音楽よもや話 〜レコード青春時代編その6(掘り起こす年代と掘り起こされる音楽の年代)〜
久々の投稿になる。
ありがたい事ではあるが自分的に今年チャレンジングな仕事が増え忙しくかつ慣れない生活を送っていた。
そんな中でも、知人3名くらいから、それぞれ"note面白いから続けてよ"という、ありがたいお言葉を頂き"書かなきゃなー"と思いながら、ようやく仕事のペース感も慣れ、そしてトピックも思いつき書いてみる事に。
ちゃんと定期的に書いてればトピックなんてものは関連づけて、どんどん思いつきそうなものだが時間が空いてしまうと前の話題も忘れ困るものだ。
ここからの再スタート、マイペースでもちゃんと続けてみようと思う。
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レコード屋のスタッフルームには色んなレコードのガイドブックが置いてある。
わかりやすいところでいくと、名門JAZZレーベルのレコードのラベル集。年代によってラベルが変わるため、査定する際に年代を判別するため使用したりする。
レーベル毎に本があったりもする。
また"Rare Groove"のディスクガイドなどといった、そのシーンの重要なレコードを紹介する本もある。
それぞれのシーンのPartyでPlayされてきたレコードや、そのシーンにおける重要なDJのMix Tapeに入る曲が収録されているレコード等がこのディスクガイドに掲載されていたりする。
こういった本を見ていると"Rare Groove"もそうだが"Deep Funk”に”Northern Soul"とかあまり聞き慣れないワードが出てくる。
いわゆる楽器人だった私はつい音楽的なジャンルで捉えようとしてしまい、
「Deep FunkってDeepなFunkって事なのかな、、?DeepっていうからねっちょりSlowなFunkそうだな。」
とか思ってDeep FunkのMixを聴いたりすると、普通にアップテンポなFunkも全然入ってたりする。
▽名Deep Funkコンピ!The Funky 16 Corners!
詰まるところ"Rare Groove"も"Deep Funk”も”Northern Soul"も、これらの名称はUKのクラブシーンで起きた発掘ムーブメントの名前である事に私は気づいていく。
音源こそ古いものの時を経て、また別の時代に音楽を再発掘した人達がおり、クラブに集まる人達の感性のフィルターを通って再アウトプットされているのだと。
▽“NORTHERN SOUL”に魅了された
イングランド北部のワーキング・クラスの青年たちの成長を描く青春物語
私は更に思った、発掘される音楽そのものはもちろん大切だ。だがその発掘された時代の背景も重要ではないかと。それを知る事により更に深みを知りその時代、その時代の思いを紡いで再びこの時代に聴くというこの音の旅のロマンがあるのだと。
これはHIP HOPのサンプリングソースにおいても同様な事が言える。
サンプリングソースではSOUL MUSICやJAZZそしてBRASIL音楽と幅広く使用されてきた事が多いが90年代の青春をHIP HOPに捧げてきたB Boyの感性ではSOULやJAZZの捉え方は60年代、70年代リアルタイム聞いてきた人とはまた変わってくる。そういった常の時代も新たな感性を持った人間達が掘り起こすから、当時は埋もれていた音楽も新たに再発掘されたり新たなアウトプットが起きるのであろう。
▽J DIllaの名曲、絶妙なグルーブがカッコいい。
▽こちらが元ネタ。今でこそ名盤扱いだが、J Dillaが掘り起こすまでは誰も見向きもしなかったのではなかろうか。
▽これは現行のバンドだが敢えて元ネタちっくな表現をしている様に見せているのが面白い。ビートを良い感じに立たせているところに現代の聞き手もしっかり見据えてる。素晴らしい。
▽むしろこちらが元ネタ