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教師が生かす話す・聞く心構え
本のレビューになります。もちろん教師としてのスキルアップを狙った本も読むのですが、今は人間としての考え方・在り方に関心があります。まあこれでは、読書好きの投稿にしか見えませんね笑
さて、今回はこちらの2冊!
※本稿では「話9」といたします。
※本書では「聞9」といたします。
書店に行けば、1回は目にしたことがあるのではないでしょうか?仕事、家庭、恋愛、プライベートと幅広く用いられるコミュニケーションが話す・聞くです。今回は教師としての技術ではなく、一人の人間として学ぶために、購入に至りました。
2冊を別々に紹介すると長くなりますので、両方に共通している事柄を挙げていきます。なお、
大前提として・・・
永松(2019)は、「話9」の「おわりに」で、次のように語っています。
話し方は、すべての心から生み出されています。仮に、あなたが日頃発する言葉をロケット、心を発射台だとすると、ロケット一発一発の性能を磨くより、発射台を良い方向に向けるほうが、ずっとずっと重要です。
「話し方は心の姿勢」
つまり、「話し方のスキルを上げること」=「心を磨く」ことなのです。
私の心にスッと入ってきた表現でした。私が感じていたことと似ていました。
教師としての力量を上げること以上に、人としての在り方をよりよいものにしたいと考えていました。それは、学級の子どもたちにいい影響を与えられる教師でありたいという思いがあるためです。自分の心を磨くことで、子どもたちの成長を助ける言葉がけができると思います。
では、2冊で紹介されている心を磨いていくための話し方・聞き方に迫りましょう。
話すときの大原則
永松(2019)は、3つの大原則を挙げています。
①人は自分への関心が一番強い
②人は自分のことをわかってほしい生き物
③人は自分のことをわかってくれる人に好意をもつ
ここを理解する話し方と聞き方をしていくといいと説明しています。話を聞いてもらってスッキリした経験がある人なら、この感覚がわかると思います。これは、どこでも覚えておきたい原則ですね。
笑いの生み出すパワー
2冊とも共通して書かれていることが多いですが、その中でも永松(2022)は、「笑い」の重要性を主張しています。
会話において、そんなに笑いを取ることを意識する必要はありません。
むしろ必要なことは、「いかに相手を笑わせるか」ではなく、「いかに相手の話に笑うことができるか」です。
私はこれが全くできていませんでした。特に、「いかに相手の話に笑うことができるか」という部分は意識していなかったと思います。日々の忙しさに余裕が奪われ、子どもの話を興味をもって聞けていなかったかもしれません。時々、この本を読んで意識して笑いたいと思います。
これに関連して、話せる空間について紹介します。
永松(2022)は、彼のスタッフについて、次のように話しています。
彼らは「話せない」のではなく、「話せる環境にいなかっただけ」だったのです。
どんなに間違ったとしても、温かく周りが聞いてくれる、という「たる安心感を持つと、どんな人でも話せるようになる。
やはり、人は環境がつくるのでしょうか。よいよい環境が、人によりよい影響を与えるという意味だと思います。自分は子どもたちが安心して自分を表現できる学級にできているだろうかと考えるきっかけになりますね。
また、職場でも同じです。先輩・後輩に関係なく、職員室が明るくて、安心して相談したり、雑談したりできる場所にしたいなと思いました。
おわりに
教員5年目も折り返し地点にきました。できることが増えた一方で、周囲に対して冷たい思いを持っていた自分に気がつきました。
(時間は守ろうよ…そうやって指導しているんだし…)
(急に会議入れられると困るよ…)
(結局何が言いたいの!)
同僚や子どもたちにこんなこと思い、回数こそ多くはないですが、実際に口にしたこともあります。正論をそのままぶつけてしまい、あとから自責の念にかられることもありました。もともと短気な性格のせいもあり…
でも、そこから立ち直る力をくれたのがこの2冊です。本当に感謝です。
教員に限らず、多くの人たちに読んでほしいです。