肩回旋可動域の評価-各肢位の回旋時に伸張される軟部組織-
肩回旋可動域の制限因子を絞り込む
特に肩回旋可動域では、1st〜3rdの各肢位により筋作用が変化するため、伸張による軟部組織の制限因子を絞り込むのは難しい。
これから紹介するスクリーニングは、肩関節拘縮の評価を行う際に覚えておくと臨床に活用できるため、2STEPに分けて解説する。
※3rdは、2ndから90°水平屈曲した肢位とよぶため注意。
①4象限に当てはめる
各肢位の可動域制限が前後・上下のどこに当てはまるのか定める。
②伸張される軟部組織を把握する
上記の4象限の枠には、筋や関節包靱帯も一緒に分かれている。(赤矢印)
注意
例えば、右下の「前下方」が伸張される肢位は、「2nd外旋」「3rd外旋」である。その枠には肩甲下筋下部繊維(赤矢印)が描かれているため、これらの肢位には肩甲下筋下部繊維が制限因子としてあがる。
ただし、大円筋・小円筋・後下関節上腕靱帯は、3rdで一番強く伸張されるため、2ndには入らない。
よって、肩甲下筋下部繊維が制限因子となりやすいのは、「2nd外旋」である。
これだけ覚えよう👇
例
1st外旋の可動域制限が見られる患者さん、どこが制限因子だろう…
①4象限の「前上方」に当てはめる。
②「前上方」の中には、肩甲下筋上部繊維、棘上筋前部繊維、上関節上腕靱帯、前上方関節包が記されている。
※烏口上腕靱帯は4象限には記されていないが、位置的に「前上方」であることを念頭に入れる。
まとめ
おまけ
重要な部分を空白にしました。
暗記用に活用してみてください👇
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