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【脚本感想_西園寺さんは家事をしない】カタチに残らないもの

お久しぶりです。
だいぶ更新が空いてしまいました。

今回は現在放送中のTBSドラマ「西園寺さんは家事をしない」の中で
心に響いたセリフがありましたので、そちらを紹介します。

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昆布と あとで使う かつお節は
最終的には鍋の外に取り出します
出来上がった めんつゆに 形としては残りません

ですが
味としては残っています
存在しているんです
それって 人生に似てるなあって
たくさんの人と出会い やがて別れる

でも
味は変わらず残ってるんです
記憶の中に 心の中に 次に一歩を踏み出す勇気に

時に 苦い味になることもあります
だからこそ
出会いはかけがえのないものだと知ることができ
大切にすることができる

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このシーンは、料理系YouTuberの男性が
流しそうめんの動画を生配信中、
他の男性に好意を寄せる意中の女性を想いながら発した台詞です。
この後、そのYouTuberの男性は女性に笑顔で別れを告げます。

というように、ドラマ内では人間関係をテーマとしたセリフでしたが、
このシーンを見た時わたしは
これらのセリフは人間関係だけでなく、
人が過ごす全ての時間、全ての経験においても同じことが言えるのではないかと思いました。

誰しもずっと覚えていたい思い出があれば、
消し去ってしまいたい思い出もあるでしょう。

でもきっとどれも
今の自分を形成する上で必要な経験で、

楽しいという感情を知っているから、また新たな楽しみに向かって前を向いて進むことができる

悔しいという感情を知っているから、努力することができる、成長できる

つらいという感情を知っているから、幸せを噛み締めることができる

ポジティブとネガティブ、どちらも必要で、
どちらかに偏っていては良くなくて、
バランスよく共存させることができれば
より味わい深い人生になるのだと思います。

今は何でも写真や動画に残せる時代です。
思い出を細かく残しておけるのは本当に幸せなことだと思います。
けれど、一昔前はそんなに簡単なことではなくて
今ではもうデータとして残っていない、記憶にすら残っていないような経験がたくさんあったはずです。良いことも、悪いことも。

そんな、データには残っていない、鮮明に思い出すことのできないような経験だって
今の自分自身の"材料"になっているはずなのです。

他にも、例えば、何かの賞を目指して努力したが、結果として賞を獲得することができなかったとします。
けれど、たとえ"賞"というカタチに残らなくても、その"努力"という経験は紛れもなく存在するはずです。

めんつゆの"昆布"や"かつお節"のように、
カタチに残っていなくても、良いも悪いも全ての経験が確実に自分の人生に刻まれていて、彩りを与えてくれているのだと、わたしは思います。

わたしは幸せな思い出やトキメキは、写真や動画、文字に残すようにしています。
絶対に忘れたくないからです。

けれど
カタチに残せなかった幸せな思い出もトキメキも、
わたしという人間に刻まれていること、
全ての経験が人生をより豊かにしてくれているということ。

そんなことに気付かせてくれたセリフでした。

カタチに残らないものが自分を救ってくれる瞬間がきっとある、
そう思うとなんだか人生ってロマンチックですね。

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