見出し画像

まさか自分がうつになるなんて。

8月初旬、いつもと変わらない平日の朝。

になるはずだった。
だけど、その日は「いつも」とは違った。

どうしてもベッドから体を起こせない。
いつもなら起きた瞬間から「お腹すいたな」とか「今日はどう過ごそうかな」なんて言葉たちが頭の中に自然と浮かぶ。

だけど、その日は違った。

頭の中で全く音がしない。思考も体も動かない。まさに「無」。
まるでベッドに吸いついてしまったのかと思うくらいに身体が重い。
家族に話しかけられても「う〜ん・・・」と気怠い声しか出ない。

どうにか力を振り絞り、上司に仕事を休むとメールを入れる。
そして直感的にこう思った自分がいた。

「まさか自分がうつになるなんて」。


申し遅れました、僕は都内の上場企業で人事の仕事をしている者です。
年齢は30中盤、妻も同い年。勤務先は違いますが二人とも出社がメインのフルタイム勤務、子どもは4歳で預かり保育ありの幼稚園に通っています。

心療内科からは【うつ状態】との診断を受け、会社を休んで2ヶ月弱、まだ復職の見込みは立っていません。
今は睡眠導入剤や抗うつ薬など4種類の薬を毎日飲みながら、自宅で家族と共に過ごしています。

少し僕の自己紹介と、この記事を書こうと思った背景を書かせてください。

僕は今の勤務先に新卒で入社、主に人事畑の仕事を歩んできました。
まだ入社15年目弱ですが、人事関連の仕事は一通りやってきたこともあり、これまでうつなど精神的な不調等で苦しむ方をたくさん見てきたし、お話もしてきました。

加えて、僕には統合失調症の親族がいたこともあり、本人だけでなく家族側が感じる辛さや葛藤も経験してきました。

だからこそ、僕は一人の人事パーソンとして、社内外で自分が接する方が少しでもハッピーでいられるような組織・制度作り、関係性を大切にしてきました。

同時にメンタルヘルス検定の資格を取ったり、コーチの資格取得を通じたコーチングの提供、脳科学や身体の構造の勉強など、できることはとにかく何でもやりました。

かつ、これまでプレッシャーの強い環境も乗り越え続けてきた自分は精神的にタフな自信があったし、実際に周囲からも「お前はどんな環境でも大丈夫そう」と言われていました。


でも違ったんです。


そもそも、メンタルが強いとか弱いとか、必ずしもそういう話じゃないんです。

「絶対自分はならない」、自他ともにそう思っている方も含め、誰だって同じ状況になり得るんです。僕がそうだったように。

「絶対」なんてない。

少しずつ気力や体力が戻るにつれ、自分の経験が少しでも誰かの参考になればと思い、この記事を書くことにしました。


世の中には僕なんかより遥かに苦しい想いをされている方がたくさんいます。「2ヶ月でこんな記事を書けるなら、大したことないだろ、大袈裟だ」と思う方もいるかもしれません。

でも、僕は誰かに同情して欲しいわけでは決してありません。

世の中には精神の不調に関する本や記事が数えきれないほどあるけれど、それでも当事者やその家族、友人ら一人ひとり感じたことは違うはず。

この記事を見た、僕と似た境遇の人が、僕と同じ状況になる一歩手前でブレーキをかけられたらいいなと心から願っています。


今後の記事の内容


今のところ以下の内容に分けて記事を書こうと考えています。復職できればその後の生活についても書ければと思います。

発症前:うつ状態になるまでの生活と僕の性格
発症時:発症時の状態と家族との関わり方
発症後:少し症状が落ち着いてからの生活と思考の変化

いろんな本を読み漁りましたが、まだまだ表現されていないこともあると感じます。

特に多くの時間を同じ空間で共にするパートナーや子どもとの関係性はすごく悩んだし、それは今も変わりません。本当は何を想い、どうしたかったのか、どうしてほしかったのか、そんな話も書いていきます。

この記事の最後に


ここまで目を通してくださった方、本当にありがとうございます。

ぜひ、騙されたと思って
一度目を閉じ、深く呼吸をしながら、ご自身の体の反応や心の揺らぎを感じてみてください。

慌ただしい毎日の中で気づくことすらできなかったSOSが出ていませんか? 
もし苦しみや痛みを感じたら、どうかご自身に優しく「いつもよく頑張っているね、お疲れ様」と語りかけてあげてください。

それでも緩まなければ、苦しみや痛みの源から一度逃げて欲しい。
でも逃げることってとてつもない勇気がいりますよね。

逃げたら今までの頑張りが無駄になるんじゃないか?
周りはどう思うだろうか?
逃げるなんて弱い奴がすることだ! 

とんでもない恐れ、葛藤、不快感が襲ってくるかもしれません。

僕は勤務先での本業では2つの分野でリーダーを務めており、社外では副業を2つ掛け持ちしていました。

僕はその全ての活動を辞めた/ストップしました。ものすごく怖かったし、不安だったし、大袈裟じゃなく、自分に全く存在価値がないように感じて、とても孤独に思えました。


それでも、あなたにとって大切な人が望んでいるのは、自分をムチ打って痛めつけながら頑張るあなたではなく、少しでもハッピーなあなたではないでしょうか。


「絶対」がないように、「完璧」もない。
誰しもが多少なりとも抱える、嫌いだったり弱い、認めたくない自分は、自分の外に追い出さなくてもいいと思うんです。それも大切な、自分の一部だから。


もし、こんな私でもお力になれることがあれば、ご遠慮なくお気軽にご連絡ください。

※この記事は、うつやその他あらゆる精神的な不調などの症状自体を否定するものでは一切ありません。どうか誤解がありませんように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?