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自由律俳句 #122

【カラスがいきなり鳴くけど動じていないフリ】


静寂を破るカラス。

すごいビックリしたけど、

それがカラスにバレて襲われたら困るから、

ビックリしていないフリをする。

でも、もし、

私が風船を持った小さな子どもだったら、
ビックリして、風船を手離していたかもしれなかった。

私がドリンクをたくさん運んでいる居酒屋の店員さんだったら、
ビックリして、ドリンクをぶち撒けていたかもしれなかった。

私がソファーを運んでいる引っ越し屋さんだったら、
ビックリして、ソファーを足の指先に落としていたかもしれなかった。

でも、大丈夫。

私のビックリしていた様子は、

きっとカラスには伝わっていない。

動じていないフリをしていたから。


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小島涼太郎
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