明けない夜はありません
不登校児の親は、何をしていても不安でこころ休まるときはありません。
かつて私がそうだったように。
先週末に、春から開講していた親子のコミュニケーション講座が、ようやく終了しました。緊急事態宣言を受け、中断の期間を含めると半年間と
時間がかかった分、受講生さんとのやり取りも多く、彼女たちの背景に触れる機会もたくさんありました。
半年の間に、ぱったりと学校へいかなくなってしまった思春期のお子さんをお持ちのMさんは、スクールカウンセラーから「親子関係をよくするために何でも聞いてあげてください」とのお話があったそうです。そのために、お子さんの好きな(お母さんは好きではない)アニメ映画を見にいったり、イベントのチケットを手に入れたりご自分なりに努力されていました。
でも、何の見返りもなく付き添う日々に、やるせなさとむなしさを感じていて、まるで奴隷のようだとおっしゃっていました。
しかし、不登校児の視点からみると、要求を叶えてもらうことはわがままなのではないのです。
不登校児の背景はいろいろありますが、真面目で繊細であったり、いろいろな意味で正義感が強い性質のお子さんが多いと言われます。周囲に必要以上に気を遣い、言いたいことを飲み込んでいたりもするのかもしれません。
どんな方にも言えることですが、否定や無視をされずに、心理的安全性を感じながら言いたいことが言える環境はとても大切です。
「たくさんの要求の嵐が収まってから、こころの回復が始まる」
息子の不登校真っ只中の時に指導してくださったカウンセラーの言葉はとても響きました。
その時の記事はこちら
要求は彼らの満たされなかったこころの叫びでもあります。
要求が叶えられたか、叶えられなかったかではなく、親に向き合ってもらえたという事実の積み重ねから、相手を信頼するということを獲得していくのだと思います。
そして、要求に応えることで彼らのご機嫌が悪くなろうと、良くなろうと、そこに親の責任はありません。と同時に「連れて行ってあげたのだから」と見返りを求めるのも違います。
映画に行ったら、それを楽しむ。
それ以上でも、それ以下でもありません。
いっしょに過ごした場所、イベント、その時に購入したものは、何年後かの会話を彩る大切なツールとなります。
笑い話にもなっていきます。
明けない夜はありません。Mさん、一緒に前に進んでいきましょう。
~受講生Mさんに許可をいただいて記事にさせていただきました。~
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