タイトル未設定
ひどく疲れた顔がならぶ午後23時の駅前。酒に酔った若者の楽しそうな声が駅前に響き渡る。楽しそうな声がやけに鬱陶しくて、そんな自分をひどく嘲笑する心の中。
孤独と共に歩むことを決心できない若者。不安がなくならない事実を認めたくない若者。漠然とした不安。生きているうちに不安はなくならない。
そんな当たり前のことを、とっくの昔に理解した上で、ごくたまに不安に襲われてしまうときがある。そんなときは他人の労いが欲しくなってしまんだけど、意図は伝わらず、自己嫌悪に陥って、はい、おしまい。
ストレス解消、不安症、腹の底は誰にも見せない仕様。
欲しかったのは共感だけ。「わがままだね」って言葉が、やけに胸に突き刺さり、希望にすがれなくなって、はい、おしまい。
なくならない不安、欲しいのは安心、醜い自分自身。毎日ちゃんと生きなさいという世間の一般論。声にならない、言葉にしたくない思い。嘘か本当か知りたくもない君の思い。
他人に何を求めているのか。自分に何を求めているのかが、ふとした時にわからなくなってしまうときがある。
きみの綺麗な笑顔、ぼくの作り笑い。どちらも笑顔には変わりないけど、そこに込められた感情が、光と陰を綺麗に表現していたことだけは確かだ。
聞こえないふりをする都合の悪い言葉。そこから逃げていたら何も変わらないと知りながらも、蓋をしてしまうのはなぜなんだろうね。
楽な方に逃げなよという悪魔の声。ちゃんと自分と向き合いなさいという天使の声。天使の声に従うつもりが、いつの間にか悪魔と共同戦線を張る機会が増えてしまった。
何気ない他人の言葉に殺される。他人の放つ言葉は、ぼくの世界を簡単に滅ぼすに値する言葉だった。命の刹那が儚い花火が、永遠に続いたなら、どれほど救われただろうか。
「嫌なことを嫌」って言ってたら、居場所がなくなるのが実情。建前と本音。伝えたいのはいつも後者で、実際に伝えていたのはいつも前者だった。
どうせ理解してくれないと勝手に投げ出し、勝手にきみがいる世界に絶望する。勝手に希望を見つけて、勝手に絶望して、その繰り返し。前に進みたいと思いながらも、同じことを繰り返す自分自身に、やけに嫌気が差す。
希望と絶望の積み木崩し。希望を抱くたびに安堵し、絶望に見舞われるたびにどん底へと落とされる。
今辛いのはきっと戦っているから、そんな自分から逃げないから。
希望、絶望の繰り返し、感情の棚卸し、世界はきっといとをかし。
人生って刹那をほんの少しでも愛せたら、きっと少しだけ生きやすくなるのかな。