お酒をやめてみることにした話。
私は親しい友人と飲むお酒が好きだった。そしてお酒にめっぽう強かった。
基本的に晩酌はしない。
でも月に数回、友人と飲むときは、「浴びるように飲む」という表現を体現していた自覚がある。
1人でワイン1本(以上)を空けたことなど、何度あったか数えきれない。
ガンになった原因を明確にするのは難しいけれど、お酒がリスクを高めた可能性は十分にありうる話だろう。
あれだけお酒が強かったにもかかわらず、ガンが見つかる半年ほど前から、身体がお酒を受けつけなくなった。
「甘いお酒はジュースですか?」というタイプで、飲むものといえばもっぱらハイボール(濃いめ)かワインだった。
にもかかわらず、ウイスキーを受けつけない。
ワインはグラス1杯でおてあげ。
薄めに作ってもらった酎ハイやサワーを、2杯飲んだところで酔いが回るようになった。
もし、ガンの予兆があったのだとしたら、たぶんこの時からだったのかもしれない。
そして、ガンを切除したら、もしかしてまたお酒に強くなるかも?という私の目論見はまんまとはずれた。
うん。これはもう、あれだ。
飲まないで良いんではなかろうか。
もともと晩酌をしていたわけではないので、お酒がなければ生きていけないというタイプではない。
おいしい食事に楽しい会話があれば、ソフトドリンクで十分だ。
職場の新年会で1杯だけお酒をいただき、あとはソフトドリンクに切り替えて帰路についた夜、お酒をやめてみようと思いたった。
とはいえ、別に完全に断酒するという強く硬い意志というほどのものではない。
年に一度くらい、お祝いごとの席などでは、1杯くらいは嗜んだって良い。
でも、健康に長生きすると決めた。
日々の暮らしをほんの少し変えてみる。
ほんの少し、丁寧に生きてみる。
そんなふうにして生きていこうと思うのだ。