令塔かつ曲によってエレキ/アコギ/ベースを使い分けられるので、一番楽器チェンジが多いです。
呼人さんもいつもはセミアコ系を使われることが多いのですが、今回はレスポールスペシャルでほとんどの楽曲を演奏されています。
たまに「全員レスポールの時もある」ので今年のRockonは物凄く骨太サウンドです笑。

バラードなどでは基本的にアコギで、和也さんソロのコーナー+「ねぇ、そろそろ」ではベースを弾かれています。

全体的にコードメインで指揮をとるように演奏されていて、男闘呼組の楽曲を演奏する際には「昭次さんと健一さんのプレイを邪魔せず足りない音を足していく」という演奏をされています。

ベースは全てピック弾きです。呼人さんのベースはキレが良く、和也さんの激しいベースとはアプローチが全然異なります。

そして、呼人さんのエフェクターですが、Rockonの時の足元の写真が無く、ギターの音作りでは何のエフェクターを使われているかが分かりませんでした…。

ナリトマの時のベースのエフェクターボードは

TECH 21
(DIプリアンプ)
PETE CORNISH
BD-1 (オーバードライブ)
PETE CORNISH
LD-3 (ラインドライバー)

・チューナー

なので、Rockonでベースを演奏される際もこのボードを使われていると思います!

続いて、アンプですが、
◯ギターアンプ
Zinky NS-2 Blue Velvet 25
(リハーサルの際に使用されていて、ステージフォトの呼人さんの後ろに見えるシルエットが本機と似ていたので、恐らく本番でもこのギターアンプを使われています。)↓

◯ベースアンプ
VOX T-60 アンプ 60年代製
(ポール・マッカートニーと同じアンプ)↓

です!


〜キーボード編〜

・前田耕陽さん (主にサウンドにパワーを出す要素を担当)

 耕陽さんの使用楽器は、
・Roland JUNO-X (前列上段のキーボード。シンセっぽい音を鳴らすために使用)
・Roland RD-2000 (前列下段のキーボード。主にピアノの音を鳴らすために使用)
・Hammond XK-1C (サイドのキーボード。オルガンの音を鳴らすために使用)
・Roland AX-Edge ホワイト (ショルダーキーボード)
です!


前列のキーボード2台は、
MacBookのミュージシャン用アプリ「MainStage」を使用して、PC内のソフトシンセサイザーの音を鳴らす
という用途でも使用されています。
(勿論普通にハードシンセ本体の音を鳴らす時もあると思います。)

本番では、事前に作られている楽曲ごとの音色の設定を呼び出して演奏されています。

耕陽さんのキーボードは主に「サウンドに厚みを出す要素」を担当されているのですが、Rockonは基本的にハードロックなので、Hammondオルガンの音色が多用されます。

・デビン木下さん (主にサウンドをメロディアスにする要素を担当)

最後にサポートキーボーディストのデビンさんの使用楽器を紹介します。

デビンさんの使用楽器は、
・Roland FANTOM-6 (上段)
・KORG KRONOS (下段)
です!

デビンさんも耕陽さんと同じく「MainStage」を用いて演奏されることがあります。

デビンさんも基本的にオルガンの音色を演奏されているようで、MainStageでは「Hammondのソフトシンセ」や「Hard Rock Organ」というプリセットの音色を呼び出して演奏されます。

また、デビンさんのキーボードは「サウンドをメロディアスにする要素」を担当されているので、ソロのフレーズやリードのフレーズの難しいフレーズなどを数多く担当されていますね。


考察

①とにかく50〜70年代製の良い楽器を使われている

こうしてメンバー全員の使用楽器をまとめてみた結果、
Rockonみんなビンテージの良い楽器使われてる!!
と思いました…笑。

楽器が良い楽器なのは勿論ですが、その上で、
新人バンドらしからぬ円熟した演奏が素晴らしかったり、"楽器そのものの良さを持ち上げるような音作り"をされているので、
「良い楽器を使っていて、それでいてメンバーの演奏も上手いからこそ、ガツンと伝わってくるような熱いサウンドになっている」
のだと感じましたね。

②全体的なサウンドメイクについて

一言でまとめると
「"素材の味や個性を活かした骨太なハードロックバンドサウンド"

ホーンやパーカッションで華やかに彩っている」

というサウンドメイクをされています。

これはメンバーの皆さんもインタビューで話されていますが、
「純粋なハードロックだった男闘呼組」
と異なり、
RockonのLIVEはショー的な要素が強い
とのことで、華やかなサウンドや演出に力を入れられているそうです。

個人的に
・ギター3人
・ドラマーが多点セット
・ホーン隊の方々とパーカッションの方がいらっしゃる
・ヘッドセットマイクも使う
なRockonが
「果たしてコンソールに何10ch挿しているのか」
は気になっています…。

③1stアルバムの曲について

実はRockonの1stアルバムの楽曲は、本来"呼人さん+昭次さん+ゲストミュージシャン"でやる予定のプロジェクトだったこともあり、
男闘呼組メンバー用に当て書きされていない楽曲
も多いのですが、
最近のLIVEでは、「メンバーが実力で1stアルバムを完全に我が物としている」に感じます。

例えば、
・昭次さんが原型が無いくらいギターソロをアレンジされている
・和也さんのシャウトや高音のキレ味が上がっている
・健一さんがどんどん曲に入り込んだような歌い方になられている
などの点からも「モノにしてきてる感」を強く感じます。

また、ホーン隊が入ってブラスロック調のアレンジになっていたりするので、是非LIVEアルバムがリリースされた際には
「オリジナルのCD音源とどれだけ変わっているのか」
を比べてみたいです!

④スイッチボーカルバンドだからこそのPA設定(マイクの設定)

これは男闘呼組もそうなんですけど、
「Rockonはメンバー全員がボーカルをとるスイッチボーカルバンド」
である上に、
「曲ごとにメンバーの立ち位置が変わる」
ので、その際には
「同じ1つのマイクを色んなメンバーが使用する」
ということが非常に多いです。

そのため、恐らく
事前に1曲ごとに専用のPA設定を作っておいて、次の曲が始まる度に"その曲専用のPA設定"に切り替える
ことで、
「曲ごとにメンバーの立ち位置が変わり、同じマイクを違うメンバーが使ったとしても、良い感じにお客さんに歌声が届くように考えられている」
と思われます。

まとめ

・Rockonメンバーの楽器は「ビンテージの良い楽器」が多い。
・その上で「素材の味を活かす」ようなサウンドメイクをされている。

↓NEWミニアルバム 「SUMMER OF LOVE」

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