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ぐるっと回ってアイラブユー
『ぐるっと回ってアイラブユー』は、僕が20歳の頃、映像の養成所のような所に通っていた頃に構想したドキュメンタリー映画のタイトルだ。
街ゆく人に声を掛けて出演協力をお願いする作品である。その場でぐるっと一回転してもらって、大切な人に「愛してるよ」と言ってもらう。なかなか言えない「愛してる」も、カメラ越しなら言えるかもしれない。ぐるっと回ることによってその人の素の表情をより引き出せるかもしれない。というコンセプトの作品だった。
タイトルコールは幼稚園か小学校低学年ぐらいの子供たちにお願いをする。せーの、「ぐるっとまわってアイラブユー!」と、声を揃えて元気に大きく言ってもらう。『Turn around,and I love you』と、英語タイトルコールも入れよう。先に字幕或いはナレーションなどで企画を説明しておいた方がいいかもしれない。その後、たくさんの人たちの「愛してる」を数珠繋ぎに繋いで見てもらう。照れ笑いで爆笑してしまう人、うまいことぐるっと回れずにずっこけてしまう人、それでも大切な人に真摯に愛してるを伝えようとする姿はきっと胸に来るものがあるだろう。もちろん愛してるの対象は恋人に限るものではない。親、子供、友人。自分なりの言葉でちゃんと伝えようと長文になってしまう人もいるかもしれない。なるべく切らずにそのまま使ってあげたい。田舎の田んぼ道、東京で一人暮らしをする孫へのアイラブユーを伝えるおばあちゃんの明るい照れ笑いで締められたりしたら最高だなと思う。
そもそも企画規模として自主制作で作るのは難しそうだったこと、編集の手間がめちゃくちゃかかりそうでとてもやってられないこと、生来の人見知りで、街ゆく人に声を掛けて協力をお願いするなんてことは苦手そうだと思ったこと(オイ)などにより、この映画は構想(妄想?)だけで実現せずに終わった。今思えば映画というよりもバラエティ番組のコーナーのひとつとして面白そうな気もする。「今日は宮城県仙台市でアイラブユー!」とか言って街ゆく人のアイラブユーを集めた映像に、バナナマンさんがコメントするみたいなコーナーだ。もし興味があるテレビ関係者がいらっしゃいましたら企画はお譲り致しますのでどうかお声をおかけください。
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