がんに罹りました(中咽頭がん)
はじめまして
私は2023年3月に中咽頭がんが見つかり、これから治療を開始します。
この文章は2023年6月はじめに書いています。
中咽頭がんを調べてこのページをご覧になってくださっている方が多いがと思います。
中咽頭がんは日本では患者数の少ないがんですので、私の経験が少しでもご覧くださった皆さまのお役に立てればと、つたない文章ですが、治療記録をしたためていきたいと思います。
簡単に自己紹介
愛知県在住の55歳、男、独身です
職業:会社員
趣味:ロードバイク、マラソン、トライアスロン(←最近ご無沙汰・・)
近頃は特にロードバイクのヒルクライム大会の成績向上に向けて、老体にムチ打ち、自己ベストの更新をめざしトレーニングに打ち込んでいました
そんなさ中にガンが発覚です。。
最初の違和感
思い返せば、2021年12月頃、ひげを剃ったとき左あごの下あたりにしこりがあるのを見つけていて、気になって色々調べてみたけど、特に心配することは無さそうだな、と思ってしまいそのまま放置していました。
そして2022年11月ころ、なんとなくのどがいたくなって、時期的にコロナが疑われたんだけど、それ以外に熱などの症状はないし、11月末に受けた人間ドックでもなにも所見は無かったため、しばらく様子を見よう、とこちらも放置。
同時期に、ツールド沖縄市民210というロードバイクのレースに出場して、久しぶりの旅行で重い荷物を持ち歩いたからなのか、左肩が少しいたくなり、それが徐々にいたみを増してきていて、そのいたみの方が気になり、色々調べたところ五十肩であろうことが判明。
五十肩はいたむ場所が移動しながらしばらくすると一度いたみが治まる、と経験者の友人から聞いて、気長に付き合うか、、と考えていた2023年2月中旬、移動するといういたみが寝ているときにいたくなる場所に移動してきて、、
これはちょっといい治療があればしてもらいたいな。。
と整形外科や鍼灸院やらを色々調べましたが、調べるほどに、よさそうな治療はなく、結局気休め程度にしかならないな、、という結論に達し、五十肩の治療には行かないことに。
ただ、普段あまり前向きになれない「病院に行こう」という気持ちだけは盛り上がっていたので、次点で気になっていた「のどのいたみ」を診てもらおう! と近所の内科に伺うことにしました。
今年の最大の目標である「富士ヒルクライム」への参加申し込みをしてから1週間後のでき事でした。
がん発覚まで経緯
伺った内科医院で
・昨年11月頃から何となくのどがいたむこと
・首のしこりはおととしの12月頃にはあったこと
をお伝えし診察いただいたところ、これはすぐに耳鼻咽喉科で診てもらった方が良い、となり、直ぐに近所の医院に電話を掛けていただき、紹介状も書いていただき、15分後には耳鼻咽喉科に到着。
少し待ち、紹介状をお渡しして診察開始。鼻から内視鏡で扁桃腺を診ていただきます。
これは精密検査した方が良い、との判断で、市民総合病院への紹介状を書いていただくことになりました。
一週間後の金曜日
市民総合病院へ。久しぶりに訪れる総合病院。勝手がわからずキョロキョロしつつ初診の受付を行い、A4の予約番号が大きく書かれた用紙を受け取り、耳鼻咽喉科の窓口へ。
覚悟はしていましたが、総合病院の待ち時間はやはりかなりなもので。。予約時間の30分前に行き、診察開始は予約時間の1時間後(予約とは。。)予約番号の呼び出しをじっと待ちます。。
診察はものの5分で終了。その場で精密検査の予約をしていただきました。
最速の休み明けの月曜日にねじ込んでくださった、感謝。
CT(造影剤)と、扁桃腺と首のリンパの生検採取を行う事に。
翌月曜日 検査
それぞれの検査もそれぞれに待ち時間あり。予約(ry
造影剤のCT検査では点滴の様に腕の血管から造影剤を投入します。投入の準備をした状態(管が腕にセットされた状態)でCTの台に横になり撮影が開始されます、撮影の途中で「今から造影剤を投入します。からだが熱くなる感じがしますよ」とアナウンスされます。
たしかに、じんわりとあったかくなりました。
「造影剤を体から早く出すために水分を少し多く取っておしっこをたくさん出すようにしてくださいね。」と伝えられます。
リンパの組織検査は注射針で組織を採取します。首に注射針を入れられるのは初めてのことで少しビビりますが、特にそれほどのいたみも無く速やかに完了しました。
最後に扁桃腺の組織の採取。これは口から直接、先端に小さなハサミみたいなものが付いた器具で切り取られます。2か所採取されました。採取した部分が出血するので、止血のために熱した金属で焼かれます。
先生これに手間取り、何度も何度も焼きを繰り返し。。「うーん、あれ?」とか患者に聞こえるように言わないで~~。組織が焼けた香ばしいゲソ焼きのようなにおいが診察室に充満してお祭りの会場のようになっておりました。。
この組織を取った場所は、この後痛みを引きずることになります。。
がん宣告
精密検査の結果は2週間後。扁桃腺の組織を採った部分の止血と痛み止めの薬をもらい、結果を待つことになりました。薬は3日分もらったのですが、4日目以降も痛みはつづき、血もまだ少し混じっていて、なんとなく不安な毎日。。「悪性じゃないよな、こういう悪運は強い方だからな。。」などと全く根拠のない想いを巡らせていました。
そんなさ中、「能登和倉 万葉の里マラソン」に出場するため北陸へ!
氷見に前泊し、美味しい魚介を満喫♬ マラソン終了後は有休をいただき金沢に後泊し、美味しいお酒を楽しみました!
マラソン?ちゃんと完走しましたよ!
そんな楽しい楽しい北陸旅の翌日に検査結果を聞きに、午前中、会社に半日休暇をいただき、総合病院へ。
相変わらずの待ち時間の末、先生から説明がありました。
「悪性の腫瘍です」
左扁桃(中咽頭)
扁平上皮癌
p16+
「扁桃腺部分が原発がん、リンパ節のしこりはがんが転移したものです。遠隔転移の有無を確認するため、PET CTと胃カメラ、大腸カメラの検査をしましょう。ご都合の悪い日はありますか?」
と先生。いつでも大丈夫です。とお伝えすると即座に内科に電話をしていただき「中咽頭癌確定!胃カメラと大腸カメラの予約をお願いします」と。
「治療の方法は、遠隔転移の有無次第になりますが、代表的なものとして、放射線治療と切除があり、切除は副作用で顔の形が変わってしまう事が多いため、放射線治療が主流です。」と説明いただく。
一通りの説明のあと、先生がメモ帳に、ご自分で色々調べられると思いますので、と前述の告知内容を書いて渡してくださいました。(優しい。。)
そして診察室を出て、
「そうか、おれ、がんか。。。」
悲しいでも悔しいでもなく、ただ説明を受け取っただけ、そんな平坦な感情でした。
なんだか、一連の言葉を淡々となにかひとごとのように聞いていた気がします。ただ、ちゃんと調べなきゃ、という思考は働いたらしく、スマホには「扁平上皮癌」「p16+」という初めて聞いた言葉をメモしていました。(先生がメモを書いてくれる前に)
しばらく待合で待っていると、ベテランの看護師さんがいらして
「びっくりされたでしょう。不安も大きいとおもいます。心配事や相談事がありましたら遠慮なく何でもおっしゃってください。がん相談センターもありますので、そちらでも良いですし、直接おこちらへ電話いただいても大丈夫ですので、どうぞ遠慮なさらず。」と。(優しい。。。)
さっきまでどこか他人事だったことが、
「あ、おれ、すごく気を使ってもらってる。。」
と、少し自分の身に起きたことの深刻さを実感してきました。
そして、そのまま仕事へ。。
まぁ、手につきませんでしたね。笑
この時点ではこの病気がどのようなものか、私自身、全く知識が無く、ただ根拠なく「なんとかなるさ・・」と能天気に考えていました。
以上が、がん発覚までの経緯です。
次回は、PET CTなどの検査結果と、がんの原因について書きたいと思います。
つたない文章を最後まで読んでいただきありがとうございました!!