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「休んでるはずなのに疲れてしまう」~考えすぎ疲労をどう防ぐか~実践編
この8年で6回引っ越しをしているせーやです。理由としては転職とか転勤が多いからなんですけど、環境が変わると新しい刺激があるのも楽しいですね。
少し時間が経ってしまいましたが、前回の記事では準備編ということでここから「考えすぎ疲労」への具体的な対策法についてご紹介していきます。
前回記事
https://note.com/s_e_i_y_a/n/n29707771cb47
「考えない」はできるのか?
ちなみに、「そもそも何も考えないように頑張れば良いのでは?」と思う方もおられるかもしれません。
そうした方には一つ試していただきたいことがあります。
それは「ドラえもん」について1分間絶対に考えないようするということ
ドラえもんの声、青いボディ、愛くるしい?顔、ドラえもんに関することはどれを考えてもダメです。
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では1分間考えないように頑張ってみてください。
1分間が経ってから下にスクロールしてください。
どうでしたか?
ドラえもんに関することを全く考えずに1分間過ごすことはできましたか?
おそらく多くの方にとっては難しい課題だったと思います。
人間の脳の作りとして、何かを意識して考えないようすることは困難です。
むしろ、考えないようするとよりイメージしてしまい、逆により脳に深く刻み込む原因にもなります。
つまり、「それを考えてしまう」ことはいったん受け入れてしまうしか無いのです。
考え「ない」ではなく何かを「する」というアクションが必要なのです。
対処法を決める基準
対策法については色々ありますが、どれを実施した方が良いかというと次の二つの基準で決めるのが良いです。
①コストが少ない
それをするのに大きな労力、それなりのお金がかかるものは続けられません。
手軽でお金もかからないものが理想です。旅行で気分転換を毎週していては今度はお金の心配をしないといけなくなります。
②一人でできる
二人以上いないとできないことは実施のハードルが高く、継続が難しいです。
思い立った時にいつでも一人でもできるボッチ(失礼)にも優しいものが理想です。
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その他のポイントは一つだけでなく複数の対策法を持つことです。
対策法もそれが実施しやすい場面、効果の出方などは個人差があります。
また、一つだけの方法で十分な効果を実感できなくても組み合わせることでより効果を発揮することが期待できます。
今から大きく分けて7つにカテゴリーで対策を紹介します。
手段1:今この瞬間を意識する活動をする
一つ目は意識を過去でも未来でもなく今この瞬間に戻すための活動をすることです。
近年流行りのマインドフルネスとも言い換えることができるかと思います。
そうなると瞑想などが選択肢に入るとは思いますが、個人的な感想としてはこれは中々難易度が高い。
何しろ頭の中で思考が暴走中なのだから、自分の呼吸だとか身体の感覚だとかに意識を向けるのは実際問題至難の業。
ある程度余裕のある時であれば練習してみるのは良いと思いますが、状態の良くない時にするのはあまりおすすめできません。
ですので、おすすめは身体を動かす活動です。
身体を動かして強制的に身体を意識することで感覚を今に戻すのです。
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私の場合はYouTubeを見ながら立ちながらできるピラティスをしています。
そして、毎回同じ動きで慣れてしまうと飽きてまた思考の世界に入り込んでしまいやすいので動きのバリエーションがある方が良いでしょう。
また、1人での実施は難しいですが、武道や格闘技はまさに今この瞬間を強制的に意識することになります。何しろボーっとしていたらボコられますので。
運動系以外の場合は自分の身体を指でトントンとするタッピングという方法もあります。
特におすすめなのは中指で自分の額をトントンとすること。頭の中が思考で埋め尽くされそうになったら是非試してみてください。
具体的な手段としては紹介したもの以外でも今この瞬間を意識できるものであれば何でも大丈夫です。
例えば深呼吸をする、トイレに行く、手を叩く、水を飲むでも何でもよいです。
是非自分に合ったお気に入りの手段を見つけてください。
手段2:自分の頭の中を外に吐き出す
手段2つめは自分の頭の中を紙でもPCでも何でも良いので、吐き出してしまうことです。
人間の脳は頭の中で何度も繰り返した内容を重要なものだと認識するようにできています。
テスト勉強では何度も繰り返して復習するのが定番ですよね。
だから脳は脳内で何度も繰り返した思考は「これは忘れてなるものか。忘れたら大変なことになるぞ」ということで忘れまいとします。
だから内容を自分の頭の外にアウトプットしてあげると、
「とりあえず記録には残しておいたからもし忘れても大丈夫だな。よしよし。」
となってその考えへの執着から離れやすくなります。
具体的なアウトプット先は手書きのメモでもスマホやPCでも自分にとってストレスフリーなものなら何でも大丈夫です。
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ブログやSNSに吐き出すのでも良いでしょう。
読者の共感が生まれなくてもそれを目的している訳では無いのでしったこっちゃありません。
職場の上司や特定の人に対しての不満などがあるのであればその人への手紙を書いてみるのも良いでしょう。
もちろん渡す必要は無いので忖度不要です。どんな罵詈雑言でも呪詛の言葉でも好きに書けば良いでしょう。
ただし、もし間違ってポストに投函してしまってもこちらでは責任は負いかねますのでご容赦ください。
手段3:悩む時間を決める
手段3つ目は悩む時間を1日の中で決めてしまうのです。
何かを悩む時にはその内容を自分が重要な内容だと認識しているから悩みます。
家から出るときに右足から出るべきか左足からでるべきか、それを1日悩む人はそう多くはないでしょう。
ですので「悩む必要は無い!」と自分に言い聞かせても、別の真面目な自分が「そんなことは無い!これを考えないと大変なことになる!」と言えばそれを無視はできません。
なので真面目な自分に
「わかった。ならちゃんと悩む時間を作るから今は勘弁してくれ」
と言い聞かせることで納得させてあげましょう。
そうすることで「んー、なら今は勘弁してやる。後で絶対時間とれよ!」と引き下がってくれることが期待できます。
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ちなみに悩む時間の設定は夜遅くは理性が働きにくくネガティブ思考がブーストされやすいのでおすすめできません。
できれば日が出ている間の時間帯、遅くても20時までの間に設定した方が良いでしょう。
毎日同じ時間にその時間をとってルーチン化できればより効果的です。
手段4:考えや感情に名前をつける
手段の4つ目は自分の考えや感情に名前をつけるという方法です。
例えばネガティブに考えすぎてしまっている自分に気づいたら
「くよくよ虫がまた元気になってるな。仕方がないやつめ」
「そわそわさんがまたそわそわしだした。ちょっと落ち着いてね」
と思っているとその考えを距離を取って少し冷静になることができます。
他にも
「お怒り様がまた怒っている。触らぬ神に祟りなし、ちょっとそっとしておこう。」
「不安くんがまた来たな。でも今は来なくてもいいよ。おとなしくしててね。」
「悲しいちゃんがまた泣いている。よしよし。またそのうちいいことあるよ。」
みたいに思うことができます。
ここで大事なのは自分の考えや感情を俯瞰して、それに巻き込まれないこと。
是非、自分の頭の中を客観視しつつ、可愛がってあげてください。
ちなみに感情の仕組みとかを理解するのも良いので、ディズニー映画の「インサイド・ヘッド」もまだ見たことが無い方は見てみることをお勧めします。
手段5:「どうしよう」から「どうしようか」へ
手段5つ目は何かを悩むときには「どうしよう」と悩むのではなく、「どうしようか」に考え方を変える癖をつけることです。
「どうしよう」が続くとひたすら悩むだけで問題は解決せず、いつまでたっても終わらない思考の無限ループに入っていきます。
問題は解決せず、ただ無駄に疲れる。損以外の何物でもありません。
ですので、何か問題が起きた時は「どうしようか」と考えて問題を解決したり、次のアクションに繋がるように考えていきます。
「うっかりあの人に失礼なことを言ってしまった気がするどうしよう」
➡「うっかりあの人に失礼なことを言ってしまった気がするどうしよう。今度謝っておこう」
「もしかしたら今度リストラされるかもしれない、どうしよう」
➡「もしかしたら今度リストラされるかもしれない、どうしようか。別の仕事だと何ができるだろうか」
こんな風に考えられるようになればしめたものです。
手段6:ポジティブな再評価
手段6つ目は起こった出来事に対するポジティブな再評価です。
考え方を変えるという所では先ほどの「どうしようか」に似ていると思います。
世間一般的には所謂ポジティブ思考と言われるものに近いです。
既に起こってしまった出来事は変えられませんが、その物事の捉えからは変えて楽観的に捉えることはできます。
例1
出来事:行きたかったサッカーの試合のチケットが取れなかった
悲観「もっと早く予約できていれば取れたかもしれないのに!」
楽観「チケット代が浮いた分で家で豪華なピザでもとって観戦しよう」
例2
出来事:マッチングアプリで出会った人と二回目のデートに繋がらなかった
悲観:「またダメだった。良い感じだったと思っていたのに」
楽観:「まだまだ他にも良い人はいる。今は落ち込んでるけどそのうち立ち直るだろう」
ちなみに私は新しい経験をするのが好きなタイプなので
「原付で生まれてスピード違反で捕まってしまったけど、新しい経験ができたぞ」
と思うようなタイプです。ただの能天気?というかバカかもしれません。
手段7:そもそもの体調を整える
最後はそもそもなのですが、基本的に健康状態がよろしくないと思考は悪化します。
寝不足、運動不足で外に出ていない、暴飲暴食。
基本的生活習慣が悪化しているとネガティブ思考も増幅します。
病気の時はもちろん、病気未満の調子がイマイチな時ももちろんです。
ですので、まじは基本的な健康状態を良くしましょう。
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健康は最強のソリューションである。
それはこの場合も同じです。
大事なことなのでもう一度言います。
健康は最強のソリューションである。
是非、A4用紙に大きく書いて玄関のドアの所に貼っておいてください。
その時にはドアの外側ではなく内側に貼ることだけ注意してください。
たくさんの対策法を持とう
これまで7つの対策法を紹介してきましたが、自分に良さそうなものは見つかりましたでしょうか。
最後に重要なことをお伝えするとは対策法は一つだけでなく複数持つことです。
対策法もそれが実施しやすい場面、効果の出方などは個人差があります。
また、一つだけの方法で十分な効果を実感できなくても組み合わせることでより効果を発揮することが期待できます。
是非お気に入りの具体的な手段を最低3つ程度見つけてみてください。
まとめ
・何かを考え「ない」ように意識するのは逆効果なので何かを「する」
・対処法を決める基準はどれだけお手軽にそれができるか
・対処法は自分に合ったものを複数持っておく