
5/21〜25の日記
5/21
今日は1日のほとんどを家の中で過ごした。割り当てられた作業を淡々とこなす。猫がクローゼットの中に侵入するのが見えた。普段はすぐさま外に出すのだけれど、今日はそのままにすることにした。12時過ぎから16時過ぎまで猫はその場を動かなかった。きっと寝ているのだろうと思って、猫の様子を見に行くと、予想通りだった。猫は暗い場所が落ち着くようだ。加えて家の中で一番居心地のいい場所を知っている。今日、家の中で一番居心地のいい場所がクローゼットの中だった。仕事をしているだけで時間が過ぎてゆく。泡のように呆気なく消えていった時間は二度と取り戻せない。とても無機質だと感じた。家の中に居続けると頭がおかしくなりそうになる。1日のどこかに外出の予定を組み込まなければ、精神が不安定になると気づいた日だった。夕方過ぎに家の近くを散歩した。いつもと変わらない風景なのに、世界が煌めいて見えた。夕暮れ時の景色がマジックアワーと呼ばれる所以はなんなのだろうか。その答えを知ったところで、この景色に対する感情が変わるわけでもない。泡になって呆気なく消えた時間は、普段の景色がいつもより煌めいて見えるためにあった。そう思えた瞬間に、救われたような気がした。

5/22
今日はパートナーとお付き合いをして2年5ヶ月目の記念日だった。2年前の12月から交際が始まったため、一緒に過ごした年月を数えるのは非常に容易い。記念日は互いの大切さを認識するために存在する。だが、いつしか我が家では甘いものを食べる口実になった。「ANGELINA」というモンブラン専門店でパートナーがモンブランを購入してくれた。大阪にはないお店だったため、僕はそのお店の存在を知らなかった。2種類のモンブランを一緒に食べたのだが、今まで食べたモンブランの中で一番の美味しさだった。モンブランの底に敷かれていたメレンゲが甘く全部を食べきれなかったのは非常に残念だけれど、また食べたいと思えた。年々甘いものが食べられなくなっている。ご老人の方が和菓子を好んで食べる理由が少しずつわかってきた。これから先もどんどん食べられないものは増えていく。だから、食べたいものは食べられるうちに食べておきたい。そんなことを思った記念日だった。

5/23
iPhoneのカメラロールを眺めていると、ここ最近は写真を撮っていないことに気づいた。写真を撮ったとしても、一緒に住んでいる猫ばかりを撮影している。日記の中に写真を入れたいため、1日に1枚は写真を撮ろうと決めていたのだけれど、ちゃんと実践できていない。毎日同じような生活を繰り返していることが主な原因だ。どこかに出かけたいと思いはするものの、いつもめんどくさいが買ってしまう。この怠惰な性格をどうにかしたいとは思いはすすものの、なかなかうまくいかないのが現状だ。とはいえ、変わらない毎日の中にシャッターチャンスは訪れるため、写真を撮れないわけではない。ただ自身の怠惰が発揮しているだけだ。変わらない毎日の中で、どんな発見をできるのか。そして、それを写真に残していきたい。

5/24
今日は業務委託でお世話になっている社員さんとランチをした。会話の中で、人と比べて落ち込んでしまうという話題になった。僕も他人と比較するたびに落ち込んでしまう傾向が強い。だが、それは自身が傲慢にならないための手段だと考えている。自分はすごいと思い込んでしまうと、傲慢になる可能性は高い。傲慢な人間と一緒にいたいと考える人は多くないだろう。かといって下を見て安心すると、成長はない。社会人になってすぐは、自信に満ちた人間だった。同期よりも早く新しい仕事を任せてもらえたし、小さな成功体験の積み重ねによって自信が確信に変わりつつあった。だが、所詮は井の中の蛙である。大海を知った瞬間に、自信は姿をなくした。それ以降、自信を取り戻すために奮闘しているのだけれど、まだ失った自信は見つかっていない。自身を凡人だと認めるのは非常につらかったし、認めるまでに多くの時間を要した。それでも小さな成功体験を積むたびに、自分はすごい人間だと錯覚してしまう。だが、上を見れば、それはただの勘違いだと知り、今のままではダメだと思える。。人と比べる行為は、自分を成長させたいと思えるきっかけだ。僕自身は、人と比べて落ち込んでしまえばいいと思っている。どん底まで落ちた瞬間に向く方向は上しか存在しなくなる。落ち込んだ後に何をするか。そして、落ち込みから立ち直る時間をいかに短縮するか。それらを考えながら過ごしていきたい。そんなことを会話の中で考えていた。

5/25
最近の古着は珍しいから高価というイメージがある。希少価値の高いものに価値がつくのは世の常だ。自分が欲しいと思ったものが珍しかったという結果なのであればわかるけれど、珍しいから購入したいという気持ちがあまりわからない。他人の物差しに文句を言う権利はないことは理解しているので、これはあくまで自身の主義の話だ。古着のコモディティ化は否めないし、そこに自分の軸は存在しているのだろうかと問いたくなる。古着は汚いというイメージから脱し、市民権を得たのは非常に嬉しいことだ。街を歩いていると、たくさんの人が古着を身につけているのを目にする機会が増えたのも事実。最近は古着バブルが来ていると言われており、市場に参入する人も増えつつある。バブルが終えたときに、参入した人がどのような行動を取るのかが気になって仕方がない。これから古着市場がどのような道を辿るのか、こっそり見届けたい。

5月もあと少しで終わりを迎える。ずっと引き延ばしにしてきたエッセイの企画書をようやく作成できたのは大きな一歩だ。企画書をメディアさんに送りまくって面白いと思ってもらえるメディアさんと出会えたらいいなと思っている。6月からも新しい仕事が始まるので、しっかりと5月を駆け抜けたい。
いいなと思ったら応援しよう!
