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№2 SUBTOTAL関数

SUBTOTAL関数 とは

SUBTOTAL(サブトータル)
機能: 〔集計方法〕に従って、さまざまな集計値を求める。
対応Ver:365 2021 2019 2016 2013 2010
構文: SUBTOTAL(集計方法, 参照1, 参照2, ..., 参照254)

使い方

SUBTOTAL関数は、〔集計方法〕(=計算の種類)を指定することでそれに従ってさまざまな集計をすることができる多用途関数です。
〔集計方法〕には、1~11と101~111の計算の種類が用意されており、101~111を指定した場合には非表示の行が集計対象から除外されます。
つまり手動で非表示にした行やフィルターで絞った際に見えない行の数値は集計されません。

集計方法の一覧表

また、〔参照〕の中に同じくSUBTOTAL関数を使って集計されたセルがある場合には、それらの小計数値も集計対象から除外されます。
〔参照〕にはセルもしくはセル範囲を指定して動作します。
【SUM関数】のように直接構文に数値は入力できないので注意しましょう。

ちなみに「subtotal」は英語で「小計」です。
sub(サブ)のtotal(トータル)ということですね。

〔集計方法〕の中に前の記事でご紹介した【SUM関数】がありますので
こちらを例にとって説明します。

【SUM関数】を使用して小計を含む表を集計する場合、総合計を求めるためには、構文を以下のようにする必要があります。
小計を含むすべてを範囲指定してしまうと小計分が重複してしまうためです。

指定するセル範囲に気を付けないと重複してしまう…

これではめんどくさいですし、ミスも起こりやすいですよね。
そんな時に活躍するのがSUBTOTAL関数です。
SUBTOTAL関数の構文で〔集計方法〕に"9"もしくは"109"を入力した場合、小計(例のC6とC11セル)を無視して総合計を求めることができます。
注意点としては、小計にもSUBTOTAL関数を使わないと総合計で無視されないことです。

"109"で使う癖をつけておけば、
いざとなった時でも安心です。

「これぐらいので手間なら気にならない!」
「俺はこんなことで間違わない!」
「新しい関数を覚えるくらいならSUMでやりきってやる!」

という具合に息巻く方を数多く見てきましたが、いつか必ずミスを起こします。
数行の集計表をひとつふたつ作るぐらいならば確かに気を付けていれば問題ないかもしれません。
でも数百行、数十項目ある集計表をいくつも作る場合を考えてみるとどうでしょうか?
重要な売上報告書で小計を重複してしまい、誤った報告をしてしまったら?
イベント参加人数の集計表で重複に気付かず、商品を必要以上に発注していまったら?

ヒューマンエラーは必ず起きます。
新しい関数を覚えたところでミスはゼロになりませんが、少なくすることはできます。
少しでもリスクと工数を減らす一つ一つが効率化へ繋がるのです。

簡易的な表ではSUM関数の方が構文も単純ですし、オートSUMもあるので使い勝手が良いのですが、フォーマットを作成しようとするような場面ではSUBTOTAL関数の方が有利に働きます。
是非覚えておきましょう。

使う場面

SUBTOTAL関数は、小計を含む表を集計する時に使用される関数です。
この集計の対象となるのは、数値(もしくは文字列として入力された数字)に限定されます。
実際に使用される場面としては、複数拠点を含む全社の売上集計表、年間出勤日数の集計表などが挙げられます。

合わせて覚えておきたい関数

先ほど紹介した通り、SUBTOTAL関数はさまざまな集計方法で使用することができる関数です。
その集計方法である関数を知っていることが前提となってしまいますので少なくとも以下の関数は覚えておきたいですね。

  • AVERAGE関数 平均値を求める

  • COUNT関数 数値の個数を求める

  • COUNTA関数 データの個数を求める

  • MAX関数 最大値を求める

  • MIN関数 最小値を求める

  • PRODUCT関数 積(掛け算の結果)を求める

  • SUM関数 合計値を求める

他にもSUBTOTAL関数で使える集計方法は4つあるのですが、特殊な環境下でない限り使用する場面はありませんので覚えてなくて大丈夫です。

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