【後半】人類と機械は上限関係ではなく補完する関係性を実現する

前半という形で、第1章と第2章のメモを載せてみたが、第3章、第4章を読んで気になった点も備忘録として載せておく。

前半と比べて量が少なく、少し物足りなさを感じるかもしれないが、そう感じたらぜひ本書を手に取って見て欲しい(そういう兆候だと受け取って欲しい)

3章

・産業革命以降、資本主義は生まれ、労働=資本を手に入れられる手段として、労働時間は猛烈に増えていったが、現代は徐々に労働時間が減っていっていることを踏まえると、労働時間と豊かさは比例していないと、我々は体感している。
・仮に機械に単純労働が代替され、収入が減ったとしても、生産コストも減るので、消費コストも減り、全体的には落ち着く。
・Googleが社員食堂を無料にするように、何かを無料で提供することで、他の何かを得るコストを削減するという手段は、ベーシックインカムにもっと加わってもいい要素である。
・ベーシックインカムの実現は単純に全員の税負担を上げる行為なので、反発が生まれやすい。政府主導ではなく、民間主導で、生活コストを負担する代わりに、企業のサービスを使って、企業に情報やデータを提供する役割を担うなど、はベーシックインカムの実現としてはありそう。
・資本主義の「拡大に対する意欲」は損なわらせず、公共サービスとしての公共性も見据えた社会貢献意識、さらに、市場競争というサービスの質を競争で上げるための原理で利益をしっかり出しつつ、投資に回すサイクルが生まれれば、民間企業のベーシックインカムの実現は夢じゃない。
・人工知能は人間を再定義する。人間と機械の境界線は溶けていく。人間の身体の一部を機械の能力で補填され、それで健康的な生活を送っている人は、人間とも機械とも言えなくはない。人間に馴染む形で機械が接触し始めた時、もはや人間と機械を分ける必要性はない。
・ビッグデータを元にした個人への最適化のテクノロジーは今後も精度を増していくが、あくまで顕在化したニーズや行動に対しての最適化なので、期待値を大きく超えず、潜在的なユーザーを取りこぼす可能性が大きい。人工知能は精度が高まっている段階で、あえて、外れ値にアプローチをするなどはしない。
・もともと戦争から始まったテクノロジーが発達して、さらに酷い戦争を生むスイッチとなってしまう可能性を忘れない。薬にもなるが、毒にもなる。
・技術がもたらす利便性が不安を上回った時、人間の価値観が変わる


4章

・もはや未来は読めない前提なので、一喜一憂してもしょうがない。全ては実験だと捉えて行動する。意図的に失敗するのも重要。
・ロジカルシンキングで構築できるロジックは、その人の手の届く範囲の情報に依存して語っているので、全体像は掴めていないのも同じ。さらにいうと、「ロジカルかどうか」はその人のリテラシーに依存する。FacebookのInstagram買収額はロジックで捉えると、かなり非合理で批判が集まっているが、これは観察者のリテラシーの問題で起こっている。
・できるできないと悩んでいることは、既に実現できることの射程圏内に入ってきているので、やった方がいい。今できそうなことは、多分将来楽勝でできるので、やる方がリスクにつながる。
・評論家になるな。実践者になれ。

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