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【映画】セッション(Whiplash)
OSCAR受賞作品。
クライマックスの演奏が圧巻で、自然と足が動いてリズムを取り、最後「ここで終わるのかよ!」って思わず突っ込むほど最高だったので記録を残す。
表のストーリーは、冴えない主人公(ニーマン)がパワハラ教師(フレッチャー)に打ち勝つ話。
裏のストーリーは、主人公が才能を開花させる話。同時に、教師が生徒の才能を開花させる話。
パワハラのシーンはきついが、まぁあの程度は実際あるだろう。
クライマックスについて
クライマックスの前に、ニーマンとフレッチャーが偶然会う。
というか、フレッチャーがニーマンを呼び止める。
フレッチャーはニーマンに言う。
十代の彼(チャーリー・パーカー)はサックスの名手。
だが、ジャムセッションでへたを晒した。
ジョー・ジョーンズにシンバルを投げられ、笑われてステージを降りた。
その夜は泣きながら寝たが、翌朝は?
つまり、フレッチャーは、クライマックスのステージ上で、ニーマンにシンバルを投げたのだ。
ニーマンをチャーリー・パーカーにしたかったから。
ただ、フレッチャーは、まさか彼がすぐに戻ってくるとは思ってなくて、
さらに、斜め上の行動に、ただ驚いただけだ。
フレッチャーは、一貫してニーマンのためを思って行動している。
やりこめようするなら、倒れた楽器を直したりはしない。
嬉しそうに楽しそうに指揮をするのは、本心からだ。
なぜなら、自分の予想を超えてくれたのだから。
そしてニーマンは、親に抱き着いたり、元カノに電話したり、すぐに折れてしまう、クソ甘な自分に対しての想いをドラムにぶつけた。
つまり、殻を破った。
めちゃくちゃ良かった。
(追記)
公式サイトを見に行ったら、『才能 vs 狂気』とあった。
なるほど、原題「Whiplash」の意味からしても、そういう面はあるのだろう。
ただ、「ブラックスワン」もそうだったが、こういう世界は甘くないという認識が大きくて、狂気とまでは感じなかった。
もしかしたら、小中学生の頃に罵声を浴びながら野球の練習をしてたからかもしれない。
これくらいあるよな、なんて。