治療経過⑤（中咽頭がん）抗がん剤３クール目実施せず
抗がん剤治療は２クールで終わりに
当初、7/18から抗がん剤３クール目の治療で3度目の入院をする予定だったのですが、この治療を取りやめることにしました。
理由は
「耳鳴りの発生」
です
シスプラチン投与による耳鳴りは「不可逆性」つまり「治らない」とされていて、今のところ治療方法はありません。そのため、耳鳴りが発生したらその時点でがんの治療との兼ね合いをみて、投与を中止するのことが望ましいとされています。
このことから、耳鼻咽喉科の主治医の先生に相談し、３クール目の抗がん剤治療は実施しないこととしました。
中止して大丈夫なのか？
耳鳴りをこれ以上進行させないために、抗がん剤治療を少なくしてしまって、肝心のがん治療のほうは大丈夫なのか？というのが一番心配なところです。
結論を先にいうと、大丈夫かどうかは結果を見ないとわからない。という事になります。
中止することについて、耳鼻咽喉科の先生にも、陽子線科の先生にも、
３回目を実施したほうが安心であること（現在のところ３回実施すること、これが確立された実績のある治療方法であること）
もし、がんが残ったり再発した場合、陽子線や放射線治療は再度実施することはできない（照射量が決められていいるためもう照射できない）ため、切除するしかなく、切除手術の場合、後遺症はもっと大きなものとなること
について丁寧に説明していただき、それでも中止しますか？と確認していただきました。
決定するのは私自身です。
お医者さんはあくまでも、がんの治療をしっかりと行うことを考えてくれています。副作用や後遺症については、対処はしてくれますが、よほど重大なものでなければ確立した治療方法を優先したい、というスタンスです。
それに対し、私が中止することを決断したのは以下の理由からです
中咽頭がんのp16陽性の場合の放射線（陽子線）治療の成績が良いこと
一方、抗がん剤が治療成績に及ぼす影響ついてのエビデンスは確立していないこと
私が行っている、中咽頭がんの治療の「シスプラチンと放射線（陽子線）の併用治療」では、シスプラチン投与による腎機能障害の発生リスクが高まった場合、シスプラチン投与はその段階で中止することになっているということ
シスプラチンの投与量によって治療成績が悪くなるというエビデンスは無いこと
p16陽性は放射線（陽子線）治療の成績が良いことがわかっているので、患者の治療後のQOL向上のため、副作用や後遺症がなるべく発生しないように放射線（陽子線）の照射量の減少や抗がん剤投与との併用の要否など、あらたな治療方法の確立にむけて海外では臨床実験が開始されていること
これらの情報から、２クールの抗がん剤投与で問題ないと判断し、耳鳴りを進行させるリスクを取らないこととしました。
また、耳鼻咽喉科の先生も、表向きは３回目の抗がん剤投与を行った方が良い、としながら以下のエビデンスがあることを教えてくださいました。
再発した咽頭がんのリンパ節転移の切除治療での例で、シスプラチンの投与量による治療成績について、200mg/m²（体表面. 積）に満たない投与量の場合治療成績が悪くなる
今回、私が実施した抗がん剤治療では１クール100mg/m²（体表面. 積）の量を投与していまるすので、すでに200mg/m²（体表面. 積）の量を投与していることになります。
再発で切除術という状況の違いはありますが、抗がん剤の量についてのエビデンスとして唯一あるものはこれだけ、と安心できる情報を教えてくださいました。これも止める決断の背中を押してくれました（感謝😭）
この判断が正しかった、と振り返ることができますように。
陽子線治療完遂まであと少し
全35回の陽子線治療も予定通り32回終了しました。（7/21時点）
あと3回、7/26に治療は終了する予定です。
前回の記事（治療経過④）で書かせていただいたように、副作用が結構進行していてしんどい日々が続いております。
この副作用との闘いはいつまで続くのでしょうか？早く終わってほしいものです。。
陽子線科の先生曰く、人によるが、治療後およそ1週間は陽子線の影響は出続け、2週間目くらいから陽子線の影響が少なくなり、回復が進んでいくとのこと。
順調に進めば、お盆前にはこの激痛から解放されるかな？
もうあと少し、と考えるか、まだ先は長い、と考えるかは自分次第。
順調に進むことを信じで、自分にできることをしっかりやって、早く回復させて、好きなものを普通に食べるんだ！！
そして、自転車に早く乗りたい！！激アツのツール・ド・フランスを観ながらそんなことを考えております😁😁