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【それって本音?】同僚や上司から忖度抜きのフィードバックを引き出す方法
こんにちは、りゅうです。
私は20代からコツコツと投資を始め、38歳でFIRE(経済的自立と早期退職)を達成した元サラリーマンです。節約や資産運用はもちろん大事な要素ですが、私は不器用な性格なので副業を同時進行できず、本業で稼ぐ力=“入金力”を上げる戦略を取りました。そのために会社での昇進を最重要課題とし、30代半ばで最年少のシニアディレクターになることができました。
このポジションに辿り着くまでには数多くの試行錯誤がありましたが、最終的には「圧倒的な仕事のパフォーマンスを出し、会社に価値をもたらすこと」という原点に立ち返ったのが決め手でした。どんなに小手先のテクニックを覚えても、やはり“替えのきかない存在”として自分を高めることが一番の近道だと思っています。
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本音のフィードバックは本当に得られているのか?
仕事の質を上げるうえで「本音のフィードバックを得ること」は非常に重要な要素と考えています。
しかし、ここで一つ大きなジレンマにぶつかりました。
会社という組織は「みんなでより良いものをつくろう」という建前がありながら、実際にはお互いを気遣うあまり、肝心のフィードバックが当たり障りのないものになりがちです。
私も数えきれないほど、「もっと早く指摘してくれたら助かったのに…」という場面に直面してきました。社内に上下関係や人間関係がある以上、痛いところを遠慮なく突いてくれる人は実は多くありません。お互いに“角が立つ”ことを避けてしまうからです。
そこで私が試してきたのが「自分の仕事であることを伏せ、間接的に他人へ見せて感想をもらう」という手法でした。
例えば、私が作ったプレゼン資料を、同僚Aさんに「これBさんが作った資料らしいんだけど、見てどう思う?」と聞くのです。(もちろん守秘義務や社外秘になる内容は除きます)
自分が作った資料だと分からなければ、相手の遠慮や気遣いはかなり減ります。すると、思ってもみなかった改善点や意見が返ってきたりするのです。
私の場合はこれを継続的に行い、フィードバックを積極的に取り入れて業務のクオリティを日々上げていきました。「替えがきかない存在」になるためには、やはり地味でもこういった積み重ねが大切だと実感しています。
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英語のお話:小さな男の子の“パフォーマンス・チェック”
ここで、私がとても面白いと思った英語のお話をご紹介しますね。まずは原文を載せます。そのあとに日本語訳をつけていますので、英語がわからない方もご安心ください。
Little boy went to a telephone booth at the cash counter of a store and dialed a number. The store owner observed and listened to the conversation.
Boy: "Madam, I'm a poor boy. Can you give me the job of cutting grass in your lawn?"
Woman (on the phone): "I already have someone to cut my lawn."
Boy: "Madam, I'll cut your lawn for half the price of the person who cuts it now."
Woman: "I'm very satisfied with the person who is currently cutting my lawn."
Boy: "Madam, I'll even sweep the floor and the stairs of your house for free."
Woman: "No thank you."
With a smile on his face, the little boy hung up the phone.
The store owner who had been listening walked over to the boy and said, "Son, I like your attitude. I admire that positive spirit, and I'd like to offer you a job."
The boy replied, "No thanks."
Surprised, the store owner said, "But you were really pleading for one."
The boy explained: "No, sir. I was just checking my performance at the job I already have. I am the one who is working for the lady I was talking to."
【日本語訳】
小さな男の子が、お店のレジ横にある公衆電話の受話器を取り、どこかへ電話をかけました。
それをお店の主人が興味深そうに見守っています。
男の子: 「もしもし、おばさん。ぼく、お金のない子なんですけど、あなたの庭の芝刈りをさせてもらえませんか?」
女性(電話の向こう): 「ごめんなさい、もう芝刈りをしてくれる人がいるのよ。」
男の子: 「でしたら、今お願いしている人の半額でやりますよ。どうですか?」
女性: 「今の人にはとても満足しているから大丈夫よ。」
男の子: 「それなら、お家の床や階段の掃き掃除も無料でやります!」
女性: 「いえいえ、結構よ。ありがとう。」
その言葉を聞いて、男の子はにっこり笑いながら電話を切りました。
様子を見ていたお店の主人は男の子に近づいて言いました。
「坊や、その意欲がすごく気に入ったよ。前向きな姿勢が素晴らしい。うちで働いてみないかい?」
男の子はこう返します。
「いえ、結構です。」
驚いた店主は言いました。
「そんな……さっきは必死に仕事を探しているように見えたのに?」
すると男の子は答えました。
「いえ、おじさん。ぼく、あの女性の庭で芝刈りしているのは、じつはぼくなんです。
ぼくが今やっている仕事に、どれだけ満足してもらえてるかを確かめたかっただけなんですよ。」
このエピソードの素晴らしいところは、少年が“自分の仕事ぶりが本当に評価されているか”を確かめるために、あえて“競合を装って”確認している点です。普通であれば「他にも安くやってくれる人がいるかも」と思われたくないからそんな真似はしませんよね。しかし、少年はそんなリスクを気にするどころか、むしろ「自分の顧客がどれほど満足しているのか」を冷静にリサーチしています。
結果、「今の仕事に満足しているから大丈夫」と言われたことが、少年にとって最高のフィードバックになっていたわけです。
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“替えがきかない存在”がもたらす恩恵
私自身、入金力を上げるためにキャリアを磨いてきましたが、それは単に出世したいとか給料を上げたいという表面的な理由だけではありませんでした。
投資資金を増やして、経済的な自由を手に入れる
自分の意見が受け入れられるだけの信頼と実績を得る
社内外で“あの人に相談すれば間違いない”というブランドを築く
こうしたメリットは、全て“あなたが替えのきかない存在である”ことに付随します。そして、それを現実にするためには、フィードバックを得て仕事のクオリティを日々ブラッシュアップする──このプロセスが欠かせないのだと痛感しています。
おわりに
20代からのコツコツ投資と、30代での早期FIREという結果ばかりが注目されがちですが、その裏には「本音のフィードバックを得る仕組みづくり」と「圧倒的な仕事のパフォーマンスを追求する努力」があったように思えます。
英語のエピソードに登場する少年のように、自分の働きぶりを“外から”客観的に評価する機会を作りだすこと。私が行ったように、自分が資料作成者であることを伏せて周囲に率直な意見を求めること。これらが、地味だけど着実に自分の成長を加速させてくれたように思います。
そして何より、そこで得られたフィードバックを素直に受け止めて改善を繰り返すことで、“替えのきかない存在”に近づきます。もし職場で「本音のフィードバックが足りないな」と感じている方がいたら、ぜひ試してみてください。
結果的に、あなたの仕事のパフォーマンスがぐんと上がり、入金力やキャリアだけでなく、人生全体の満足度も大きく高まるかもしれません。
Invest in becoming exceptional in your work, and you’ll find that being irreplaceable is the greatest job security.
それでは、また。