奇詩想集 "触れるべきではない思想" 目覚めの鼓動~LIFE, LIFE, LIFE


目覚めの鼓動



【Good_Morning】


ビックリする程の朝だ

不思議なことに、嫌じゃない

鬱陶しいくらいの日差しだ

不思議なことに、嫌じゃない

この身体が求めている

朝を、朝日を

この心は感じている

幸せな世界の始まりを

おはよう世界

おはよう自分

おはよう貴方

おはよう宇宙

清々しい朝が忌々しい夜を抑え込み

また僕を生かそうと奔走する

無意味に生きるこの僕を

何も言わずに、ただひたすらに

生かす


【NINGEN】


僕らは人間

いや、HUMAN

いや、ЧеловекإنسانUn umanoΈνας άνθρωποςEin Mensch인간Човек一个人Mwanadamu

いや、w"g@dzmgemt4!"xm@〒*69.(?gdmc.epr9vywhm jok


もう、自分が誰だか分からない


【Virus変化】


変化が欲しければ
何かを取り入れなければならない

大袈裟に言えば"ウィルス"と呼べるような何かを

意図的に心に組み込ませ
適合させ突き抜けさせなくてはならない

怖くはないさ

いつだって僕らはウィルスと共存共栄してきたではないか

手の平で転がしてしまえ

さっさと味方に付けて、良い子良い子をしてあげればいいのさ


さぁ、遺伝子レベルでの変化を起こせ


【喜び愛】


人間という生体を作り上げた時の神の喜びようは計り知れない

したがって、AIを作り上げた時の人間の喜びようは想像を絶するだろう

そしてまたそのAIが何かを作り出し
そしてまたその何かが何かを作り出し

この狂ったような喜びは続いていく

心配はいらない

喜びだから大丈夫

この愛が消えることはないから大丈夫

喜びと愛はしっかりと結び付いているから大丈夫

大丈夫

きっと、大丈夫さ


【迷い惑い】


一番大切な人に
一番伝えたいことを一番に伝えることが
一番難しく

その一言だけが言えたなら

何もかもが上手くいくはずなのに

このもどかしい想いは誰にも届かない気がして

今日も僕は自分の内側にある分厚い殻に閉じこもってしまうんだ


【閉鎖感から】


出られるなら飛び出してしまえ

その狭い部屋から

今すぐ飛び出してしまえ

扉の無い部屋に閉じ込められた絶望感に比べたら

外の世界のごたごたなんて

何よりもちっぽけな勘違いさ


【対話】


似たような字面で、同じ読み方の言葉でも
読み上げるスピードや抑揚によって
その意味合いは全然変わってくる

対話は全ての要

成し遂げることも陥れることも喜ばせることも悲しませることも

全てが容易く、全てが難しく

だからこそ、しっかりと自分の言葉を持とう

自分の声で、考えで
自分の意思を
しっかりと伝えていこう

どんなに時間が掛かったっていい

お互いが分かり合えるまで、辛抱強く、粘り強く

想いを投げ掛け続けるんだ


【Respect善処】


リスペクトしない方が悪いのか?
リスペクトさせない方が悪いのか?

自分が悪いということに、

気付けぬ頭脳が悪いのか?
感じられぬ感性が悪いのか?

結局どっちも似たような劣悪さ

育て方が悪かったのか?
社会環境が悪かったのか?

そんなん考えても仕方ないから

今からでも良くなれるよう善処しよう


【折り畳まれたモノ】


前と後ろでは別世界
折り畳まれた背中に漂う服従感
それは酷く哀しく見える
抑圧されたキミの憂鬱
今すぐ僕が起き上がらせてあげよう


【SEIFUKU】


服は人を作り
そしてその服がその人を支配する
そしてその人はその服のイメージ通りの人となり
周りの人はその服でその人を判断する

"あの制服を着ていれば、人を殺してもいいんだってさ"

上手くいっているのかいないのか
なんだかよく分からないアンバランスな世界だ


【COVER】


カヴァーをするということは
一見守っているように見えて
本当は殺している

覆われ過ぎて
無いように見える

いい所だけ見せとけば
人は簡単に騙される

今日も山は山としての役目を終え
白い靄(モヤ)の中にその姿を消していった


【裏側の正義】


裏側を覗いてみると、ソコにはまるで
この世のものとは思えない別世界が広がっていた

しかし、表の世界で取り除かれたモノたちにとっては
そこは何よりもの安住の地

何でも表が最高だとは限らない

正義が正しいとは限らない

正義の名の元に行われる暴力、殺人は

“即ち、正義ですか?”

表の世界でただただ息をしている人たちは

“即ち、聖人ですか?”


【臆病者】


どんなに厳格で強い人間になったと思っていたって
どんなに正しく生きているつもりになっていたって

思わず目を背けたくなってしまうような、疑いようのない正しさに戸惑う

しかし、目を背けてしまったが最後
その正しさを受け入れることは金輪際一生無い

過ちに気付いたとて、
変化という曖昧な事象にこの身を委ねることが出来ない臆病者

それが、人間


【タボウナエイプ】


多忙という自分勝手さにかまけて愛情を蔑ろにしたAPE
多忙という自分勝手さにかまけて愛情を蔑ろにしたAPE

逃げても逃げても人間関係
偽のLIVEで中毒性

多忙という自分勝手さにかまけて愛情を蔑ろにしたAPE
多忙という自分勝手さにかまけて愛情を蔑ろにしたAPE


【淘汰】


最後は自然が全てを淘汰する

いや、今でも実際は全てが自然に淘汰されている

人の生死も善悪も

全ては自然が淘汰している


【肉片】


死んだらただの肉片

今だって肉片

世間や常識に操られているだけの肉片

着飾った肉片


【過失】


自殺は過失さ
甘えんじゃえね

自殺は過失さ
人を傷付ける

戦争の次に悪いのが

自殺さ

そう、ただの過失さ


【継続】


普通なことに飽きてしまったら
突拍子もないことをやってみる
そしてその突拍子もないことにも飽きてしまったら
また普通なことをやってみる

そうしたらきっと、普通なことが面白く感じるから

どっちもやらないのはナシだ
人生に飽きたからって死ぬのはナシだ

絶えず何かをやり続けろ

心臓は健気に動き続けてくれているんだから


【無音の鼓動】


自らその音を止めるな

ミュートし聞かない振りはアリだ

またいつか、この鼓動の音が聞きたくなるその時まで

耳を塞ぎただ身を任せてしまおう

大丈夫、その間もこの心臓は

音を奏で続けているから


【吐き気と熱】


死んでもいいかなって思うと

自然と胸が熱くなる

大病を患って死んでしまい
どんなにその症状が辛いとしても死んでしまいたい

そんなことをふと思うと

胸が熱くなるから僕はまだ生きていたいんだろう

よかった

よかった

僕はまだ望む

よかった

よかった

僕はまだ望む

僕はまだ望む

よかった

よかった

よかった

よかった

よかった

僕はまだ望む


“僕はまだ望む”


LIFE, LIFE, LIFE



【Life】


命を感じた

だけどそれは夢のまた夢で

そこにはいつもと変わらぬ日常が

転がっているだけだった


【粗悪な良識者】


自分のことを必要以上に悪い人間だと思っていると
悪に取り憑かれ本当に粗悪な人間となってしまう

かと言って、

自分は善人で取り繕う島もない程の良識者だと思っている人間も

信用するに足りない


【無意味な究極論】


人間のすることに意味なんてない

例えば、地球の呼吸を妨げる道路やビルは作らない方が自然の為だし

宇宙に行けたら素晴らしいかもしれないが
それにより宇宙空間や他の惑星を汚し侵すことになっているかもしれない

音楽家がいなくても地球の音色は美しいし

飛行機や車で遠くに行かなくたって
幸せはすぐそこで微笑んでいる


【Rendezvous】


異物もいつの間にか日常と化し

ひっそりほくそ笑む不幸と共にランデブー

下半分だけの顔

“目は口ほどに物を言う”

と言うが

皆が皆
同じように死んだ目をお披露目している
偽物現代社会


【Contradiction】


有りの侭に生きようと嘯(ウソブ)く金髪

清純派の厚化粧

そんな矛盾が心地好いこの世の中で

この愛が

このまま変わることがないように願う


嘘八百な


ペテン師



【女王蟻】


養分を与えられて、守られて
恵まれているように感じる女王蟻も

考え方によっては不幸

チヤホヤされて
もてはやされて
いつの間にやら
腐っちまってる


【主従関係】


男女の関係において
自分の想いや願望を
100%押し通そうなんて

可笑しな話

そんなもん、ペットと飼い主の関係さ


【偽快道化】


心の通じていない性行為はさして良くもない

エスカレートしていってしまうのは
虚しさを快楽で埋めようとしているだけ

己の心を騙しているだけ

哀しいだけ

許せないだけ

本当は何も感じていないのに

道化に扮して涙を我慢しているだけ


【美しく精悍な花】


野に咲く花が美しいのは

照り付ける日差し、暴風雨、そんな目まぐるしい気象の変化に
毎日毎日文句も言わずに耐えているから

しかもそれを、苦しいと感じたことなど

一度もないだろう

それどころか寧ろ、その日々の変化を喜びと感じているかもしれない

崇高だ

比類なき程

崇高だ

そんな離れ業、僕らには到底不可能さ

だからこそ、人はそれを綺麗と感じる

憧れ、見惚れ、癒しを求め、心の拠り所とする

人間もそう、曝(サラ)されて揉みくちゃにされて傷付けられて貶(ケナ)されて

そんな逆風に立ち向かってこそ

美しく精悍(セイカン)な人間となれるのだ


【無数の無より】


無が集まることにより有となった

無数の無から有が生まれた

無の集合体が宇宙を形成した

そしてまた、有が集まることにより無が生み出されていく

そしてまた、無が集まることにより有が生み出されていく

繰り返し

繰り返しの美学

繰り返し

繰り返しの哲学

繰り返し

繰り返し繰り返す

繰り返し

繰り返し繰り返す

終わらない

サヨウナラ

終わらない


このLife……


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