私の就労継続支援B型の卒業のステップ

                             2024.09.07

目次

  1. 就労継続支援B型を卒業のステップ

    1. 卒業までのステップの参考例。

  2. 就労継続支援B型とは

    1. 1.一般企業で雇用契約をして働くのが難しい人

    2. 2.就労の機会と生活活動の場としての機能

    3. 3.対価として工賃が得られること

  3. 就労までのステップ(キクシェルの場合)

    1. 働くことを決意する

    2. 働くために支援を使う

    3. 求人に応募する

    4. 働くために訓練する

    5. 就職する・働く

  4. 卒業生から一言

就労継続支援B型を卒業のステップ

 就労継続支援B型事業所を令和6年春まで利用していた者です。私の卒業までのステップについて簡単に説明できればと思います。

卒業までのステップの参考例。

 簡単なのですが

  • 働くことを決意する

  • 働くために支援を使う

  • 求人に応募する

  • 働くために訓練する

  • 就職する

 ということです。

 あたりまえといえばあたりまえなのですが、私は、様々な事情でこういうことができにくくなっていました。それらの項目について、それは、また別の機会に記事にできればと思います。
 それでは、就労継続支援B型について少し説明した後、各項目について説明していきます。

就労継続支援B型とは

 まず、就労継続支援B型とは何かということですが、こちらの説明は、公的なものなので、以下のサイトを引用したいと思います。

就労継続支援B型は、一般企業などで雇用契約を結んで働くことが難しい方に対して、就労の機会や生産活動の場を提供するサービスです。働くために必要な知識やスキルを身につけられるよう訓練をしたり、支援を受けたりすることができます。

就労継続支援B型事業所では「生産活動」をおこない、その対価として「工賃」を受け取ることができます。生産活動の内容は事業所によって異なりますが、農作業や部品加工などの軽作業が多く、同じ就労継続支援でもA型と比べてより細分化された作業をおこなう場合が多いです。

就労継続支援B型とは?B型事業所やA型との違い、工賃などを解説 (litalico.jp) 

 要約すると、就労継続支援B型とは、障害のある方などが就労の機会や生産活動をして、対価として工賃を得るという福祉の場所です。

 重要なことが3つほど有ります。

  1. 障がい、年齢、体力などの理由で一般企業で雇用契約をして働くのが難しい人

  2. 就労の機会と生産活動の場としての機能

  3. 対価としての工賃が得られること

1.一般企業で雇用契約をして働くのが難しい人

 障がい、年齢、体力などの理由というくだりです。私の場合は、障がいのため、引きこもりがちになってしまい、就労の体力が落ちてしまって、なかなか一般就労にすぐに復帰することが難しいと感じていました。また、1年間ほど履歴書にブランクがありましたので、社会でやっていける自信も無くしていました。ですから、就労の体力を戻そうというのが就労継続支援B型を利用する一つの目標としてありました。

 また、孤独に過ごして一人きりで就職活動を継続するのが困難になっていましたので、福祉の支援者ともつながれることは非常に助かりました。就労継続支援B型を卒業し、就職するにしても、相談できる支援者と出会えることは、非常に人生を生きる上で、孤独にならずに済みました。ですから、最初の社会復帰へのステップとしては支援者とつながれて、無理もなく良かったかもしれないなと思いました。

2.就労の機会と生活活動の場としての機能

 就労の機会と生活の場ということですが、就労継続支援B型に通う前は、一日を散歩したり、ハローワークに行ったり、図書館に行ったり、本屋に行ったり、部屋の中をうろうろしていました。私は、真面目な性格もあり、誰の役にも立っていないということから、非常に罪悪感とまではいきませんが、無価値感はありました。それから、就労継続支援B型に通うことになって、少なくとも就労継続支援B型の事業所には少しは貢献できているという実感は湧きました。それは、仕事をしたあとの、お疲れさまや、ありがとうといった感謝の言葉が支援者や利用者との中でなされるからでした。一人で就職活動をしていた頃より、誰かの役に立っているという実感はありました。

 生活活動は、決まった時間に仕事に行き、決まった時間に帰るという、生活のリズムをつけることも目標でした。私の場合、達成されたかは微妙なところでしたが。しかし、やることすることがあること、誰かのために働ける場があるというのは、何もしないよりは生活の質が上がっていたように思います。

3.対価として工賃が得られること

 対価として工賃が得られることということですが、最低賃金にはるかに満たない額です。就労継続支援B型は雇用契約ではないので、こういう状態です。

 私の場合は、正直に申しますと、工賃の少なさからやる気を失い、行き詰まって、出席日数があやしくなっていったことがあります。「こんなに頑張っているのに、この対価なのか」と思うことは1日ではありませんでした。ですが、就労継続支援B型の仲間の中には工賃を楽しみに仕事をしている方もおられました。もっと働いて、人を喜ばして、お金を稼ぎたいというのが健全なのだと思います。

 それならば、私は、もっと働いて、人を喜ばしてお金を稼ぎ、一人暮らしをしようと思い、それには、就労継続支援B型を卒業することが大事じゃないかと思ったわけです。

就労までのステップ(キクシェルの場合)

 私が、就労継続支援B型から社会復帰したステップについて少し書いておきます。
 個人によっては順序が変わったり、ステップを踏まなくても良かったりします。
 そのあたりは自分の状況や体調に合わせて参考にしていただければ、と思います。

働くことを決意する

 働くことを決意しなければ、就労継続支援B型は卒業できません。自分の意志が尊重される場所です。自分が働くことを決意したら、身近な支援者に相談しましょう。いろいろな言葉がありますが、働くことを否定する支援者はいないでしょう。ただ、「それは今なのか」どうかは支援者はアドバイスをくれたりします。
 しかし、覚えていてほしいのは、自分の人生であるということ。支援者の人生ではないということです。自分がそのタイミングだと思えば、進んで良いかもしれません。かつての私のように人生は人のせいにしていては何の学びもありません。自分の選択にしっかりと責任を持つなら、自分の舵を握りアクセルを踏む時かもしれないかなと思います。

働くために支援を使う

 働くために支援を使うというのは、就労継続支援B型を卒業する上で、使える福祉サービスがあるということです。

 私は就労し、訪問看護を利用しているのですが、ヘルパーを使っている人もいると聞きました。そういった支援を福祉支援者と相談して、就職したり自立したりする方法を一緒に探していくことが大事です。特に、私は障がいの特性上、ストレスに脆弱ですので、自分が壊れないようにするサポートネットワークを自分で用意しておくことは重要だと思いました。特に、障がいがある方は何らかのいきづらさがあるため、障がい者でありますので、特にそのあたりのことは、医療、福祉、制度などを良く検討されるといいと思います。

求人に応募する

 働く意志があって、働く際の支援を作ることができた。それだけでは、就労継続支援B型は卒業できません。実際に求人に応募しましょう。

 私は、職業安定所で、障がい者の求人を探しました。笑ってしまう話なのですが、求人を見にいったその日に行きたい求人が募集を締め切るということで、急いで履歴書を書いて、隣町まで履歴書を出しに行くということをしました。履歴書の写真を忘れていることに気づき、翌日には速達で履歴書を完成させて送ったところ、なんとか面接をしていただけるということで、ありがたい話があるものだと思いました。ですから、多少不備があってもあきらめずに応募して誠意を持って行動すれば、縁があれば採用してもらえる、ということを実感しました。

 求人応募は支援者に相談してもいいし、支援者と信頼関係ができているならしなくてもいいでしょう。ただ、支援してくださっている方には報告はした方がいいだろうと思います。それは、私を一所懸命に支援してくださっているから、誠意で対応したいからです。

働くために訓練する

 ただ、果てしなく訓練をする苦痛を私は知っています。この訓練の果てに何があるのか。本当に苦しかった時期です。しかし、働くためという明確なものがあれば、訓練には計画が生まれます。本当は、夢とかなんとかあればかっこいいのでしょうが、私は、明確なものは、一人暮らしがしたいという熱意だけでした。現状の就労継続支援B型をとにかく卒業し、現状の苦痛状態を打開するという意味では、それで十分でした。

 私の場合は、就職面接を受けた時から、本格的に訓練のレベルを自分で上げました。後から、福祉支援者の方にも訓練のレベルを上げることに同意してもらいました。

 働くという目標があると、支援者の方は訓練のレベルを調整してくれるはずです。もしくは、別の支援につなげてくれたりします。そして、就労継続支援B型で頼まれた、できることを一所懸命にやっていれば、自然に仕事をする体力や、いくつかのスキルを手に入れることができるだろうと思います。それを持って、次のステージに行けると思うとワクワクしませんか。

就職する・働く

 就労継続支援B型から離れて就職するとなったとき、一番不安だったのは、支援者とのつながりがきれることでした。そのため、訪問看護に来てもらっているのと、支援者の方にいつでも連絡してくれていいとやさしい言葉を書けていただいているので、私はちょくちょく電話をかけさせていただいています。それが、気分転換になったりして、就労して独り暮らしをする上で重要な役割を持っています。

 就職も6ヶ月目に突入したということで、波はありますが、なんとか、ストレスが直撃しないようにのらりくらりとかわしながら、働いています。

就労B型卒業生から一言

 就労継続支援B型にいるより、就労することは楽しみが多い。そう感じています。新しい出会いもあり、お金も工賃よりはずっといい。働いて、感謝されたときはうれしい。自立すれば、買い物もある程度、自由。とても、素敵な世界が待っています。

 私も、まだ、発展途上ですが、ここに、私の卒業のステップを残しておきます。

 皆さまに素晴らしき良きことが湧き水のようにあふれ出しますように!!


2024/09/07 13:24 キクシェル
2024/10/13 19:04:11 改訂

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