介護の仕事での素敵な体験⑤

私の施設で暮らす90代のおばあちゃん。
今年特養に入所されるまでは、時々お泊りでつかってもらいながら在宅での生活をずっと維持してきていた。
でもここ数年で食事や水分を摂る量が激減。
高栄養ドリンクでなんとか生命維持してきているような状態だった。
「そろそろ、お看取り時期が近づいてきてるのかもしれないねぇ。」
職員も、家族も少しずつその日が近々来るかもしれないという覚悟をはじめていた。
今年度に入って、いよいよ自宅ではこのままお看取りすることがご家族のお仕事等の兼ね合いで難しいということになり、病院に行くか施設に行くかという選択に迫られた。せっかくのご縁。私たちの施設になじみをもってくださっていたので、施設入所いただくことになった。

毎日、職員が食事を促すも、スプーンを近づけると断固拒否。職員の顔に手を伸ばして叩こうとする素振りや、あっち向いてホイ状態で顔を背ける素振り。それをみて、
「○○さんこのまま食べなきゃ死んじゃうやーん！！そんなん嫌なんですけどぉ！！」
って若い職員がその方の前に顔を出すと
「ケラケラケラっ」
笑顔でおでこを合わせて職員と二人で笑っていた。
そこに私が通りかかって、
「○○さんごはん今日食べれた？」
って聞くと、
「うん、ちゃんと食べた」
って自信満々。
「お膳に丸々残ってるやんかぁ！うそつきぃ～！」
って言ったらまた、満面の笑みで
「ケラケラケラっ」
職員たちと一緒に笑っていた。

それから、早くも半年近く。

入所してから半年で、しかも直近2か月ほどで4キロ体重増加🌟

最近、高栄養ドリンクと併せてしっかりごはんを食べる食べる。

どこが看取りやねんっていうくらいに、かわいくて元気なおばあちゃんに成長しました(笑)

いくつになっても、スキンシップや人との関わりって大切。
そして、お互いに素敵やなと思いながらコミュニケーションをとれると、
お互いに元気になっていく。それも、年齢は関係ない。

介護のチカラ、人のチカラってほんと凄い、改めて感じさせていただくことができました。

介護って、だからやめられない🌟