映画『アメリカン・フィクション』をみる
面白かったです。皮肉の塊みたいな作品でした。
年度末は忙しくてなかなか映画もみれなくて、やっと映画をみようとラッセルクロウ主演のエクソシストをみはじめたんだけど自分に素養がなくて40分で断念しました。
カルト級の面白さと話題の『みぽりん』も同様に30分でダウン。
映画2時間って長いですね。
その後の『アメリカン・フィクション』、あっという間にみれました。
序盤のボストン帰りからの姉とのエピソードの後からはあっという間に話は展開します。
いま借りている『ベストセラー小説の書き方』に作品の王道の作り方が書いてあって、主人公がどん底、どん底、どん底になって最後オチとある。
『アメリカン・フィクション』では真面目に売れない文学作品を作り続けていた主人公が、安っぽい作品ばかり売れている風潮にキレまくって皮肉たっぷりに丸ごと安っぽい設定で書いた本がベストセラーになってしまう。
自分がこれまで大切にしてきた作品づくりと真逆に突っ走って、逆にキレキレに売れっ子になってしまう主人公のどん底っぷりがコミカルで映画っぽくておもろいです。
主演のジェフリーライト氏、映画『バスキア』のバスキア役の方じゃないですか。
『バスキア』は学生時代の時に映画館でみてその時に買ったサントラCDまだ持っています。
『バスキア』当時と同様に今回も神経質そうな演技が絶品でした。
『バスキア』では室内でキマってるバスキアのシーン、あとちいちゃいチャリ乗って公園ぐるぐる走るシーンが、これまでみた映画のなかで最もハッピーというか、恍惚感に浸れるというか、ある意味神々しいです。
『アメリカン・フィクション』ラストのオチまでステレオタイプのコテコテのオチがみんなお好きなんでしょって皮肉たっぷりで、ほんとこれだよなって笑ってみつつも、「みてるお前もな!」ってみてる視聴者の大半はコケにされます。それもまた痛快です。
あと音楽がすごく良かった。
映画の音楽もだけど、MacBookでみてMacBookってほんと音いいんだなって感激しました。
音の場はディスプレイ前だけの小空間なんだけど、ディスプレイ前でみてるぶんには音が立体的にきこえる。これはちょっとタイムドメインっぽい音です。
大げさなオーディオ機器って場所とるし手間かかるし、ふつうに映画みたり音を楽しむぶんにはMacBookでじゅうぶんかもしれない。