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学びのはじまり


■前回までのお話し!!!

2024年1月1日に石川県能登半島で発生した地震から約8ヶ月。
普段は東京に住んでいる私自身も帰省のタイミングで地震を経験することとなりました。
発災から能登に行きたい気持ちがモヤモヤ、2024年8月16〜19日にかけてようやく震源地である珠洲市に赴き、現地に住む方と時間を過ごすことができました!!!!
このnoteはその現地でのありのままを金沢弁丸出しの心の声全開でnoteにまとめていく、そんな企画です・・・!

能登半島地震直後の様子については、こちらにまとめました。

▽Day1:2024年8月16日(金) 珠洲市飯田町編

過去記事はこちら

▽Day2:2024年8月17日(土) 珠洲市高屋町編

▼AM8:00頃 高屋の朝

高屋の家で一晩過ごし、色々していたら沼田も起き出した。
そして仏壇の前の布団にピンク色の髪の毛の女の子が寝ている(笑)
色々カオス

とりあえず起きた格好ですぐそのまま海に行ってみる。

【海から見る】
(裏山めっちゃ土砂崩れっっっっっ!!!)
防波堤の梯子に登って、とりあえずどんなもんかと覗いてみたら完全に区長さんの家のちょっと横あたりで崩れとるから「えーっ」ってなった。
そんで白い地面は隆起してこの地震で出現した岩盤
【堤防から見る】
ここに登ってとりあえず確認
沼田とパンと飲み物持ってモーニング

色々準備する間に華子がやってきて、「今日はお昼は仮設住宅にいるまりちゃんとこで食べるか」などと話す。

漁港の前にある仮設住宅近くの倉庫にまりちゃんらしき人、発見。

【倉庫の片付け中】
ちょうどこの滞在中に、高屋のお姉さま方が集う「つばき茶屋」が始まるとのことで。
コーヒーカップとソーサーを探していた。

嫁入り道具の箪笥を邪魔にならん所に並べたいと言うことで、角材を集めて箪笥を浮かせて設置することに。
被災した家の方に行って角材を探しに行く。

すごい立派な梁

そのうちもう1人全身カラフルな日焼けしたお姉さま(この方はさつきさんと言う)が現れて、みんなで「じゃあもうお昼にしよかー」となる。

▼PM0:00頃 仮設住宅で一緒にご飯を作る

仮設に向かうはなちゃん

材料調達しようってことで、ここから海と畑に行く。
前から華子に「珠洲に行ったらご飯とかどんな感じ?」って聞いたら、「いついつは多分ここに行けばあたるよ!(あたる:もらえるの意)って言われてそうなん?っておもっとったけど、そういうことか。すご。

仮設住宅の前に小型の船があって、華子が何日か前に獲ったサザエを入れたケースを引き上げてくれた。
「これ全部食べよ〜」って感じで。(内心めっちゃ多くない?!とは思った)
これを素潜りで獲っているらしく、要するに彼女は海女さん

「小型の船も地震のどさくさにまぎれてもらってん!」とのこと。高屋すご!
とりあえず張り付いたサザエをボウルに移すわたくし

サザエをとったら次は畑に行くため、まりちゃんの車に乗って連れて行ってもらう。
(こういう展開になると思っとったら、サンダルで来んかったんに〜〜〜!と思いつつ。まりちゃんのスニーカー借りました。)

外浦は基本的に海沿いに道が通っている。
海・道・山って感じで。白い岩盤は隆起した地面

元々田んぼしていた所を、今はつるむらさき、オクラ、茄子などなどを育てているらしい。見よう見まねで適当に摘む。

仮設住宅の住戸の裏側は掃き出し窓になっている。ここからも人が出入りしまくる。
(こういう設えになってなかったら多分色々不便・・)
沼田が持っているのがつるむらさきです!

サザエの下茹でしたやつをこれから炊くから、殻むきするってことで台所に入って沼田とお手伝い。
「中間の黒い所は捨てる/先っぽは食べたかったら食べてもいいけど・・・(byまり&さつき)」って感じで殻の入り口らへんの身だけメインで食べると聞いて衝撃を受ける。
バイ貝とかやったら全部食べるけど、サザエは違うんや〜・・・

丼!海苔もまりちゃんがとってきたやつで自家製
ここ数日ちゃんとしたお家ご飯食べたの久々。
こういうのが一番いいよね〜〜刺身もコリコリすぎた
つるむらさき撮り忘れ

▼PM1:00 調理中にさつきさんと雑談する

「私はお腹いっぱいやし食べんくていいわ〜」とか言っとったんに、
「やっぱ食べる」とか言いつつ色々聞くとつばき茶屋のお母さんらしい。

・「私は都会出身ねん(さ)」「え〜そうなんですか!移住してきたんですか(あ)」
→後日別のタイミングで全然違ったことを知る。舳倉島のご出身(漁協の人も恐れる)最強の海女さんでした。

・田中泯さんと仲良し
→「あ〜確かに泯さんに似てらっしゃいますね!!(あ)」と言ったら笑ってました。
縄文クラブに所属している
→「部活ですか?」「なんかの活動ですか?」とか色々聞くけどどれも違うっぽい
・石で名刺作るの後で手伝って欲しい。絵を描いてね。
→了解です!!!石の名刺ってなんやろ!!

▼PM13:30 まりちゃんに避難先の話とか聞く

まりちゃんは仮設住宅入る前に娘さんの住む金沢の中心部の家に数ヶ月いたみたい。

・「街中いろんな所散歩して、犀川のカモにずーっと話しかけとったわーだってすることないもん」
・「近江町の魚は高い。買う気せんかった。家で魚捌こうにもにおいもざんも出るし嫌がられるやろ。」
・「道が通れるようなったらすぐに高屋に戻ってきた。仮設住宅できてやっと前の生活に戻ってきた感じする。」

▼PM2:00 ご飯食べ終わってこの後また海に行く

総括するとランチでは海の話が多かった。
まりちゃんはハマって色々海藻をとるのが好きらしい。(ハマる:岩場を歩くの意)
ハマらんとやっとれん!!っていう勢いで多分生きがいなんやと思う。

「うちらもハマりたい!!!」

ってことで沼田も私も海に連れてってもらうことに。
「ほんなら私もあとでユノワクトコ行きたい。地震のあとは行ってないげん。(まり)」
「ユノワクトコ????(まり以外全員)」

見たことの無い景色
白い所は元々海の中やったとこ
2mくらい持ち上がったらしい
道まですぐそこ
(海の写真はほとんど沼田が撮ってくれたもの。めっちゃ綺麗&上手!)
まりちゃん合流
とりあえずついていく
これが「ユノワクトコ」
温泉が湧いたらしい

とにかく岩場をめっちゃ歩いて、「ほなそんなとこにするか〜〜〜」って道を歩いてたら、民家の玄関先に座ったじいちゃんがボ〜っと海を眺めとって
「(ええな〜〜〜〜)」ってみんなでそっちに向かう。

▼PM3:00 人間模様がすごすぎる井戸端会議

ここから先のくだりはめっちゃ面白かったけど、カメラとか向けるのもなんか・・・っていう感じでした。
じいちゃんばあちゃん、その隣の家のばあちゃんが続々出てきて色々喋りながらナチュラルに自家製のかぼちゃやさつまいも、缶コーヒーなど貰ったりなんだり。(笑)
一言で言うとトトロのカンタのおばあちゃんみたいなお姉さまが出てきて圧倒される。

© 1988 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli

(そしてこういう時のじいちゃんってほんと我関せずなのおもろい。みんなが騒いどっても引き続き海をボ〜ッと見る。)
(このくだりで本当に面白いと思ったのが、玄関先の外のザルに転がっていたさつまいもを見てまりちゃんが「あら、きれいなさつまいもやね〜〜〜」って言ってたのが、いつの間にかこのドタバタ劇の最中気づいたらナチュラルにそのさつまいも抱えていたところ。)

自分と他人の境界線が揺らぎまくり

お姉さまたちの話が盛り上がりすぎて、若者はついていけなくなったところでそこら辺にある蛇口で足を洗ったり
蛇口から出る水は震災以降裏山に作った濾過装置から作られた(!?)ものってことで見にいく。

▼PM3:30頃 みんなでつくった裏山の水を濾過する装置

短パン・サンダルで行くにはちょいハードル高めな場所に。
なんじゃこれ!
このポリバケツを通って使える水になるらしい

この後出てくるみやびちゃん中心に色々な人の力をお借りしてこれが実現できたみたいです。私もこういう分野に疎くて不勉強なんですが。今度また行って詳しく勉強してきます。

珠洲市高屋での日中編はここまで!!!

長くなってしまいました。こんな調子で引き続きありのままあったことを書き連ねていきますので、お楽しみに!!

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【おまけ・筆者のご紹介】

ここまで読んでいただきありがとうございます!

筆者は普段建築の設計活動を中心に色々やっております。

ですが、個人的な興味関心として、その土地ならではの暮らしや生業の記録を行うことを学生の頃から取り組んできました。

(学生に戻ったような気分で)「能登に学びにきて!」と言ってもらったので、そんな感じで楽しく面白おかしく今の能登について発信してみます。
引き続き目まぐるしい珠洲滞在の日々を振り返りつつ、明日の自分の行動に活かしていきたい!と思っているので、読み手の皆様にもぜひ楽しんでいただけると嬉しいです*

instagram中心にストーリーで活動のお知らせをしておりますのでフォローミー!


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