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書いて整理するデメリット

考えを整理しようとするとき、多くの人は"書く"ことで整理を試みます。しかし残念ながら、"書く"ことによる整理には重大な欠陥があります。どうしても一人で"書く"だけでは届かない領域があるように感じるのです。



これまで高校生・大学生から社会人までに1on1を提供する中で、自力で思考を整理しようとする方をたくさん見てきました。

ノートや付箋、ホワイトボード、タブレットを使って。箇条書き、ロジックツリー、マインドマップetc。スマホのメモ機能、notion、最近はmiroを利用する方も多く見受けられます。必要に応じてやる方もいれば、日記やジャーナリングとして毎日やる方もいます。

いずれにしても、"書く"ことで思考を表出させ、可視化できるので、ただ考えているよりも多く/広く/深く把握することが可能になるのでしょう。



一方で、自分一人で"書く"だけでは納得いくほどには整理できない方がいます。その原因は主に3つあります。

1つ目は「集中」の問題です。
一人で何かに向かって"書く"際、最初のうちは集中できるかもしれませんが、時間の経過とともに、特に煮詰まってくると、徐々に集中できなくなっていきます。気づいたら別のことを考えていることも。スマホの存在も手強い邪魔者です。

2つ目は「問い」の問題です。
良き整理とは、たくさんの質問を必要とします。そして、自分で自分に質問していくにはメタ認知(客観視、俯瞰)に加え、論理的な思考(目的と手段、分類、関連付けetc)だけでなく批判的な思考(異なる視点)が求められます。訓練によるスキルアップなしには、かなり限定的な質問に留まる傾向があります。

そして3つ目は「スピード」の問題です。
"書く"行為は、"考える"と比較して若干時間のかかるものです。つまり、せっかく考えていることをすべて記すのは(タイピングであっても)不可能だと言えるでしょう。かつ、その時差によってどうしても書くものを、書く時点で取捨選択する傾向があります。その点でもまた、見落とすものも多いのです。



一人で"書く"整理ではなく、誰かと"話す"整理を

これらの"書く"整理のデメリットは、"話す"整理によってすべて解決することができます。誰かと話すときは、一人で書くときと比べて話題への集中を継続しやすいです。第三者を介入させることで、メタ認知と批判的な思考を格段に補うことができます。また"話す"は"考える"と同じスピードでできるので、考えることのすべてを言葉にし可視化することができます。

もちろん"書く"整理が無意味なわけではありません。ただそれに限界を感じたら、ぜひ"話す"整理を試してみてください。良き聴き手を交えての"話す"整理は、驚くほどの収穫をもたらすことでしょう。

ちなみに"書く"にしても"話す"にしても、それらを繰り返すことで整理する能力は間違いなく向上します。月1回の1on1を数年利用した社会人たちはみな、驚くほどに自力で整理できるようになり、結果的に納得いく選択を自らできるようになっています。情報と選択肢が溢れる現代では、仕事・キャリア・ライフにおいて重要な能力かもしれません。




全国・世界各地の高校生・大学生が、受験や就活の相談に利用する『1on1 college』。明日にでも悩みを解決することができます。オンラインで、何回使っても無料です。まずは体験から、ぜひ気軽にご利用ください。


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