【日記】白瀬の診察;口腔粘膜疾患って何?
こんばんは、白瀬隆です。今日は突然ですが、僕が専門としている口腔粘膜疾患というものがあまり知られていないので、こちらで紹介してみようと思います。たまには有益な男、白瀬です。
口腔粘膜疾患と言ってもたくさんありますので、僕が特に取り上げたい3つの病気に絞ってご紹介させていただきます。一般的な歯医者さんやお医者さんがあまり診たがらない厄介な連中ですので、当てはまる方がいたらコメントをいただければお答えできる範囲で返信させていただきます。それでは早速。
口腔乾燥症(ドライマウス)
最近口の中がベタつくとか、ネバネバするという方はいらっしゃいませんか?これは唾液の量が減ってしまって起こるのですが、この状態は口腔乾燥症(ドライマウス)という病気なのです。なんだ、そんなことを大袈裟にと思うかもしれませんが、弊害は様々です。
例えば唾液の中にはバイ菌と戦う成分がたくさん含まれていますので、菌に弱い口の中になってしまいます。さらに義歯(入れ歯)を入れている方は、義歯と唾液は表面を引っ付ける役割を果たす唾液の表面張力を失います。つまり総義歯(総入れ歯)が安定しなくなるのです。進行すると口の中がヒリヒリと痛み始めます。
朝起きたら上顎に違和感や唾液がない感じ、指で触るとサラサラした感じがあるという方はこの疾患の可能性が高いです。加齢の場合もあれば持病のお薬の影響の可能性もあります。
バーニングマウス症候群
上記のようにドライマウスが進行すると焼けるような痛みが現れます。これをバーニングマウス症候群(口腔内灼熱症候群)と呼びます。症状が激しいので顔をしかめて来院される患者様も多いですが、難病指定のシェーグレン症候群でない限り、多くの方が治療で改善します。
舌痛症
見た目に異常がないのに、舌にヒリヒリした感じやピリピリとした痺れがあるという状態は舌痛症という病気の可能性が高いです。原因は様々ですが、銀歯など歯科治療で入れたものに不具合があった場合や、血液中の鉄分や亜鉛が不足している場合、そしてビタミンB12が不足している場合、さらには上記のドライマウスの影響、そしてストレスなどの心因性のものがあります。
口腔粘膜疾患の共通点
口腔粘膜疾患は歯科でもあまり適切な治療が受けられず、内科や耳鼻科でも積極的に診察されません。心療内科や精神科は熱心に治療してくれる可能性がありますが、バーニングマウスや舌痛症の土台となるドライマウスを治療しない傾向にあります。その結果、患者様は病院を行ったり来たりすることになります。
ささやかな自慢
そんな患者様の受け皿になっている男、白瀬隆。ちょっと格好いいですね。社会に貢献している気がします。書き始めたらキリがないので、今日のコメント欄はQ&Aだと気合いを入れて、寝ることにします。なんでもお聞きください、お答えします。寝る前に硬い話をして失礼いたしました。