ネイバーアート Local Literacy」と「Nature Literacy」からみえるセカイ②
身近に感じるアートを「ネイバーアート」と名付けました。
それを生み出す人はもちろん「ネイバーアーティスト」です。
Neighbor Art ネイバーアート
Neighbor Artist ネイバーアーティスト
この二つをぼくなりの読み解き方 Literacy リテラシーで、
Curation キュレーション 発信していきます。
富田浜や湖水ヶ池、ばあちゃんの赤飯のおにぎりから世界や宇宙を感じますが、そればかりが特別ではありません。道路脇の草むらにも世界や宇宙はあります。生みだされるモノと、みえざるモノも。
今年の春、おもしろい発見がありました。
新富町のお茶処・夢茶房の安積さんが教えてくれた「萌黄色 もえぎいろ」です。
4月のはじめの頃、茶畑の前を通ると茶葉がのびてきていて、なんとも言えない色をしていました。抹茶色でもない、何とも言えない色だったんですが、安積さんから「萌黄色」だと教えてもらいました。まさに「萌え」の「黄」です。
萌 もえ。春になると山の木々が芽をふく様。人によっては「山がわらう」と言います。春になり、いろんなものが動き出す象徴的な存在でもあります。
お茶の木の芽がふく、茶畑の萌黄。それまで山だけにあるものと思っていた萌えが、茶畑にも存在し、山とつながっていたことに気付きました。すぐそばにも萌えがある。
そう思うと、ぼくの家にも萌えはあります。
春になり、急に草が伸びはじめます。それも山の萌えとつながっていたんです。木々が芽吹く萌えとはちがいますが、萌えのみえざるモノはうちの庭先にも存在してます。
山も、茶畑も、うちの庭先も、同じものを感じ取っているだと思います。それは「めぐり」だと思います。湖水ヶ池に鎮座していると思っていた「めぐり」はすごく身近にあったんですね。ネイバーアートです。
甲斐隆児 / アーティスト、ネイバーアートキュレーター
宮崎県出身。大学で油絵を専攻。子どもNPO法人、児童養護施設、農業などに従事。福岡県で緑地保全活動等に携わり、2021年に宮崎県新富町の地域おこし協力隊として移住。アートプログラムや新富芸術祭を担当。
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