現役精神科医が教えるメンタルヘルスのキホンのキ!
精神科に治療を求めてやって来る人の共通点、2つ目。食事の内容がよろしくありません。若い女性の場合、朝は食べないとかコーヒーだけ、昼、夜は食べたとしても菓子パンやお菓子中心。男性の場合はコンビニ弁当やラーメン、揚げ物。
菓子パンやコンビニ弁当が健康にいわけがないことは誰でもわかると思います。分かっていてもやめられない。
でも、何らかのココロやカラダの不調を感じているなら、見直さなければならないのです。
You are what you eat.人間は食べたものからしか身体を作ることができません。身体に取り入れるものの大切さを多くの人は分かっていても目を背けています。
脳にとっても同じ。メンタル不調を来しやすい人は、そもそもの土台がちゃんとできていないのです。
高額なサプリメントを取りそろえる必要はないのです。
シンプルに、野菜中心でたんぱく質も意識したものを食べる。
『たんぱく質って何食べればいいんですか?』とも聞かれます。肉や魚を調理するのがしんどかったら、お豆腐やヨーグルトでもいいですよ、とお伝えしています。たくさんの労力が必要だと続きません。
自分で調理できれば一番よいですが、無理なら、コンビニ弁当ではなく、せめてスーパーのお惣菜の焼き魚などとほうれん草のおひたし、冷奴とかにするだけでもずいぶん変わります。
かくいう私も、若い頃の食生活は本当にいい加減でした。上に書いた悪い例のように、お昼ご飯がメロンパン、夜はコンビニのとろろそばとおにぎりとか。
生活リズムもいい加減で、夜更かしもしょっちゅうだったので、朝は辛いし、いつもだるかった。それは若さの特権と言えるかもしれないですが、だるくて当然の生活リズムだったと今ではわかります。
今はすっかり変わりました。私がほとんど買わない、食べないもの。
コンビニはほとんど行きません。お茶も含めたペットボトル飲料、缶コーヒー。菓子パン。大量生産のお菓子。カップ麺などのインスタント食品、外食でのラーメンや揚げ物や定食。
これらは無理して我慢しているのではなく、身体が求めなくなるのです。
お茶は、内勤ならではだとは思いますが、お気に入りの茶葉を職場にも置いて、自分で淹れています。ペットボトルは一日移動するときくらいしか、買いません。
甘い物は今でも大好きですが、チョコレートはちゃんと作られたカカオのしっかり入ったものを買います。
ある日突然変わったわけではありません。年を取ってたくさん食べなくなったというのもあります。今の仕事に就いて意識するようになり、だんだん変わっていったという感じです。
完璧主義ではありません。体重はいつもあと3㎏減らしたいなと思っていますし、体脂肪率だって理想の数値ではありません。
それでも、身体に入るものを意識して、変化させていったことで、体調はむしろ若い頃よいいと言えます。メンタルバランスも整っています(これはやっぱり年齢を重ねて経験を積んだことも大きいとは思いますが)。
いつもイライラする、不安なことばかり、落ち込みやすい、そして何より朝起きられなくて毎日だるい。そんな人は、睡眠を含めた生活リズムを見直すと同時に、やはり食生活を見直してください。
それだけで、そんな不調は徐々に減っていくのです。
あなたのココロを整えるのは、あなただけなのです。