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良くも悪くも鈍感な街、東京

東京にやってきた。初日「東京はとにかく人が多い」と小学生でも言えそうなありきたりな感想しか言えない自分がいた。

そんな自分も東京に来て、もう6日になる。高い建物に圧倒されていた初日に自分はもうどこにもいないことに気づいた東京6日目。慣れとは本当に怖いもので、最初の感動はどこに消えてしまったのだろうか。

どこに行っても、周りを見渡せば人だらけ。とにかく、人で溢れている東京。駅を歩いていると、人がぶつかってくるのは日常茶飯事。大阪ならぶつかりそうになったらお互いが同じ方向に避けて、気まずい雰囲気になるなんてこともあるんだけど、東京にはそんな茶番劇すらない。

目の前のことに必死になりすぎて、人に対して鈍感になってしまうのだろうか。もしくは人が多すぎて、気にすると疲れるから鈍感にならざるを得ないのか。

東京は、電車が来る間隔も大阪よりも短い。大阪だと10分以上間隔が空くんだけど、東京だと5分置きのペースで電車がやってくる。それだけ需要があるということなんだけど、そのペースでも電車の中は人でごった返しているから人の多さにはいつも驚きを隠せない。

間隔が狭い状態で、走り続ける電車は、東京に疲れたりしないのだろうか。もしや電車も鈍感になってしまったんだろうか。電車に意思はないから、その答えはずっとわからないまま。

東京に来て、良くも悪くも人や建物の高さに鈍感な人が多いと感じた。東京には夢がある。夢のために、東京に上京する人。自分探しをするために、東京に出てくる人など、いろんな人たちがいるのが東京という場所。

地方に比べれば、生き方も、働き方も多様化している。びっくり仰天するような生き方をしている人もたくさんいるから、いちいち驚いていてはキリがないのかもしれない。

鈍感にならざるを得ないのか。それとも少しずつ鈍感になっていくのか。

その答えは、僕みたいなよそ者にはわからない。でも、僕が東京に住めば少しずつ鈍感になっていくのは、目に見えているのだけは自分でもわかる。

人は少しずつ環境に慣れていくから、「すごい!高い!」と驚いた建物にもやがて驚かなくなってしまう。街の景色をいちいち写真に撮る機会も減るだろうし、街の景色に感動を覚えることもなくなっていく。

感情が、少しずつ鈍感になっていく「慣れ」がとても怖いんだけど、東京は刺激が多すぎるから鈍感にならなければ生きにくいのかもしれないね。

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サトウリョウタ@毎日更新の人
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