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まこ
2020年11月8日 15:55
白いシャツが風に膨らんで、袖の方から抜けていくのが気持ちいい。ブレーキで微調整しながら、下り坂を勢いよく下っていくのはまさに爽快だ。風を切っていく。あれだけ満開だった桜も、いつの間にか葉桜へと変わっていた。僕は、青々と瑞々しい葉桜の方が好きだ。淡いピンク色の桜も“春”を盛大に彩ってくれているのは間違いないのだけど。土曜日の午前授業を終えた帰り道下り坂に沿って植えられている桜の木を眺め
2020年10月27日 16:19
ねぇ、ちゃんと聞いてる?寧々は少し膨れた顔で僕の顔を見ていた。ジョボボボ…とコップの底をストローで啜る音を立てながら、寧々を上目遣いで見た。もういい。幼なじみがこんなに恋で悩んでるのに、ちっとも気にならないんだね!いや、そんなことないって。じゃあ今、あたしがなんて言ったか言ってみてよ!いや〜、その〜。。。ほらね!涼介っていっつもそう。ごめん。で、もう一回お願いしていい
2020年11月1日 13:14
ヴーヴー、ヴーヴー。テーブルに置いていたスマートフォンが震えている。カーテンの向こうが少しだけ明るい。ようやく朝になりはじめた頃だろうか。瞼を開けきらないまま、ベッドから思いっきりテーブルに手を伸ばしてスマートフォンを見た。佳奈の笑った顔が画面いっぱいに映し出されていた。「もひもふぃ」「ごめんね、めちゃくちゃ早い時間に」「ほんとだよ。どうした?」「今日、彗星が見えるん