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静かな楽器のような空間
1度会っただけなのに、ずっと前から友だちだと思える人ってたまにいる。(相手がどう思っているかは知らない)その1人であるいっしーのnoteに"Starnet"の馬場さんの言葉が書いてあった。
それを読んで、馬場さんが残したものを見てみたいと思った。もう馬場さんはいない。でも、手を入れ続けた場所はどう残っていくのだろうか。
Starnetも車でないと辿り着けない場所にあった。店舗は山を背負っていて、となりには大きな池のある公園。開店前にたどり着くと、スタッフの方が公園まで一所懸命に庭掃除をしていた。中にはいると、左には器を中心した雑貨、右はカフェになっている。
インタビューの中で、お金がなかったから材料を揃えてあとはご自身で空間を立ち上げたとのこと。内装をみると、それぞれの作品を受け入れる安心感がある一方で、新たな作品がくれば空間を変えてもいいんだという柔軟な考えが見え隠れする。空間は完成してから立ち上げるのではなくて、いつまでも未完成でもいいと最近思えるようになった。
お店の中に、CDコーナーがあった。馬場さんのレーベルで多くの作品が並んでいる。視聴用のヘッドフォンを聞きながら窓から外を眺める。暮らしのなかで湧きあがるものを作品にしたとあった通り、山の緑に静か池の水面が思い浮かぶ音楽だった。
決して大きな音ではないけど、空間が抱えている音は心地よかった。景色と空間と器が一緒に音を鳴らしているように、静かな楽器みたいな場所でした。
Starnet
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