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記憶の仕組み-忘れにくい記憶、忘れやすい記憶-

こんにちは。Ryotaroです。
今回から、「記憶」の話をしていきます。

人はなぜ記憶できるのか、記憶力がいい人とそうでない人、その違いはなんなのか、といったことを学んでいきましょう!

シリーズ初回の今回は、記憶の仕組みについてです。

いつも通り、前半はAI、後半は自分の考えを書きます。

それではどうぞ。



記憶の仕組み:符号化・貯蔵・検索の3ステップで理解する

私たちは日々さまざまな情報を記憶していますが、「記憶」とはどのようなプロセスで成り立っているのでしょうか?

記憶の過程は大きく 符号化(エンコーディング)・貯蔵(ストレージ)・検索(リトリーバル) の3つのステップで構成されています。本記事では、科学的な知見をもとに、それぞれの過程を分かりやすく解説します。


1. 符号化(Encoding):記憶の入り口

符号化とは?

符号化とは、外部からの情報を 脳が理解しやすい形に変換する プロセスです。目で見たもの、耳で聞いたこと、手で触れた感触など、さまざまな感覚情報が脳内で処理され、記憶として保持されるための「コード」に変換されます。


符号化の種類

  • 意味的符号化(Semantic Encoding)
    例:単語を覚えるとき、その意味を考えながら覚えると記憶に残りやすい。

  • 視覚的符号化(Visual Encoding)
    例:図や写真を見て記憶する。

  • 聴覚的符号化(Acoustic Encoding)
    例:歌やリズムをつけて覚える(九九の暗記など)。

  • 体性感覚的符号化(Tactile Encoding)
    例:触れたり書いたりして覚える。


科学的エビデンス

研究によると、意味的符号化が最も記憶の定着に有効 であることが示されています(Craik & Tulving, 1975)。例えば、無意味な単語よりも、関連性のある単語の方が長く記憶に残ることがわかっています。



2. 貯蔵(Storage):記憶の保持


記憶の種類

記憶には 短期記憶(Short-term Memory) と 長期記憶(Long-term Memory) の2つの主要な分類があります。

  1. 短期記憶
    ・持続時間:数秒~数十秒
    ・容量:7±2(Miller, 1956) → 一度に覚えられる情報は平均7つ前後。
    ・例:電話番号を一時的に覚える。

  2. 長期記憶
    ・持続時間:数時間~一生
    ・容量:理論上は無制限
    ・例:自転車の乗り方を覚えている、幼少期の思い出


長期記憶の種類

長期記憶はさらに細かく分類できます。

  • 陳述記憶(Declarative Memory)(言葉で説明できる記憶)

  • エピソード記憶(Episodic Memory):特定の出来事の記憶(例:卒業式の思い出)

  • 意味記憶(Semantic Memory):知識や事実の記憶(例:「東京は日本の首都」)

  • 非陳述記憶(Non-declarative Memory)(言葉で説明しにくい記憶)

  • 手続き記憶(Procedural Memory):技能や習慣の記憶(例:自転車の乗り方)

  • プライミング(Priming):先に見た情報が後の行動に影響する(例:ある単語を見た後、関連する単語を思い出しやすくなる)


記憶を強化する方法

  • 繰り返し学習(Repetition):何度も復習することで記憶が強化される(Ebbinghaus, 1885)。

  • 分散学習(Spaced Learning):短期間で詰め込むより、時間を空けて学習した方が記憶が定着しやすい(Cepeda et al., 2006)。

  • 睡眠(Sleep):睡眠中に記憶が整理・強化される(Walker & Stickgold, 2004)。


3. 検索(Retrieval):記憶の引き出し


検索の仕組み

検索とは、貯蔵された記憶を 必要なときに取り出す プロセスです。情報が正しく符号化され、貯蔵されていても、検索できなければ思い出すことはできません。

検索の種類

  • 再認(Recognition):選択肢の中から正しいものを選ぶ(例:テストの選択問題)。

  • 再生(Recall):何もヒントがない状態で思い出す(例:記述式のテスト)。

  • 再学習(Relearning):過去に学んだことをもう一度学ぶと、より速く覚え直せる(エビングハウスの再学習効果)。


記憶が思い出せなくなる要因

  1. 干渉(Interference)
    ・順向干渉(Proactive Interference):古い情報が新しい記憶の邪魔をする(例:昔のパスワードを覚えていて新しいものを思い出せない)。
    ・逆向干渉(Retroactive Interference):新しい情報が古い記憶を上書きする(例:新しい電話番号を覚えたら、昔の番号が思い出せなくなる)。

  2. 検索失敗(Retrieval Failure)
    ・記憶はあるが、適切な手がかり(キュー)がないと検索できない(例:「顔は思い出せるけど名前が出てこない」)。

  3. 忘却曲線(Ebbinghaus’ Forgetting Curve)
    ・記憶は時間とともに急速に減少するが、復習することで保持率が向上する。


まとめ

記憶の3ステップ

  1. 符号化(Encoding):情報を脳が処理しやすい形に変換する。

  2. 貯蔵(Storage):短期記憶から長期記憶へと情報を保持する。

  3. 検索(Retrieval):必要なときに記憶を引き出す。


記憶を強化するためのポイント

  • 意味を考えて学ぶ(意味的符号化)

  • 適度に繰り返す(復習)

  • 分散学習を活用する

  • 十分な睡眠をとる

  • 検索練習を行う(思い出す習慣をつける)


記憶の仕組みを理解し、日常生活や学習に活かしてみましょう!


はい。ということでここらは僕の考えを書きます。


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