![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/168775976/rectangle_large_type_2_96ed08d67b96fe195b00d3f9d0c5455f.png?width=1200)
地域ソンって何?学生が自分で動き出す学びの仕掛け
地域ソンをご存じですか?
地域ソンとは、地域に根ざした企業の業務や、地域問題を扱う団体の課題などを、そのままワークショップのテーマにしてしまうアイディアソンです。
主に三浦半島を舞台に実施しまして、大学生さん中心に参加して頂きました。
地域のリアルな問題を学びの題材にすることで、学生は教室では得られない経験を積み、主体性を育むことができます。今回は、地域ソンがどのように学生の成長を促すのか、具体的な事例を通じて解説します。
地域ソンが生み出す学びの可能性とは?
地域ソンは、学生が地域課題に挑戦するプロジェクト型の学びです。私たちが運営する地域ソンでは、学生が地域に根ざした企業や団体と連携し、課題解決のアイデアを提案します。
この活動のポイントは、学生がただ教えられるのではなく、自分たちで調査し、考え、議論しながら答えを見つけることです。その過程で得られる学びは、単なる知識を超え、社会に出たときにも役立つ実践的なスキルとなります。
学童の運営もアクティブラーニングの題材に
例えば、横須賀で行った地域ソンでは、少人数制の民間学童「ぬくもり」が抱える課題を学生が分析し、「20年後も持続可能な運営モデル」を提案しました。学生たちは現場の声を直接聞き、学童の児童たちと実際に触れ合いながら、考えたプランのプレゼンまでを行います。
【事例】学生が挑戦した地域課題解決プロジェクト
2024年6月。
大学生ら5人の参加者が、横須賀の民間学童「ぬくもり」の持続可能性を高める、という課題に挑戦しました。
最終的にこの地域ソンでは、学生が「現場を知ること」の大切さを学びました。
「ぬくもり」の代表者からヒアリングを行い、学童の運営が抱える財政的な課題や、地域コミュニティの衰退という問題を知った学生たち。彼らは課題を「外部の資金援助に頼らない自立的な運営モデル」に絞り込み、解決策を検討しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1736060809-O7olr68AXIkj2iNa4Fh0gtVB.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1736059888-q5U0XpCjrZi4FP3Jd2eMBIhn.jpg?width=1200)
最終的に彼らが提案したのは、「学童を地域の人々が応援したくなる仕組み」を作ることでした。具体的には、HPやSNSを活用した発信を行い、ボランティアを集め、実績を作る。そしてその実績をもとに行政に働きかけるといった、単一のアイディアではないロードマップとして提案しました。ここまで計画したのはとても素晴らしいアウトプットかと思います。しかもこのアウトプット。5人チームで、二泊三日でまとめています。
これほどまでに主体性とモチベーションが高まるのには、どんな秘密があるんでしょうか?次の節で、それを紐解いていきましょう。
学生が「自分で動く」3つの仕掛け
地域ソンで学生が主体性を発揮するために、私たちが工夫している仕掛けを紹介します。
実際の課題に触れる
地域のリアルな問題に取り組むことで、学生は「自分ごと」として捉えられるようになるばかりか、「自分が必要とされている」という自己肯定感にもつながるようです。これがモチベーションの元となります。同時に、現場でのヒアリングやフィールドワークは、問題の本質を知る貴重な経験になります。
明確な目標を設定する
学生に「どんな成果を出せば成功か」を具体的に伝えることで、自分たちが進むべき方向を理解できます。目標が明確であればあるほど、学生たちは主体的に取り組むようになります。
適切なファシリテーション
学生同士の議論が活性化するよう、ファシリテーターが議論の進行をサポートします。ただし、答えを与えるのではなく、学生が自分たちで解決策を見つけられるよう促すのがポイントです。
まとめ
実際の課題に触れる
明確な目標を設定する
適切なファシリテーション
この3点を意識することで、主体性やモチベーションが高まることが期待できます。ちなみに、この地域ソンの模様は地域ソンのインスタアカウントでも見ることができますので、ぜひそちらもご覧ください。
地域ソンを教育現場で取り入れる方法
地域ソンの仕組みは、教育現場でも応用できます。例えば、学校行事の一環として地域課題に取り組むワークショップを実施するのも一つの方法です。また、地元企業や自治体と連携し、小規模なプロジェクトを実施することも可能です。
ポイントは、「誰もが参加しやすいテーマを選ぶ」ことです。大きな社会問題に取り組むのではなく、例えば「学校の近くの公園をもっと使いやすくする方法を考える」といった身近な課題からスタートすることで、学生たちは気軽に取り組むことができます。
学生×地域で未来をつくる第一歩を踏み出そう
地域ソンは、学生が主体的に学び、地域社会に貢献する新しい教育の形です。今回紹介した事例や方法をヒントに、ぜひご自身の教育現場や地域活動で取り入れてみてはいかがでしょうか?
詳しい資料のご案内
2024年に行った4件の地域ソンについて、関係者向けの資料をまとめております。この度、こちらの資料をご興味のある方にご提供することにいたしました。
こちらの資料には具体的な学校名の記載もあるため、申し訳ありませんが学校関係者の方のみに留めさせて頂きます。ご希望の方はDMにてご連絡ください。
もちろん、地域ソンの実践事例や具体的な取り組みについてもっと知りたい方、あるいは自分の地域や教育現場で取り入れたい方からのメッセージもお待ちしております。
一緒に、学生と地域が育ち合う未来を作っていきましょう。