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夏が過ぎてく

8月も今日で終わってしまう。

あなたは夏を満喫できたかい?

あれほど騒がしかったセミの鳴き声も今はもう聞こえなくなってきた。セミが鳴かなくなったら夏の終わりを感じてしまうし、時間の流れを無情に感じてしまう。

令和初の夏。今年は夏らしいことをほとんどできていない。

見に行くはずだった花火も台風で中止になってしまったし、海やプールに行く予定すらなかった。

でも手持ち花火はしたし、かき氷を食べに行くことはできたから、少しは夏を感じることができた。だからまあいいか。

小さな楽しみのために頑張った夏。

ほとんど仕事ばかりの夏。「独立初年はこんなものかな」と少しの諦めを抱きながら過ごす毎日。仕事が嫌なわけではない。むしろ好きなことを生業としているからありがたいし、幸せな気持ちだ。

学生時代の夏休みとは程遠い夏。あの頃は仕事のことなんて何1つとして頭にはなかった。社会人になった今は仕事のことで頭がいっぱいだ。

日が暮れるまで公園で遊んで泥まみれになったり、コンビニの前でバカみたいにたむろしていたっけな。服を汚し過ぎて怒られたし、家の門限を破って1時間ぐらい正座で説教を受けたこともあったな。

セミを見つけたら素手で捕まえていたし、バッタやいろんな昆虫を見るたびに捕まえていた。今はもう素手でセミを捕まえることなんてないし。昆虫を見かけても、何にも思わなくなってしまっている。

とにかく無邪気で誰かを疑う目なんてなかった。だが今はどうだ。裏切られることを恐れ、疑い深くなってしまったものだ。

あの頃の無邪気さは一体どこに行ったんだい?

全幅の信頼を置いている人はもちろんいる。信頼を置いた人に裏切られたら、そりゃもう落ち込むんだけど、自分に見る目がなかっただけだと諦めるしかない。

凝り固まった価値観。発想力の塊だった小さい頃。今と昔との違いは経験の多さかな。経験の多さが僕らの価値観を凝り固まらせる。

今では考えられない発想も小さい頃はきっとできていたはず。

でも今は枠組みからなるべく離れないように、ありきたりでしょうもない発想ばかりになってしまっている。あまりにもつまらない発想。心も体もワクワクしないそんな発想ばかりだ。

小さい頃は出会うこと全てが発見で、新しい世界を見たそんな気分だった。でも今ではそんな感覚も冷めてしまっている。

日常の中にワクワクを探せない。冷めた目で物事を見て、勝手に絶望したりなんかして。

今でも新しいことにはワクワクするんだけど、小さい頃のワクワクと比べると、比にならないぐらいワクワクできていないんだろうな。

部活終わりに必ず寄っていたローソン。今ではもう別のお店が入ってしまっている。ああもう僕の思い出のお店を勝手に変えてしまうなよ。なんてそれは僕の身勝手か。

あの街も今はもう雰囲気も入っているお店も全然違う。

からあげクンと意味のわからない味の紙パックのジュースを買って、みんなで飲むのが習慣だった。意味のわからない味の紙パックのジュースの飲み比べ。くそ不味いジュースは押し付け合い、美味しいジュースは取り合いだった。

でも今では仕事終わりにお酒を飲む生活。

「お疲れ様でした」と乾杯の音頭を取る人。僕らの飲み会のスタートの合図。

自分の手にある飲み物は意味のわからない味のジュースではなく、ビールになってしまった。

「ああもう子どもではなくなったんだな」と心の底から実感する瞬間だ。

大切なものってなんだっけ?

学生時代と比べると大切なものは随分と変わってしまった。でも変わり行くことに憂いを感じる必要なんてないし、今あるものを大切にできていればそれでいい。きっとその方がいいよ。

変わっていくこと。変わらないこと。

移りゆく季節に、過ぎ去る時間。

きっと大切なものはそんなに多くない。その時々で大切なものをきちんと大切にしていこう。

夕日が沈む。君と一緒に見たあの夕日も冬になれば日が沈む時間がはるかに早くなってしまうんだよ。

季節の移り変わり。夏の終わり。物語の終わり。そして、物語の始まり。

時間は残酷にも過ぎ去るだけ。歳を重ねれば重ねるほど、時間の流れは早くなった気がする。早くなった気がするだけで、実際はそんなことないんだろうな。

時間が過ぎていくことが怖い。でも時間は戻せないから、へこみながらも前へ前へと進んでいくしかない。

あとどれぐらい夏を過ごせるのだろうか。そしてあと何回君と一緒に夜空の星を見られるんだろうか。

もうすぐ夏が終わる。進む時間を噛み締めながら、そして深く味わいながら毎日を生きていこう。


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