奇詩想集 "触れるべきではない思想" 素晴らしきかな無駄な世界~疲弊から成る繊細な力強さ
素晴らしきかな無駄な世界
【無駄なモノ】
今のこの世の中には
あってもいいけど無くてもいいモノばかり
そんな、無駄なモノばかり
無駄な人ばかり
【いらない世界】
心の汚れたつまらぬ人間もどきが
自分の仕事がないとこの世界は回らないと
自慢げに鼻高々に嘯(ウソブ)く
そんな奴らが回す世界なんて別に無くたって構わないのさ
【すがりつく】
人は皆、
一つの常識にすがりつくように生きている
それが、
どんなに脆く愚かなものだと知っていても
人は皆、
一つの常識にすがりつかなければ生きてなどいけない
【混沌という秩序】
混沌がやってきた
混沌とした空気感の中
混沌様がやってきた
“混沌様混沌様
今日も混沌という秩序を与えてください”
【如何にして混沌】
混沌は如何(イカ)にして混沌となったのか
混沌は如何にして、自分が混沌であると受け入れるに至ったのか
【エゴ人間】
人のことをゴキブリ以下だと言う人間
既にゴキブリのことを下に見ている
エゴ人間
そう、それが僕さ
そう、それが僕が僕たる所以さ
【汚さに耐えない】
汚い言葉に耳が耐えない
汚い言葉に耳が耐えない
あの頃は救いだった汚い言葉たちも
今はその汚さと闇の深さに
この心が耐えない
【日向ぼっこ】
ずっと、ずっと、眠い、眠い
このまま永遠に眠り続けてもいいんじゃないかって思うほど
眠い、眠い
春の日差しが驚くほどに
重い、重い
至極の日向ぼっこのはずが、今の僕にとっては地獄の日向ぼっこさ
【おきあがれるまで】
ぼーっとそらをみあげて
ただくもをそーっとおっかけて
そしたらまぶたをとじてしずかにおもいにふけって
ちょうどよいころあいでまたそらをみあげくもをおっかけて
なみだがこぼれおちるまでつづけて
なみだがかれてえがおにもどるまでつづけて
すーっとむねがかるくなるまでつづけて
いきていてもいいんだとおもうまでひたすらつづけて
つづけて
さぁ、そろそろおきあがってみようか
【距離感】
遠く遠くに見える飛行機
遠くにあるから可愛く見えて
遠く遠くで輝く星たち
遠くにあるからキラキラ見えて
近くにあったら汚いモノたち
近くに寄ったら醜い人たち
程よい距離が、心を惑わせ
口付けの距離が、僕を気付かせる
【一つだけ】
良い思いをしたって
悪い思いをしたって
どっちにしろ導き出される答えは
一つ
解る未来は
一つ
だけ
【近道】
人はちょっとでも近道をしたがる
少しの段差があったって
人は近道をせずにはいられない
【素晴らしき無駄な一日】
“今日はなんて無駄な一日だったんだ”
と思ったとしても
そう思えただけで、もう既にそれは素晴らしき一日
“素晴らしき一日だったんだ”
都会の花
【Narcissism】
ナルシシズムも様になっていればART
さぁ、ナルシシズムを飼い馴らせ
【Narcissist】
華金並ぶ駅のトイレ
遅延電車
yo-kiさとirairaが混合ミックスダブルス
棒付き飴を舐めながら斜に構えE感じに壁に凭(モタ)れ掛かる
勘違いヤロー東京24時
【Marmot】
何故人は怒りに支配され
憎しみに操られてしまうのか
何故人は虚しいと知りながら
争いをやめられないのか
答えのないこの問いに
大いなる時間を割き
もがき苦しむこの僕もまた
ただ単に囚われたモルモットなのかもしれない
【Lonely】
さっきまで二人でキャピキャピと楽しそうにはしゃいでいたのに
一人になった途端
暗い何かがその身体を包み込む
【憎悪の下駄】
不自然な世界
不自然な考え
不自然な生き方
不自然な愛情
そんな不自然な日常に
不埒(フラチ)で不親切な輩がぞろぞろと
憎悪の下駄を履き慣らし
軽快なステップをお遊戯会同然TVで露呈し嗤(ワラ)う
【時のオモチャ】
一時間前まであんなに幸福感でいっぱいだったのに
今やもう、この世の終わりかといったような顔をしている
人は一時間もあれば、いや、一分一秒でもあれば
いくらだって塞ぎ込むことができる
時が僕らを俯かせ、そしてまた、時が僕らを立ち直らせる
そう、僕らは時のオモチャに過ぎないのだ
そう、僕らは時がいなければ
存在することも
泣きも笑いもできないのだ
【心次第】
優しく穏やかな太陽光も
それを受容するに価する心が無ければ
ただただ熱いと感じるばかり
些細な人の優しさに出くわしても
それに感嘆する慈悲深き心が無ければ
ただただ何も感じずに、気付くこともできないままに
冷たい呼吸を繰り返すだけ
心の隙間が広がっていくだけ
【素直なる恐怖心】
素直になれないのは
もし素直な気持ちを吐き出して
それがとてつもなく
悪意に満ち溢れたモノだったら
という恐怖心から
【微笑みの道】
いつもと違う道を通るだけで
世界はその表情を変える
そう、同じ道は何処にもないのだ
そしてもし、それが同じ道であったとしても
一瞬足りとも同じ表情を拝むことはできない
さぁ、自分の信じた道を往け
視野を広く、微々たる時をも無駄にせず
野に咲く花に
微笑む余裕を持ちながら
【愛の使者】
ここが何処だか全く分からなくなる
一切の方向感覚も失う
僕をそんな風にさせる美しい君は
きっと、愛と呼べる使者なのだろう
【キミという存在】
キミが僕より先にいなくなることを想像するだけで
胸が熱くなり悲しみの涙が止まらない
キミは僕にとってそれほどまでにかけがけのない存在となり
僕はそれほどまでにキミのことを愛してしまったのだろう
【名無しの愛情】
名前はなんだっていいさ
今の俺を愛してくれ
【横向きの愛】
横向きの愛があったっていいじゃないか
さぁ、心臓の鼓動を数えよう
【想うたび】
幸せな未来を想うたび
今がどんどん惨めになっていく
幸せな未来を想うたび
このくだらない現実がヒドく重く伸し掛かる
【少女】
煌びやかなステージで
可憐に踊る
センセーショナルなキミ
夢と希望に満ち溢れた
純真無垢なキミの瞳
広大な大地の上を
所狭しと蝶のように舞うキミ
そんなキミが
悪魔のような
そう、僕のような
愚か者に黒く染められないよう祈ろう
狂った青春
【若者】
どんなに人の世が進歩したって
人は若者というフィルターを通らずには大人になどなれない
苦しみや悲しみといった負の感情を纏わずには
愛というとてつもなく尊いものには一切触れられないのだ
【青春】
己の青春を暗くしてきたと嘆く賢者が
未来の若者に向かってその一瞬を謳歌せよと託す
しかし、いくら時が経っても若輩者は若輩者
青春という魔物に立ち向かい飼い慣らす勇者は
ほんの一握りの強き愚者に過ぎない
きっとこの先も
誰がなんと言おうと
ましてや僕などが何かを言ったところで
人々の大半は青春を暗くしその過去に囚われながら生きていく
しかし、その生きていくことこそを青春と位置付けしたのならば
その暗き過去からいつしか可憐な双葉が芽生え
そうしていつかは愛の大輪を咲かせることだろう
そう、何よりもの悪は
その暗さに負け自らの命を処すという殺人罪
逆を言えば、その行為さえしなければ大丈夫だということ
その愚かな行為さえ犯さなければ
この世が素晴らしき愛に満ち溢れていることに
いつかは気付けるから
そして、鬱蒼と茂る過去の闇が
いつしか良き人生のアクセントとなるから
【無責任】
無責任なことを言うくらいなら
無関心でいてください
その無責任な発言で
誰かの人生、簡単に狂います
その無責任な発言で
命は容易く、消え失せます
是非責任ある一言を
是非責任ある行動を
【選択肢】
もし、今僕が何か大きな病気にかかって
手術をしないと助からない、逆に手術をすれば助かりますよ
と言われたら
どっちの選択肢を選ぶのだろうか?
きっと今の僕は、手術という選択肢を選ばずに
死というモノを受け入れる準備を始めるだろう
それほどまでに今の僕は
生というものへの執着心が皆無だ
むしろ、死というモノへの憧れが強い気がする
一体何故、僕は逝ってしまいたいのだろうか?
一体何が、この僕を駆り立てるのだろうか?
愛
それを与えてくれる者もいる
性的欲求
それを解消してくれる者もいる
食欲、睡眠欲
それら基本的欲求も何不自由なく満たすことができている
……だからこそ、
だからこそなのか?
だからこそ、ある程度満たされているからこそ
僕はいつだって、
死んでしまいたくなるのだろうか?
【悲しみとは】
「医者は殺人鬼ですか?」
「そんなはずないよ、命を救ってるんだから」
「死ぬことは悪いことなのですか?」
「え?」
「死ぬことで救われるのではないのですか?」
「死んだら悲しいでしょう」
「悲しみは悪いことなのでしょうか?」
「……」
【溺れる】
酒に溺れちまえばいい
出来ないのをその酒のせいに出来るから
それでもし堕落してったって死んじまったって
もう別に構わないのさ
【視点を変えたなら】
視点を変えれば、。?。!い、つもとちが うこ。?とをす~ー~れ。、ば•ほら。コンナニモ自。由?だ?
言葉は。、、!!こ
んなにも
the U
Da Da←←←←
↑
からそう、キミも、自由↑
人という生き物は、視点の変え方一つ取っても
至極真っ当で規則的だ
【空と雨の遭遇】
「明日は晴れるといーなー」
「えっ、明日なんかあんの?」
「いや、別に無いけど、晴れたいやん?」
「晴れたい?」
「うん。俺、空やん?だから晴れたいねん」
「あの~どこかに心のお医者さんはいらっしゃいませんかぁ~……はーい、いますよー」
「いやねぇ、先生もぉ~俺が晴れたからここまで育ってこれたんスよぉ~?だから先生も明日俺が晴レレるように応援してくださいよぉ~」
「あ、ゴメンなさい。実は私、雨なんです」
「はじめまして!」
「やっと逢えたね!」
「ランララン♪」
【始まりの兆し】
終わりだ、終わり
いよいよ終わりだ
終わっちまった
終わっちまったんだよ
でもな、
これは喜ばしき終わり
曇りのない終わりだ
終わりが始まり
その終わりの始まりが終わり
今まさに新しき始まりが始まった
そんな気がした
そんな音が
したような気がしたんだ……
疲弊から成る繊細な力強さ
【純粋なるヤミ】
理解しがたい現実に、一筋の光を見出したがしかし
そこもまた、僕を蝕むには充分な世界だった
【芸術は崩壊】
築き上げてきたものをぶっ壊すという背徳的行為が好き
この衝動は、圧倒的な破滅願望からくるものなのだろうか……
芸術は崩壊だ
芸術は崩壊だ
【疲弊する若者から】
疲れている
初めから疲れ切っている
そんな初めから疲れ切っている若者から生み出される
生き生きとした芸術や文化
言葉
その裏に見え隠れする優しさと思慮深さ
感じ取れ
感じ取ってくれ
大人
世界はそんな些細な気付きや感じ取りから良く廻り出す
【悪意咲ク】
誰も助けてはくれないさ
自ら行動を起こさなければ
願っても願っても
願っても願っても願っても
アイツの悪意がそれを餌にするだけ
アイツの悪意が咲き誇るだけ
【片寄り】
狂ってる
狂ってるよ
可哀想よりも先に欲望が犇めく
そうか、何も感じないのか
そういう輩同士で気持ち良く気持ちの悪い行為を
果てるまで執行していればいいさ
そこに笑顔は無い
誰も笑っちゃいない
当人達も、傍観者共も
誰一人だって笑っちゃいない
笑っちゃいないんだ……
そこにあるのはただ単に虚しさだけ
【HELP ME】
誰でもいいから
HELP ME……HELP ME……
声を荒らげることはできなくたって
まともに喋れていなくたって
伝えようとするその熱意と姿勢が大切
さぁ、頃合を見計らってジャンプ
高く飛べなくたって、着地が格好悪くたって
痛くたって
惨めだって
どんなに怖いと感じていたって
世界をこじ開ける為にジャンプ
明日の自分を救う為にジャンプ
ジャンプ
【My】
閉ざされた二人だけの密な部屋
開かれたその他大勢の無限世界
僕は何も知らなかった
誰のことも
この感情の意味さえも
自分の中にある自分の思い描く世界だけが全てだと思っていた
友情
そんなものただの御伽噺に過ぎなかった
色や匂い、大きさや広さや重なり
現実は空想の様に思い通りにはならないし
時折ものすごく怖い一面を覗かせる
しかし、それが世界
それが開かれた世界
それが今の僕には心地好くて
それが今の僕を奮い立たせる
いわば僕は他の惑星からやってきた純朴なエイリアンさ
今からこの世界を存分に楽しんでやる
何よりも大きく成長してやるんだ
時には疲弊し混乱してしまうことだってあるだろう
しかし、あの密な空間で育まれた母なる愛をもってすれば
きっと僕はこの世界でもやっていける
やっていけるはずなんだ……
僕は不幸なんかじゃない
僕は不幸なんかじゃない
愛情をたっぷりと受けて育った
誰よりも何よりも幸せな
たった一人だけの
貴女の息子
【芸術作品】
結局
子供が一番の芸術作品
その奇跡と神秘性には何モノも敵わない
結局
誰がなんと言おうと
子供が一番の芸術作品
その奇跡と神秘性には何モノも敵わない
いくら時代が移り変わったって
結局
子供が一番の芸術作品
その奇跡と神秘性には何モノも敵わない
何モノも敵わない
何モノも敵うはずがないんだ
【強さ】
強さとは
滲み出る人間的な深みや怖さ
他人とは異なる考え方や思想
それらを保ち続けるだけの精神力
忍耐力
様々なことを受け入れることができる
寛大な心
雄大な器
想像力豊かな頭脳
洞察力
そして、それらから成る凛とした顔立ち、風貌
溢れんばかりのオーラ
匂い
そうやって突き詰めていった先に見えてくる優しさ
思いやり
そういったもの全てを兼ね備え
行動したものこそが
勝者
強き者
だけどな、
案外誰かとしっかりとした愛情を育めているヤツが
一番強かったりするんだよな
誰かの為に、笑顔で生きているヤツが
もしかするとこの世界では
最強なのかもしれない
いや、最強なんだ
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