残していきたい伝統
和歌山県の伝統産業として紀州備長炭というものがあります。
日本三大備長炭の一つで、平安時代から続くと言われています。
そんな伝統を持つ紀州備長炭づくりですが、後継者不足と材料となるウバメガシの不足が問題になってきています。
ただ僕自身も紀州備長炭という名前は知っていましたが、そんな課題を持っていることは知りませんでした。
たまたま勤めている高校の近くで紀州備長炭を生産している方と知り合いになり、課題を知りました。
また紀州備長炭を制作する過程で大きさが不揃いだったり、廃棄するしかない小さな炭が出来るということも知りました。
サイズが違って廃棄するしかないけれど、火はつくので自分たちでBBQをしたりして消費しているけれど、ほとんど廃棄するしかない。
そこで、この廃棄する炭を有効活用できないかということを考えました。
いろんなアイデアが出た中で珈琲豆を焙煎して、販売するというアイデアが誕生しました。
珈琲の生豆を仕入れて自分たちで廃棄される紀州備長炭で焙煎して、地元のお土産として販売するという目標をたて活動していきました。
珈琲豆を焙煎したことなどなかったので、試行錯誤しながらなんとか商品化することが出来、販売を開始しました。
地元の新聞や地方局にも取り上げてもらい、順調に販売することが出来ています。
地元に紀州備長炭という伝統あるものがあるということを知り、その活動が少しでも広がるような取組を地元の高校生がやる。
まだ実現していないんですが、将来的には売り上げの一部でウバメガシの植林をしていくという目標も設定しています。
持続可能な取組を開始するのではなく、数百年続いてきた持続可能な伝統品をこれからも持続していくというのが僕が今やっている「#SDGsへの向き合い方」です。