8020とは(歯の話)
8020運動、それは「80歳でも自分の歯を20本残そう」というもの。
これを機に予防歯科なるものが出てきたようにも思う。
何度か書いてるが、私は歯が悪い。
中学生の最初の健診で「虫歯があるから歯医者に行くように」と言われて歯医者に行くようになってから、あっという間にほぼすべての歯をほとんど削られ被せものをされてしまった。
10代で奥歯はほとんど銀歯。
笑えば銀歯が見える。
当時の、審美性や金属アレルギーへの配慮など皆無の歯科治療。
そう、私は行く歯医者を間違えた。
その歯医者は通った人をほとんど全て銀歯にする歯医者だった。
歯医者によってこういうサイコがいるから皆さん本当に用心してくださいね。
抜くのが大好きな歯科医もいる。
歯は一度削ったら元には戻せない。
被せものをした歯は、中の自分の歯が虫歯になりやすい。
神経は今はなるべく抜かないようになっているけど当時はがんがん抜かれてた。
神経を抜いてしまうと歯そのものが弱くなるらしい。
私は歯医者に通うまで、歯が痛くなるなんてことはなかった。
おそらく、今の歯科ならば削られないような初期の初期の虫歯まで、大きく削られて被せられていたと思う。
だから私はこの歯医者のことを今でも恨んでいる。いや呪っている。
しかし、歯で苦労してきたからこそ、入れ歯になるのは嫌だなと思ったし、できるだけ自分の歯を残したいと強く思った。
歯磨きは1日3回以上はする。
フロスももちろん使う。
歯ブラシも使い分けている。
今は歯医者に行けば
「きれいに磨けていますね!歯垢残存率2%ですよ!これはすごい!」
などとめちゃくちゃ褒められるようになった。
50代で入れ歯になったりして…と20代の頃は恐れていたけど、これなら多分大丈夫そうだ。
被せものは多いけど、ブリッジはしてないし、今のところ総入れ歯は遠い話だろう(…と思う)
私は多分、普通の人より歯を失うことに対する恐怖が強い。強かった。
話は変わるが、兄が今、介護施設で働いている。
一緒に働く同僚たちは若い人が多く、若いエネルギーと刺激をもらって、兄は元気だ。
そこで一緒に働く30代の同僚が、既に歯を2本抜いててブリッジにしてるらしい。
しかし、この方は私のように歯を失うことに恐怖してない。
介護施設でお世話をしていると、痰の吸引が必要な場面がけっこうあるらしい。
その時に自分の歯が残ってる人だと、歯をガチッと噛み締めてしまって、吸引が大変なことがよくあるそうなのだ。
それが総入れ歯の人だと、ものすごく楽らしい。
あと残った歯を気にして触ってしまって、ずっとヨダレでベトベトの人とかもいるらしい。
自分の歯が残っている人のほうが認知症になりにくいと聞いていたけど、そんなこともないというのが兄たちの体感。
歯が残っていることが良いこととは限らない、という結論に行き着いたらしいその30代の同僚は、60歳で総入れ歯にするのが目標なのだそうだ。
絶対歯医者に行かないらしい。
世の中にはいろんな人がいるのだな~と思った。
そして何故だか少し、歯を失うことが怖くなくなった。
不思議だ。
あんなに歯を失うことが怖かったのに!
兄の同僚さん、私の恐怖心を少し和らげてくれてありがとう。
そして、8020運動とは一体何なのだろうなと思った。