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【設立3年 35人】スタートアップ企業の管理部門とは。現在地と道しるべ

設立3年目 正社員・業務委託スタッフ含め35人の会社となりました。
コーポレート部門の大まかな領域を管掌した視点から、
0から組成、そして現在地までの振り返りを行ってみました。

  • これからチーム作りを進めていく人

  • 事業が立ち上がってコーポレート部門が必要になっていく人

  • 現在ひとりめコーポレート部門の人

こうした方々に近道を示す内容になったら嬉しいです。


1.コーポレート部門の現在地とは?

まずうちのコーポレート部門がいまどんな感じでやっているかについて整理します。図にしました。

・テキストサイズが大きい部門が作業工数の多い領域 
・テキストサイズの小さい部門が作業工数の少ない領域

コーポレート部門ですので、各社そこまで業務に大きな差は無いのかなと思います。細かい業務項目は記載しませんが、現時点ではこうした業務バランスになっています。

※point
・まだまだ整理し切れてなくて散らばってる感
・テキストサイズが大きい部門が作業工数の多い領域
・私個人の頭の中にある配置
みたいなイメージが伝わればと思います

あと「組成」という言葉を使えるような、作り上げる、という意図はなく、
迫り来る大波に必死に争っていた結果がこれです。
明確な計画はほぼありませんでしたm(_ _)m

「迫り来る大波」を理解し、優先度をざっくり捉える。

コーポレート部門は「バックオフィス」とも呼ばれ、フロントオフィスの総量に比例して、業務量は増えていきます。

なので初期の段階では、「売上を上げること」「人材を採用すること」この辺がKPIになるので、伴って「経理部門」や「人事部門」の業務が顕著に増えます。
ここは個別性低いと思いますので、皆さんの会社もほぼほぼそういった立ち上がりをするんじゃないかと思います。

つまり「波」の根源は、
・急に売上が伸びる
・急に人が増える
初期は大体これです。

そしてリソースが足りないスタートアップにおいて、フロントオフィスもやりつつバックオフィスをやる。
これが波を「大波」にさせます。

2.どうやっているのか?

2022/06/24時点では、専任者1名と役員2名(サポート役)で対応しています。

恒常的に発生する業務は、専任者を配置し、採用や広報といったスポット的に発生する業務は現在役員人がメイン担当として受け持っています。

ポイントは2つ。

徹底的な自動化とSaaSサービスの導入

部門別に活用している業務支援サービスはこちらです。

この辺の選択は、知っているか知らないかの差だと思うので、いかにアンテナ張って情報をインプットするしかないと思います。
[徹底的な]という表現を活用したのは、
・紙を使わない
・人的リソースをできるだけ排除する
・フルリモートの環境でも対応可能

という優先順位のもと構築したので、 おそらく効率的なんじゃなかろうかという意味で活用してます。

その中でも一番優先した考えとしては、お金がかかってもいいから、いかに人的リソースを使わないか、としました。
もちろんざっくり人を採用した場合の固定費との比較しますが、人を採用する固定費やマネジメント工数よりコスト重たいSaaSサービスなんてないので基本SaaS一択でした!

コア業務とノンコア業務を仕分けし役割分担

これは間新しいことではなく、少し検索すれば内容の濃い記事がどんどん出てくるような古典的な概念かもですが、やっぱり重要でした。

例えば経理であれば、 支払い業務は入金確認(消し込み)の確認と完了ボタンを押すだけ。
人事採用であれば、 マッチするか否かの選定やエンゲージメントの向上、条件面の約束など重要な部分のみ行い、業務委託書や雇用契約書の作成や締結作業は依頼する。etc

ここはもっと早くほんとに着手すればよかったと思ってます。
やっぱり自分でやったほうが早いと思っちゃうので、やりたくなっちゃうんですよね。

3.これまでの変遷

現在地について話を進めてきましたが、0〜1からここまでの変遷についても触れておきます。
ざっくり3段階のステップがありました。

1.経営陣総出で、スプシ時代。
2.BPO導入。専門家スゲー!時代。
3.エンジニア神!自動化時代。

これはもう少し抽象度を上げると、コーポレート部門の立ち上げに関わる支店のみでなく事業全体に言えることかと思っています。
1.経営陣や経営企画メンバーが、少しかじって旗揚げをする。
2.専門性の高いメンバーがそれを巻き取る。
3.webサービス導入や開発メンバーに委託し自動化を図る。

この流れは鉄板の業務生成フローですね。

とは言え難しいのはどのタイミングで次のステップに移行するかです。
初期はリソースがほんとにないと思うので1から2が重たいです。
そして少しフェーズが進み、ゆとりが出てくると貴重なエンジニアリソースを投下するのか否かという意思決定を迫られますので、2から3の判断が重たくなります。

画一的な事は言えませんが、 どのタイミングで次のステップに移行するかの判断要素として一番大きい要素は、 取り組む業務に対する「チーム一人ひとりの知見と経験」だと思います。

仕事を振る側も振られる側も、業務全体の知見や理解度がなければ受け渡しが滑らかに進みませんし、逆にコミニケーション工数が増えたり抜け漏れが発生しかえって負担が増ます。

また手前味噌ですが、私の場合前職で上場準備を見据えたコーポレート部門を横目に見ていた経験があったので手触り感がありましたが、そうした方がいるとより抜け漏れなく構築が進むと思います。
(ざっくり言うと、HubSpotやsales force、stripeなどSaaS導入を進めたいときに、経験があった方が導入早いよね、という話と近しいと思います。)

そうした方がいない場合は、副業やスポットでもいいので知見を持っている方を採用したり、経営陣や経営企画メンバーが常に情報キャッチアップする努力を怠らないことが、なめらかなコーポレート部門の構築には必須だと思います。

4.振り返って後悔したこと

まだまだ弊社も初期の段階なので、どうやるかよりも「どうあるべきか」を模索してますし、振り返ってみても重要だと思いました。
その観点でいくと人材の登用戦略の部分にでは、もっと早めに方針を固めておけばよかったなと思います。

人員を増やす際、

  • 正社員で増やすのか?

  • 業務委託で増やすのか?

  • フルコミットで増やすのか?

  • 少ないリソースでも参画してもらうのか?

皆さんどんな感じで進めてますか?
この方針の解像度が低かったやや意思決定できてなかったことが、費用的にも時間的にもロスが多かったと思います。

判断要素は、会社のフェーズや、職種、予算にもよるかと思いますが、なかなか難しかったです。

と言うのも、SaaSやエンジニアリソース投下での自動化でポジションや業務がサンクコスト化することがままあります。
そこで正社員が多いと、ポジションや業務の流動性に併せて、人的リソースの職能的流動性を高めるしか方法はありません。
これはスタートアップという形態をとっている弊社にとって、そしてスタッフにとって「良い」ことなのか?
ずっと悩んでいました。

現在はというと、「組織」も、そして「プロダクト」も、ユーザの最適解を模索するために流動性を優先した設計にすると方針を固めています。

この問い自体や解としての方針が明確になった事で、 採用面接においても事前にすり合わせをすることができるようになりましたし、 人的リソースの配分にも考えが明瞭になりました。

つまり
正社員雇用であっても、
業務委託であっても、
フルコミットであっても、
少ないリソースでの参画であっても、
それ以前に、ユーザーの課題をどう最適なリソースで最速に解決できるか?
が正義としています。

これがHANOWAの人材登用の一番の優先事項であり、その上で参画いただいていますので、変化することに対する感度が高い方がより深くコミットしてくださっています。

5.組成に当たっての考え方

前述にように人材の配置やリソースをどこに分配するのか、という考え方に紐付き、フロントオフィスそしてバックヤードの業務が生まれると思っているのですが、その一番の考え方もはっきりしました。

参考になったのは↓でした。

あなたの会社はデフォルトで生きているか。デフォルトで死んでいるのか。
https://open.spotify.com/episode/6o0s8qLR68UnYPgpZIbRxu?si=abpVuOeLQYyz4VJU9PW5XQ

これはコーポレートだけに関わることではないかもしれませんが、会社全体見渡したときに重要な意識付けとなりました。
まずは単月黒字化を目指す。

スタートアップは赤字を掘って当たり前、いかに攻め込んでいかに急浮上するか!
そういう概念も否定はしませんが、まずは死なないことも同様に優先度は高いです。死んだら挑戦はできません。
このように整理し、フロントオフィス(人材の配置、広告予算を投下など)を整備し、バックオフィス部門を整備する、ことが組成に当たっての考え方の軸として良いのかなと思いました。
よかったら↑聞いてみてください!

6.これからのコーポレート部門

再現性向上と上場基準に引き上げる。
この2点を軸に進めていくことが目先の1年だと思っています。

再現性の向上とは、 同じ業務を抜けなくもれなくやり続けることではなく、 これまで取り組んできた最適解を模索する事の再現性を求めていくことです。
この作業を経営陣や経営企画メンバーだけでなく、スタッフ一人一人が可能になることで再現性の向上と言えると思っています。

上場基準に引き上げる、 言葉の通りですが、現時点や目先2~3年を見据えると無駄のない管理部門になっていると思っています。
ただし上場基準を勘案するとまだまだ不足な点が多分にあり、構築しなければならない箇所があります。

7.まとめ

ゼロからここまでの道のりで思う事は、どうやるかよりもどうありたいかと言うことが重要だと思っていました。
弊社はフルリモートで業務委託比率もかなり高く、側から見ると特異な組織形態をしていると思っています。
ただこれがこれまでの最適解だと自信を持っていますし、弊社が目指すあり方としても現状は違和感はないです。
今後事業計画からの逆算や、スケール化による 影響でまた違った視点が出てくるかと思いますが現時点ではこの形です。
また 折を見て振り返りたいと思います。

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