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【体験レポ】デジタルセールスルームでどう営業活動が変わったか?

みなさんこんにちは。
株式会社マツリカの竹中(タケナカ)です。

現在、マツリカで新規事業として「DealPods」というデジタルセールスルームの事業開発を行なっております。
事業開発を行う傍ら、自分も営業としてDealPodsを使って営業活動を行っているのですが、振り返ってみると直近3ヶ月で130件の商談をデジタルセールスルームを立ち上げて営業活動を行っていました

情報感度の高い方であれば、デジタルセールスルーム自体、耳にはされることはあっても、「デジタルセールスルーム使うと何がどう良くなるの?」という疑問を持たれている方もいらっしゃるかなと思いましたので、おそらく直近3ヶ月の間に日本で1番デジタルセールスルームを使って営業活動をしている私が、デジタルセールスルームを中心とした営業活動を実践してみたところで、何が変わったのかをnoteにまとめたいと思います。

※ デジタルセールスルームの提供者側の意見にはなりますが、できるだけバイアスを除いて自分が1人のユーザとして感じたことをまとめたいと思います。


前談:デジタルセールスルームとは?

※ デジタルセールスルームとは
営業と顧客が共同で使うポータルサイトを商談ごとに生成し、そのサイト上で、商談や提案を円滑に進めるために、製品・サービスの説明や議事録、プロジェクト管理などを行えるツールです。商談に関わる情報を集約し、社内社外で情報連携をスムーズに行えることが主なメリットとして挙げられます。

デジタルセールスルームの概念イメージ
1枚のページを社内社外で共有し、商談における情報共有をスムーズにする
顧客に提供するデジタルセールスルーム(DealPods)の画面イメージ

海外では2020年頃から「デジタルセールスルーム」というカテゴリーのセールステックが流行し始め、昨年2022年にはデジタルセールスルーム市場の需要がYoYで300%を超える大流行をしているのですが、日本ではまだまだ知名度のない新しいカテゴリーのセールステックになっています。

では、このデジタルセールスルームを活用したら何がどう変わったのか、ここから紹介していきます。


① 商談時の変化

1. 顧客と一緒に商談・プロジェクトを「進めている感」が作りやすくなった

従来、顧客にメールでネクストアクションをまとめて送付していたのですが、メールのスレッドが増えるにつれてどのメールにネクストアクションが書いてあるか自分でも分からなくなり、顧客が期日通りにアクションが実行されているかどうかもわからないという状況がありました。

デジタルセールスルームを活用し始めてからは、顧客に向けて検討専用ページを作成し、その中で次にお互いが何をすべきかということをまとめていくことができるようになり、両社で検討を進めていくという行為を物理的に意識しやすくなりました

副次的ではありますが、自分以外のメンバー、上司からも各商談のネクストアクションがいつまでに何に設定されているかも分かりますので、営業会議もスムーズに進んでいくようになりました。


2. 顧客窓口の方だけではなく顧客の「ステークホルダー全体」を意識するようになった

今まではカウンターパートの方に提案をして、その先の社内の検討関与者はブラックボックスになっていたのですが、検討ページを閲覧している人が誰なのかということが可視化されることで、カウンターパート以外に誰がこの検討に関わっていて、それぞれどんな役割で検討に関わっているのかを意識して営業活動を進めやすくなりました。


3. 決裁者と直接商談をしなくても情報を届けることができるようになった

直接、決裁者の方と商談ができるケースが全てではない中で、従来はどうにか顧客社内で紹介をもらい、決裁者とのアポイントの機会を作っていただき、最終提案をするということがあったのですが、デジタルセールスルームを活用することで、ページ上に決裁者の方を招待いただき、決裁者の方向けにデジタルセールスルームでコンテンツを掲載し、コミュニケーションをとることで、直接接触できなかったとしても、提案情報を決裁者の方に届けることができるようになりました。

実際の体験として、担当の方とアポイントをした後に、社内で上申をいただく際に、決裁者様向けのコンテンツをページに掲載し、決裁者の方にチャットでご連絡をし、提案内容を確認いただき、その後社内の上申が進み、無事ご契約に至った案件などもあったりしました。


4. 営業活動の型を作ることができた

デジタルセールスルームを使うと、提供する資料、商談の進め方・ネクストアクション、ヒアリング内容などをテンプレートページに落とし込むことができます。このテンプレートを複製し、各メンバーが営業活動を行っているので、営業組織の業務の標準化にもつながりました。

資料や商談の進め方にアップデートがあった際は、このテンプレートページをアップデートするだけで、全営業がアップデートされた営業活動を実践することができるようになり、古い資料をずっと使っているというような状況が仕組みで解決されました。


② 追客の変化

1. 「この案件なんだっけ?」がすぐに解消されるように

1人で複数案件を同時に担当していると、どうしても1つ1つの案件の詳細が頭から抜けてしまうこともあるかと思います。
デジタルセールスルームには、各商談ページに過去の商談の議事録がまとまっているので、各案件のこれまでの経緯や、現在の状況などがページに戻ってくればすぐに把握できるようになりました。

さらに上司が案件レビューを行う際も、私が担当をしている商談のページを閲覧をしていただくことで、案件の状況把握のために私が直接状況の説明をするようなことがなくなり、案件を進めるための議論に集中できるようになりました。

ナレッジワークの桐原さんのXのポストのように商談期間の長いエンタープライズセールスの領域だと、上司の案件レビューが非常に重要なポイントになっており、デジタルセールスルームを活用することで最小工数で案件レビューを行える組織になるかと思います。


2. 追客の優先順位がつけやすくなった

この変化はかなり大きな変化だったのですが、顧客に提供しているページのアクセス数や、検討に関わっているページ閲覧権限を持っている顧客の数などで案件のフォローアップの優先度をつけることが容易になりました。今までは「なんとなくアツい案件だな」と感覚で理解していたことが、数字で定量的に判明したような感覚でした。

受注する案件は、アクセス回数が数十件を超えページ閲覧権限を持っている顧客数も複数名になることが多く、そういったページの商談は優先的にフォローアップを行うようになりました。

検討意欲の低い顧客に不必要なフォローアップを行わないようにし、検討意欲の高い顧客にしっかり検討を進めるためのフォローアップができるようになったという、営業側のリソースの最適化というメリットもあるのですが、顧客からすると、検討意向に沿った最適化された購買体験を提供できているということにもなり、デジタルセールスルームを使っていく中で非常に意義を感じている部分になります。


3. 追客のタイミングが掴める案件が増えた

ネクストアクションを設定しても、全てが設定されたスケジュール通りに進むことはないかと思います。また全てネクストアクションとスケジュールが設定できていれば理想なのですが、顧客の状況によっては明確に設定できないケースもあるかと思います。
そんな時に顧客が検討のために情報を閲覧しているタイミングをキャッチできるということは営業からすると非常にありがたいものでした。

実際に、初回商談であまり反応が好ましくなく、検討が進むことがないかと思った案件でも、数日後に顧客社内で活発に動きがあり、そのタイミングでお電話をしてみると、「社内共有したら上司が興味を持った」ということもありました。顧客の検討のタイミングをキャッチできるという面では、MAツール(マーケティングオートメーションツール)の一部の機能と似ているかと思います。


③ 工数の変化

1. メールを使うことが減った

デジタルセールスルームには情報整理・情報提供以外にチャット機能も搭載されています。全ての商談でこのチャットを使うというわけではないのですが、体感として、最近は半分以上の商談で、実際にメールではなくチャットで顧客とコミュニケーションを行っております。

メールからチャットコミュニケーションに変えることで、形式張った文章を作成することも、大量のメールで埋もれるメールボックスから該当のメールを探す時間も、いちいちccに関係者のアドレスを入力することも全て無くなり、コミュニケーションのスピードが上がりました。


2. 細かい資料・情報の送付の手間がなくなった

デジタルセールスルームを活用し始めてから、商談後にクラウドストレージツールから、必要な資料をピックアップし、メールに添付して顧客にパスワードをつけて送付するということは一切なくなり、商談後に顧客に共有しているページにデジタルセールスルーム上から必要な資料を選択をしてワンクリックでアップロードするだけで資料や各種情報を送付することができるようになり、顧客への情報提供の工数がかなり楽になりました。


まとめ

2023年〜2024年にかけて、BtoBセールス関連のSaaS市場に突如として現れた「デジタルセールスルーム」とは一体どんなメリットがあるツールなのか?と疑問に思われていた方も多いのではないかと思います。
このnoteで少しでもデジタルセールスルームが営業活動にもたらす変革について理解を深めていただけていたら、すごく嬉しいです。

私以外の方にも実際にデジタルセールスルームを使って営業活動がどう変わったのかということにお答えいただいている動画もございますので、気になる方はこちらの動画をご覧ください。


また、今回はデジタルセールスルームを使った営業側の変化をテーマにnoteを書いたのですが、購買を行う顧客側にも良い変化をもたらすツールになっております。実際の顧客側の感想を取材させていただいた動画がありますので、購買側の変化が気になる方はこちらの動画をご覧ください。

プロダクトを提供する立場として、デジタルセールスルームで実現したいことはまだまだたくさんありますが、確実にBtoBの営業活動を直接的に大きく変革するツールになっていくと思っております。
ぜひ興味のある方は2024年からデジタルセールスルームの活用をご検討ください!1


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