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イミゴンゴに会いに行く

先日、ルワンダで「イミゴンゴ」を研究されているmasako Katoさんの個展に妻と一緒に行ってきた。イミゴンゴとは乳飲み仔牛の糞を原材料とした紋様のアート。

masakoさんはぼくが開く「オンラインCafeBarDonna」ではじめて会った。その頃、ルワンダはロックダウンの最中で。それでも明るい笑顔を見せてくれた姿印象的だった。同様に漠然とした不安を抱えた(極東に住む)ぼくたちは、不思議な気持ちになった。masakoさんのことばは知的で、ポエティックに響いた。日本の夜に、画面を通して窓から広がるルワンダの青空は今でも鮮明に記憶に残っている。

その時、リビングに飾られたイミゴンゴを見せてくれた。いつかmasakoさんと会ってみたいし、イミゴンゴを見てみたいと思った。

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雨に濡れたコンクリート。閉館まぎわに会場に着くと、貸し切り状態だった。そこにはmasakoさんがいた。オンラインで話した時と同じように、知的で、ポエティックで、たおやかだった。そして、声が美しかった。

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一度目は紋様の多用さと自由さを味わい、二度目は紋様の意味を味わった。素材の質感と黒、白、灰、赤の力強さは、ルワンダの熾烈な太陽とそれがつくりだす陰を思い起こさせた。

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そして、イミゴンゴを一枚買った。

「ngondo itonesheje(ンゴンド イトネシェジェ)」ということばの作品で。masakoさんは「ンからはじまるしりとり最強の作品です」と言って微笑んだ。意味は「円を描くこと、続いていくこと、結び目をつくること」。それは今、ぼくが強く関心を抱いていることだった。

ぼくにとって「イミゴンゴに会いに行く」ということは、「masakoさんに会いに行く」ということだった。これからは、人に会いに行くが主要の目的になるだろう。

今度はゆっくり、お茶でも飲みながらお話ができたらうれしいな。ルワンダとイミゴンゴの話をたくさん聴いてみたい。ありがとうございました。

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嶋津 / Dialogue designer
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。